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日本酒の「特定名称酒」って何だろう?(上)

前回分かったことは「清酒」(日本酒)とは、「酒類」の中の「醸造酒類」で、アルコール度数が1%以上22度未満、米と米こうじが使用されている、こしたもの、でした。

そして、原料米が日本産で、日本で造られた清酒には「日本酒」と表示できる、ということです。

今回は、「清酒」(日本酒)の種類である、特定名称酒についてです。

「清酒」(日本酒)の種類 : 特定名称酒

「清酒」(日本酒)のなかでも、高品質・高付加価値商品に、特定名称を表示できます。

特定名称酒には、次の8種類があります。
1. 吟醸酒
2. 大吟醸酒
3. 純米酒
4. 純米吟醸酒
5. 純米大吟醸酒
6. 特別純米酒
7. 本醸造酒
8. 特別本醸造酒

なお、これらのうちどれかの表示がなければ、「普通酒」などとなります。
「普通酒」などは、通称で、特に定義は定められていません。
また、特定名称の表示ができる清酒(日本酒)であっても、普通酒として販売される場合もあるんですよ。
「特定名称」はあくまでも、表示「できる」で、「しなければならない」ではないんです。

「特定名称酒」の基準は、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律第86条の6第1項の規定に基づき、「清酒の製法品質表示基準を定める件」の中の「清酒の製法品質表示基準」で定められています。

「高品質・高付加価値商品である特定名称の清酒について、消費者利益の保護の観点から特定名称を表示するのにふさわしい製法品質の確保と表示の適正化を図るため、当該表示の要件を規定」しています。
「規制改革推進会議 農林水産WG説明資料 資料1-3 国税庁(令和2年3月10日)

特定名称酒 1.〜8.って何なの?

特定名称酒のなかでも、まず、「1. 吟醸酒」・「3. 純米酒」・「7. 本醸造酒」の要件が示されています。(「清酒の製法品質表示基準」「清酒の製法品質表示基準」の概要

吟醸酒
精米歩合60%以下の白米、米こうじ及び水、又はこれらと醸造アルコールを原料とし、吟味して製造した清酒で、固有の香味及び色沢が良好なもの

純米酒
白米、米こうじ及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの

本醸造酒
精米歩合70%以下の白米、米こうじ、醸造アルコール及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの

●「白米」とは、農産物検査法により、3等以上に格付けされた玄米又はこれに相当する玄米を精米したものです。
●「米こうじ」とは、白米にこうじ菌を繁殖させたもので、白米のでんぷんを糖化させることができるものをいい、特定名称の清酒は、こうじ米の使用割合(白米の重量に対するこうじ米の重量の割合)が、15%以上のものに限られています。
● 醸造アルコールを原料の一部としたものについては、当該アルコールの重量が、白米の重量の10%を超えないものに限られています。
● 吟醸造りとは、吟味して醸造することをいい、伝統的に、よりよく精米した白米を低温でゆっくり発酵させ、かすの割合を高くして、特有な芳香(吟香)を有するように醸造することをいいます。
●「香味及び色沢が良好なもの」とは、異味異臭がなく清酒固有の香味及び色沢を有するものをいう、となっています。

ところで、純米酒とは米、米こうじ、水だけで造った日本酒、という説明を時々見かけます。
実際は、全ての純米酒が、米、米こうじ、水だけで造られているわけではありません。
例えば、酵母や乳酸が加えられていることはよくあります。
純米酒のラベル等を見てみると、「原料」には、「米、米こうじ」とありますが、これは、表示義務がある原料だけが表示されているので、原料はこれだけとは限りません。
例えば、「水」は、表示義務がないので、表示されていません。
表示義務のない日本酒の原料については、奥が深そうですので、別の機会にまた調べてみます。

まとめ

「清酒」(日本酒)とは、「酒類」の中の「醸造酒類」のひとつで、アルコール度数が1度以上22度未満、米と米こうじが使用されている、こしたもの、です。
清酒のうち、原料米が日本産で、日本で製造されたものは、「日本酒」と表示できます。

「清酒」(日本酒)のなかでも、高品質・高付加価値商品に、「特定名称」を表示できます
「特定名称酒」には、次の8種類があります。
1. 吟醸酒
2. 大吟醸酒
3. 純米酒
4. 純米吟醸酒
5. 純米大吟醸酒
6. 特別純米酒
7. 本醸造酒
8. 特別本醸造酒

なお、これらのどの表示もなければ、「普通酒」などとなります。
したがって、清酒(日本酒)の種類は、全部で九つです。

上述の8種類の特定名称酒のうち、「1. 吟醸酒」、「3. 純米酒」、「7. 本醸造酒」は、次の通りです。

吟醸酒
精米歩合60%以下の白米、米こうじ及び水、又はこれらと醸造アルコールを原料とし、吟味して製造した清酒で、固有の香味及び色沢が良好なもの

純米酒
白米、米こうじ及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの

本醸造酒
精米歩合70%以下の白米、米こうじ、醸造アルコール及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの

なお、上述の「白米」とは、農産物検査法により、3等以上に格付けされた玄米又はこれに相当する玄米を精米したものを言います。
こうじ米の使用割合(白米の重量に対するこうじ米の重量の割合)は、15%以上でなければなりません。
醸造アルコールを原料の一部とした場合、その重量が、白米の重量の10%を超えてはいけません。

特定名称酒のうち、「吟醸酒」・「純米酒」・「本醸造酒」が分かったところで、次回は、「吟醸酒」・「純米酒」・「本醸造酒」以外の特定名称酒、そして、特定名称酒全般について綴ります


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