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前からですか、後ろからですか、それとも真ん中?

初めましてこんにちは。
ネビュラエンタープライズで主に納品を担当しております松下仁と申します。

9月に社名を変更しまして心機一転。これからは、もう少しだけ社内の人間が何を考え何を感じているのかを皆さまに知っていただき、より身近な存在に感じていただけたらと言うことで、順次言葉を綴っていこうということになりました。目を通していただけたら幸いです。

さて早速ですが、つながる!アンケート10月号の中に「ひとりでの観劇と、友人・家族等と一緒の観劇、どちらが多いですか?」と言う項目がありますが、僕はひとりで行くことが多いです。それは座りたい座席に関係しています。

僕は後ろのはじっこ(通路側)に座りたいのです。それは観劇する時は隠れていたいからで、可能なら自分の目の前に大きな柱があって、そこからひょっこりはんのようなスタイルで覗きながら観たいのです。

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おそらく作品に没頭し役者さんたちと一緒に僕自身もココロを開き、無防備な状態になっているから守りたいのだと思います。そんな状態になるので、誰かと一緒に行くのは気を遣うしわがままな状態になれない。ので、1人派です。

先日、作業中に同僚と、映画や演劇を見るときはどこに座るか、と言う話になり僕は前述の通り後ろのはじっこ、1人は最前列、1人は真ん中の真ん中辺りと言う答えで、ひょっこりはんな僕としてはあまり共感できませんでしたが、三者三様で興味深かったです。

妄想するに最前列は、荒波にもまれ耐え忍びボロボロになるエクスタシーを感じているのかもしれません。ラフティングのような。

真ん中の真ん中辺りは、劇全体を中心から捉え、世界を把握する感覚でしょうか。世界を包み込むような。子宮のような。母。母なのかもしれない。

僕としては最前列に座るのは恥ずかしいし、目のやり場に困って終始下を向いてしまいます。
だいぶ前に知人にその事を話したら「自意識過剰だ」と否定されました。確かに演じ手からしたら、「そこにお客さんがいる」と「認識」はしているでしょうが、過剰なまでに意識はしていないでしょう。あまりにこちらを意識し過ぎてしまえば演技に支障をきたすだろうし、相手役を見逃してしまう。だから僕が気にしすぎているだけと言えなくもないです。でも、違うんです。こちらが見られているから恥ずかしい、とかそう言うことではなく、多かれ少なかれ演劇というのは誰かの人生のある劇的な部分を切り取って上演される。劇的、でないにしろ淡々とした室内のシーンでさえ、それは普段他人に見られることはない状況が繰り広げられている。

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そんなセンシティブな状況で、あまりに前の席だと「自分は関係ないですよ」「見ていませんよ」「どうぞ自分のことは気にせず先を続けて下さい」と言う立ち位置を取るには難しい距離感なんです。過剰とかそう言うのではないのです。違うんです。
ちゃんと他人として安全な位置から覗きたいんです。

みなさまはいかがでしょうか?

つながる!アンケート10月号は、まだまだ回答募集中ですのでお気軽にご参加ください!

スタッフ:松下

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