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推しと演劇賞

皆さんはじまして、スタッフのえいもんです。
聞きなれない苗字かと思いますが、これからよろしくお願い致します!
早速ではありますが、今回は自己紹介も兼ねまして私の応援している人、いわゆる「推し」について嬉しいことがあったので少し書いてみようと思います。
(書いていたら7割くらい私の感情の備忘録になっていました。)

特にここを見てくださっている方はこういうものが好き!みたいなことがあるのではないかと思っていますが、どうでしょうか?
皆さんが答えてくださるつながる!アンケートの結果で、いつもめちゃめちゃ分かる...と共感の嵐です。
私も応援している「推し」がいまして、様々な手を使って日々情報を取り逃すまい!と頑張っています。

そんな日々の中、昨年の11月に推しの5年ぶりとなる主演舞台「エレファント・マン」が上演されました。
1880年代のロンドンで変形した身体から「エレファント・マン」と呼ばれていた青年ジョン・メリック。今まで見世物として扱われていた彼が医者のトリーヴズと出会い、人間らしい生活を送りはじめます。そうした日々を過ごしていく中でメリックの知的さ・純粋さに引き込まれ、トリーヴスをはじめ周りの人達の感情も揺れ動いていきます。

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私は久々の観劇だったのですが、切なさと美しさがとても際立つ舞台でした。正直推しの存在そのものがタイプなのですが、それが一層際立ち、そこにメリックの人間味が加わりこの上ない美しさが印象的でした。
舞台上はシンプルなセットで、静かに話が進んでいきます。こんなに大勢の人が一緒に見ているのにみんなが息をひそめている。まさに舞台ならではの空気感だなと観劇後に感じていました。

そして、つい先日私の「推し」が読売演劇大賞の杉村春子賞を受賞しました。演劇のチラシなどを扱うこの仕事についてから演劇賞などは確認していたのですが、まさか推しが受賞するとも思わず、最初はうわー!しか言えませんでした。発表直後は典型的な語彙力をなくすオタクです。

そこから冷静になって読売演劇大賞の受賞式を生配信で見ました。
推しのスピーチをしている姿に、改めて彼に魅了されている自分自身に気が付きました。なんかいつもは歌ったり踊ったりして楽しそうな推しを見ることが多いので、喜びをしっかり噛みしめている推しの姿はあまり見ない光景でさらに応援したい!という思いが強くなりました。

色々歴代の推しを振り返ったのですが、ここまで推している人が演劇で賞をもらうことはなかったような...。
一人の観客としてですが、私まで賞をいただいたような気持ちになってしまい、勝手に誇らしくなりました。

私個人の感覚ではありますが、演劇にはその場にいた人にしか分からない空気感というか、雰囲気がとても濃く出ていて、その場に居合わせた人は秘密を共有している気持ちになります。

多くの賞は、過去を振りかえって評価するものがほとんどかと思います。エンターテインメントの賞は数多くあり、映像や音楽で賞をいただいた作品は改めて見てみたりすることは多いのではないでしょうか。しかし、演劇はその場にいた秘密を共有した人じゃないと分からないことがほとんどです。だからこそ、私が見ることができた「推し」が受賞したという事実がとても儚く、嬉しかったのかもしれません。「エレファント・マン」の観劇という思い出が「推し」が賞をもらった思い出として、またさらに大切さが増したように思えます。

今はちょうど舞台業界をはじめエンターテインメント全体がアワードシーズンです。少し注目してみると、自分が観劇した好きな作品が受賞したり、もしくは意外と知らなかった作品が候補にあったり、偶然の出会いがそこにはあるかもしれません。

コロナ禍ではありますが、可能な限り「推しは推せる時に推せ!!」
私もまだ見ぬ「推し」の姿を想像しながら、この思い出を胸に今後も応援していこうと思います。

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