見出し画像

ハードな環境は、人を育てる。(病気編)

体調を崩すとモチベーションが落ちていく。
休暇を利用して、バングラデシュにあるミャンマーとの国境近くのコックスバザールという町に行った時の話だ。

デンギーフィーバー!?

私は、夕方くらいから少し体の怠さを感じながらも町から離れた海沿い近くのコテージに泊まる為に、海岸沿いを歩いていた。

段々と寒気がしてきて震えていると、満ち潮で道が海水で覆われてしまい分断されていたので、腿まで海水に浸かりながら対岸を渡った。余計寒気が増した。


やっとの思いで辿り着いた場所は、マングローブの中にある手作りのコテージでウッドデッキから見える星空が印象に残っている。しかし、怠さと寒気が酷かったので、みんなが盛り上がっているのを横目にベッドで休んだ。


翌日、病院へ行くとそのまま入院となった。40度以上熱が出ていて、体に負担が掛かるということで解熱剤を座薬で挿れた。挿れてくれた立派な髭を蓄えたムスリムマン医師に感謝したい。


3日経過するまで、マラリア、デング熱、腸チフスのどれか判断ができないので点滴を打ちながら様子を見ることになった。


個室部屋に冷蔵庫があって良かったと思っていたら、スタッフが部屋に入ってきて冷蔵庫から肉の塊を持っていった。ただのスタッフの食材入れだった。熱が上がったり下がったりするので、ほとんど頭がボーッとした中で過ごしていた。


3日目の検査結果の末、デング熱ということが分かった。そして、そこから3週間ほど病院で療養していた。腎臓に負担がかかっていたので、体が疲れやすく動くことが困難になっていた。

入院している間、前に進まない感じが辛かった。活動に対するモチベーションも下がりそうになっていたけど、お見舞いに来る人の顔を見ることで元気をもらえた。

セカンド、オピニオン。

私は、村の子供やストリートチルドレンとよく遊んでいた。リアクションが面白いし、物怖じしないで話しかけてくるので話していて面白かった。彼ら彼女らは、町の至る所に行き、色々なものを触っているので手がとても汚い。

そんなある日、起きたら目から大量の目ヤニが出ていて拭いても出続けるので病院に行くと、細菌性結膜炎(ウィルス性の恐れあり)と診断された。ウィルス性だった時は人に移ってしまうので、念の為にホテルでの隔離生活が始まった。

症状も悪化して、目が真っ赤で痛すぎて開けていられない。朝起きた時は、目ヤニが固まって両目が開かないので手探りでティッシュを探し、唾液で湿らせて少しづつ取った。

最初に診てもらった先生は細菌性結膜炎と診断し、もう一つの病院の先生はウイルス性結膜炎と診断していて、明らかに食い違っている。

二つ目の病院で、ステロイド系の直接眼球に塗る塗薬と目薬をもらった。直接眼球にステロイドを塗り始めて、2日後には目ヤニも少なくなって快方に向かった。

それっぽい人がそれっぽいこと言っていても、別の意見も聞いてみることが大事なかもしれない。最後は、自分で決めるしかない。

お腹に命が宿った。

バングラデシュのカレーは、家庭によって味が異なるので好奇心で出されたものは全て食べていた。それは、村人の家だろうが、スラム街にある家の飯だろうが食べていた。とにかく場所を選ばず、興味本意で出されたものを食べ続けた。

そのおかげで食中毒に何回もなり、幾度となく発熱しては、嘔吐して、排泄を漏らしては夜中の月明かりでパンツを洗ったこともあるが想定内の出来事だった。

ある日、村のホームステイしていた家でご飯を食べている時、ご飯を食べ始めるとお腹がギュルギュル鳴って、痛くなる。その後も消化が続くまで腹痛がする。

原因がわからなかったので、赴任1年目検診の際に合わせて病院で診てもらうとビンゴ!ランブル鞭毛虫という寄生虫をお腹で飼育していた。医者から腹の中にいる虫を駆除する駆虫薬を渡されて、飲み続けてお腹の調子も戻った。


安心してご飯を食べられる日本の環境に感謝ながらも、その日もまた薄汚れた店で食事をした。ここで生活していく以上は、環境に適応しないといつまでもストレスを感じて生きていくしかないので、日々色々なことに鈍感になっていく。多少汚くても気にしないし、家に虫やネズミがいても気にしなくなっていった。


ベットに潜む、厄介な奴ら。

東南アジアを旅したことある人なら安宿に泊まって、南京虫がシーツやマットレスなど至る所についているのを見たことがあるのでないか。

ある朝、起きると体に体に発疹が出ていたのだが、かいてしまった手で他の肌も触ていたので、発疹が広がっていった。気が狂いそうなほど痒すぎて寝れないし、集中できない。さらに体が温まり血行が良くなると痒くなるので、運動や飲酒することもできない。


このように体や心に負担がかかってる時に、無理をする必要はなく焦らずに次の作戦を練るなど、出来ることを見つけるのが得策だ。焦ったところで、状況は変わらないだから焦らずにいきたいものだ。

病気にならないように予防しながら、今までのように好奇心の赴くままに色々な人と交流していきたい。足を止めずに一歩ずつ準備していけばいい。嘆いても仕方がない、進むしかない。


自分の罹った病気についてつらつらと書いてきたが、改めて生まれながらにして、バングラデシュのハードな生活で育っている子供たちの生きる力には脱帽させられる。

「ハードな環境は、人を強くしてくれる」

"smooth seas do not make good sailors."

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?