小学校の先生になるまで。 学生時代③

ある日突然、学部長から呼び出された。
何かやったかなと思いながら話を聞いていると、今回の旅でインタビューして撮ってきた写真を展示したいという内容だった。

日本横断編↓


言葉に乗る想い。

展示を見た人などに旅での経験を話している中で、薄っすら気付いたことがある。

経験から出た言葉は、人の心に響く。

誰から聞いた話じゃなくて、自分で経験したものは温度のある自分の言葉になって、人の心を揺さぶるんだろう。

そうは言っても、本から人の考えを学ぶことも大切だ。

私は、沖縄から帰ってきてから本を読むようになっていた。これもフェリーで会った関西人タケシのおかげである。おおきに。

まずは沢木耕太郎「深夜特急」のシリーズから読み出した。自分の気の赴くままに東南アジアを旅していく姿に、旅ではなく冒険の匂いを感じた。インディージョンズの影響で幼少期に冒険家になりたいという幼い頃の憧れが重なり、興味をもって読めた。


そして、旅から帰ってきてから沖縄で出会ったトシさんの言葉が頭から離れないでいた。もっと知らない事を知りたいと思うようになっていった。

「世界は広い、視野を広げよう」


沢木耕太郎の本にも出ていた東南アジアに行くことに決めた。


いつも答えは、シンプル。

しかし、初めて国内を一人旅した時と同様、「東南アジア  一人旅」をネットで検索するとネガティブな記事ばかり目についてしまう。盗難、睡眠薬強盗、、など

そこで、関西人タケシに話を聞きに行った。なぜなら彼は既に海外一人旅をしていたし、偶然なことに私たちの通う大学は隣接していたのですぐに会えた。

「とりあえず航空券を買うたら?」
「その日が来たら行くしかなくなるし、それがええで。」

シンプルな回答を聞いて、その帰り道に航空券を買った。
買ってしまえば、何も迷うことはなかった。


情報収集をしようと考えたが、あまり情報がない方が冒険っぽいなと思い、あまり調べずにいた。

大学の夏休みが始まると共に、
1ヶ月間の東南アジアの旅もまた始まろうとしていた。

東南アジア編に続く。

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