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水素と聞くと、まず初めに水素水を思い浮かべる方も多いかもしれません。2015~2016年頃に水素水ブームがあり、2016年末に出された報告※¹から「水素水には効果がない」と認識されていることも多いと思います。しかし、水素による治療の研究は現在も進んでおり、水素ガス吸入療法は国の先進医療に認められています。

この記事では水素による治療(水素療法)について解説していきます。

水素の基礎知識

水素は元素記号 H(Hydrogen)原子番号 1の元素です。水素分子 H₂は常圧常温では無味無臭で人体に無害な気体(水素ガス)として存在します。水素は最も小さく・軽く・拡散速度が速いことから、その場にとどめておくことが難しく、水素水においてもこの特性が濃度を保つことが出来なかった要因であると考えられます。水素の活用は医療の他にも、エネルギー・洗浄など様々な分野で活用されています。


水素の効果

水素(H₂)は酸素(O)と結びつくことで水(H₂O)になります。この反応がとても重要で、水素は活性酸素ともこの反応をすることが分かっています。それも免疫機能や細胞伝達機能を担う活性酸素(善玉活性酸素)には反応せず、最も反応性・酸化力が強い=人体に最も有害なヒドロキシラジカル(-OH)(悪玉活性酸素)だけを水に変換し、無害化することが出来ます。要するに体に害のある活性酸素のみに反応して、体に無害な水に変えて体から排出することが出来る抗酸化物質なのです。※²※³

また、水素は最も小さく拡散速度が速いことから、細胞の内側や血液脳関門(BBB)など他の抗酸化物質では入れないようなところにも到達することが出来るため、体の隅々まで抗酸化アプローチをすることが期待できます。

抗酸化や活性酸素についてはこちらの記事で詳しく解説しています。



水素療法とは

水素の効果を利用し、身体の中の活性酸素を取り除き細胞の老化を防ぐ治療のことです。治療法には、水素ガス吸入や水素注射・点滴、水素水、サプリメントなどがあります。水素の反応は、活性酸素と結びつき体に無害な水に変換し排出するという作用のみであり、身体への大きな副作用の報告はなく、日常生活に取り入れやすい治療法であると言えます。


水素療法で期待できる効果

水素療法による活性酸素の除去で活性酸素が原因で起こる諸症状の抑制・緩和効果に期待が出来ます。※⁴

・抗炎症作用
・アレルギー抑制
・喘息症状の緩和
・リウマチ性疾患の抑制
・生活習慣病の予防
・歯周病の予防   など


水素療法がおすすめの方 

・日頃のストレスや疲労
・肩こり、腰痛、関節炎
・喘息症状
・アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患
・高血圧、高コレステロール
・健康診断の結果が気になる方
・免疫力UPしたい方   など


治療後の体感や反応の声

個人差はありますが治療後に以下のような体感や反応があります。まれに不快感を感じる場合があります。

・リラックスした、眠くなった
・身体、手足がポカポカする
・トイレが近くなる、尿意を催す
・頭がぼーっとする   など


当院で実施している水素療法

高純度水素吸入

水素ガスを吸入する治療です。電気分解により発生させた高純度(99%以上)の水素を吸入します。

水素吸入の効果は、数十分~1日程度と考えられるため、治療の頻度は毎日~数日に1回の通院がおすすめです。1ヶ月定額のコースではサスティナブルに毎日通って頂くことも可能です。

※より高純度で水素を吸入していただくため、水素以外の空気を送り出すことはしておりません。そのため吸入をしている体感がないことがありますが、効果に変わりはありません。また、水素の燃焼範囲は4%~75%といわれており、水素の特性とクリニックの吸入スペースは開放的になっていることから、燃焼の心配はございませんのでご安心ください。

*水素吸入器は購入も可能です。ご希望の方はHPよりご相談ください。


高濃度水素富加点滴

生理食塩水に水素を富加させた点滴です。点滴は特許を持つ水素富加装置で5気圧の圧力をかけて水ございません素を富加させて作成します。高濃度な水素点滴によって全身的な強い抗酸化作用が期待できます。

高濃度水素富加点滴の効果は、数日~2週間程度と考えられるため、治療の頻度は1週間~2週間に1回がおすすめです。


水素富加高濃度Vit.C点滴

高濃度Vit.C点滴に水素富加させた点滴です。高濃度Vit.Cと水素によるダブルの抗酸化作用が期待できます。初回時のみ高濃度Vit.C点滴がお受けいただけるかの検査を行います。(G6PD検査 ¥5,000)他院で検査を受けたことがある方に関しては、検査結果をお持ちいただければ当院での検査は省略することが可能です。※検査結果によっては治療をお受けいただけない場合がございますのでご了承ください。

水素富加高濃度Vit.C点滴の効果は、数日~2週間程度と考えられるため、治療頻度は1週間~2週間に1回がおすすめです。


酸化ストレス測定

血液検査で現在の抗酸化力と酸化ストレスを測定します。疲労や不定愁訴などの症状のある方や、加齢により体力不足などを感じる方は一度検査していだくことをお勧めします。


水素スパ(水素入浴剤)

水素を発生させる入浴剤です。ご自宅での入浴時にご使用いただくと浴室から水素を発生し、全身から経皮吸収と呼吸により水素吸入と同様の効果が期待できます。継続的な使用が皮膚の老化抑制効果をもつという報告※⁵もあります。使用から3時間程度は効果があり、体の疲労を感じた際の使用をおすすめしております。※当院で取り扱っている水素入浴剤は粉状のタイプで、発熱反応によるやけどの心配はなく、安心してご利用いただけます。


治療の際の水素水の提供

当院での治療を受けられる際に、その都度水素水整水器から、濃度が低くならないうちにご提供させて頂きます。水素水も前述の治療と同様の効果が期待できますので、ご来院の際にはぜひお試しください。


まとめ

水素療法には大きな副作用もなく比較的取り入れやすい抗酸化療法の一つです。すきま時間の30分で治療を行う事も出来ますので、日ごろの酸化ストレスの除去や将来の病気の予防のために取り入れてみてはいかがでしょうか。


ご予約はこちら


参考文献

※¹独立行政法人国民生活センター(容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」-「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です-)(外部サイト)

※²水素分子医学の現状と展望(外部サイト)

※³[Hydrogen indirectly suppresses increases in hydrogen peroxide in cytoplasmic hydroxyl radical-induced cells and suppresses cellular senescence](外部サイト)

※⁴炎症と活性酸素、フリーラジカル(外部サイト)

※⁵還元系水素入浴剤(水素化マグネシウム)の皮膚に及ぼす効果-温泉科学(外部サイト)

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