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【漫画鑑賞#1.2】ワールドトリガー第2巻

今回も葦原大介先生の『ワールドトリガー』の第2巻について、書いていきたいと思います。※本記事はネタバレを含みます。

全体像がややつかめてきて、それぞれの対立構造や事情等が分かり始めた第二巻であったと思います。この一冊だけでも結構多くの登場人物が出てきたため、それぞれどの隊にいて、どんな特徴なのか覚えるのが大変になると思いました。
今回読んでいて非常に楽しかったのは、前回に引き続き、設定の部分になります。サイドエフェクトという高トリトン能力保持者に与えられる能力であったり、黒トリガーという継承型トリガーが存在していることの言明など、今後の期待を大きくさせる設定が登場して、ワクワクしました。ただでさえいろんなトリガーを駆使した戦闘だけでも面白そうなのに、命とトリトンを引き換えにトリガーを継承できるとなったら、最終的にものすごく強い黒トリガー同士の異次元の戦いとかに繋がってくる気がしました。最初から黒トリガーが強い理由が説明されることで、空閑の能力であったり今後登場しうるチート級のトリガーに対して理由づけを事前に行っていところが丁寧な執筆だなと考えていました。サイドエフェクトに関しても、無理のない範囲で追加能力を付与することができるので、弱いトリガーの人でも、サイドエフェクトのおかげで活躍するみたいなキャラの活かし方も可能であると思いました。
また、今回迅と空閑の能力の高さが際立って描かれていたと思いました。空閑は今回トリガー能力が”他者の攻撃を学習するトリガー”ということが明かされ、三輪隊との具体的戦闘がありました。そのシーンにおいて戦略を記述してくれるのは非常にわかりやすく、どういう理論で動いているのか分かるとよりキャラの行動にリアリティが増して、引き込まれると感じました。極力穏便に済ませたいという願いをきちんと実現して、拘束してしまうあたり空閑の強さがうかがえます。一方で、今回必然的に触れざるを得ないキャラとして、迅悠一がいます。オサムが第一巻で見上げていた隊員であり、何かしらのつながりがあるように思えますが、S級隊員としてというよりも、仕事の能力値の高さが特に際立っていたと思います。掌握力も、サイドエフェクトを活用した対策力も、無茶に思える事案をやってのけてしまう実現力もすべて高く、開発のおじさんと同様エリートと自認するだけの能力があると考えました。彼も黒トリガーであるらしく、次巻では、もしかしたら迅と空閑の戦闘もありうるのかという展開で終幕しました。物語が動き出してきた感じがして、次巻が楽しみでしょうがないです。

ニュース形式ハイライト
B級隊員として昇格したオサムのデビュー戦 中型のトリオン兵を撃破…オサムの立派な成長が感じられてうれしかったです。
トリオン兵、能力が高い奴は生け捕り、低い奴はトリオン器官だけを奪取…向こうの世界での戦争で利用されるらしく、トリオンがが高い人ほど狙われる傾向にある(今回の雨取千佳等)
雨取千佳、トラウマにより人に頼れない女の子…自分の話を信じてくれた友達が行方不明に、向こうの世界で重宝されている可能性大?

以上、第二巻についての記事でした。





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