(12)挑戦

計量から1日が過ぎ試合当日、
嫁と私とコーチの3人で無事に飛行機に乗り、メルボルンへと向かった。空港にはホテルまでのお迎えがあった。

ホテルに着いたが、
どう見ても元ラブホテルのような建物。部屋に入るとそこにはシングルベッドが二つ、そして中々暖かくならないエアコン。てっきり二部屋は用意されているものと思っていたが、コーチと相部屋の一部屋だけが用意されてあった。即座に私の職場に提携ホテルを手配してもらって移動をした。移動したホテルは眺めもよく快適だった。

そして夕方から会場入り。試合にはKOで負けてしまった。試合の記憶はしっかりと飛んだ。負けたことは悔しかったが、それまでの減量や試合に向けた過程があって、嫁と2人で闘っているような気分だった。


次の日は、
嫁と私はメルボルン滞在を伸ばし、メルボルン観光。嫁が行きたがっていたクロワッサン専門店に行った。減量のせいかクロワッサンを６つも頼んだ。靴の箱のような箱に入ってクロワッサンが出てきて、店員も周りの客も引いていた。2人でその場で仲良く全部を平らげた。

その後、
メルボルンで街歩き食べ歩きをし、早朝の飛行機でシドニーへと帰った。直前には嫁の当時のバイト先とシフトの揉め事もあったようだけど。

この試合で得たものは大きく、それ以上に嫁の愛のあるサポートが何よりも大きかった。