高校一年生から10年後に大学受験を始めた話 #06 Learning Environment

今回は、学習環境についてです。私の場合、親の異動などで公立小学校3校→私立中学校→公立中学校2校→公立高校→私立大学(在籍中)という少し変わった学校歴があるのと、北海道、東京都、新潟県の3都道県でいわゆる田舎の学校にも地方都市の学校にも都会(23区ではないので、都心とまでは言えません)の学校にも行っているので、比較しやすいと思います。また、社会人をしながら勉強するという部分のことにも少し言及します。

まず、小学校については私立小・国立小の経験はないので公立小学校3校を経験してのことになりますが、正直、この時点ではまだ中学受験も親のファクターのほうが大きいように思い、公立と私立ではそれほど大差はないのではないかと思います。義務教育という点では初の学校になるため、お受験を経験させてこの時点で大学進学の保険を確定させる(慶應幼稚舎など)という手はあるにはあると思いますが、小学校6年間から私立となると親の年収がかなり高くないと難しいですし、国立小だと地域が限られるので公立小学校でいいのではないかと。

次に都会の人であればこの時点で多くの人が悩まされるであろう中学受験について。確かに公立中学校は地域によってはかなり荒れていますし、とても勉強をする環境でないというところもあると思います。それに比べればよほど誰でも入れる学校でない限りは、私立中学校であれば多少荒れていても勉強できる環境がないというのは考えにくいです。高校は都道府県や収入によっては私立と公立の差がそれほど大きくない場合もありますが、中高一貫校の中学3年間分に関しては確実に公立中より高いので、もちろん投資する余裕があればということになりますが。

ここで少し田舎と都会の比較をしますが、田舎でも都会でも住んでいる校区によって影響されるのは間違いなく、その情報というのは外からではなかなかわかるものではありません。田舎に住んでいる人の多くは長く住んでいる人だと思うので問題ないかと思いますが、都会だと少し川や市境をまたいだだけで真逆の環境になることもあるので注意が必要です。

ちなみに、首都圏であれば偏差値で選ぶのは合理的と思います。しかし田舎では県によっては校区があってそもそも県内トップ校に行けないという生徒もいます。そのため偏差値50台でも東京大学合格者を出している高校があるなど、数値だけでは想像しにくい世界もあったりします。私の高校も偏差値52ですが一橋大学合格者がいました。

現状だと都会と田舎の差は埋まってきているという言説がよくあります。確かにスタディサプリなどのインターネット学習、オンライン学習塾などがあり、周りにいい高校がなくてもN高校の進学コースなど選択肢は多いです。一人で戦略を立て、計画して勉強できるタイプの生徒であれば問題ないと思います。しかし、周りの環境に左右されやすいタイプにとっては、やはり田舎の高校のように幅が広い環境だと交友関係によっては怠けてしまう可能性もあると思います。そういった時に、学年下位レベルでもMARCHなどに行ける都心の中高一貫校というのはやはり良い環境と思います。もちろん有名私立大学付属校という選択肢もあり、それこそ保険のかかった状態でチャレンジできる環境は素晴らしいです。学費の問題も、結局は収入格差を考えると埋まりうるものではあるので、都会に人が集まるのも仕方ないですね。

社会人の場合はどうでしょうか。個人的には社会人をやりながら勉強することは時間の面では難しいものがありますが、案外楽しかったです。戦略を立てるのは高校生から比べれば格段に得意になっていますし、一部の難関大学の出題によっては現役生より社会人が解きやすいような、新書などを下敷きにした問題もあります。頭の体力も含めてとても体力を使いますし、遊ぶ時間が取れなくなるといった欠点もありますが、それを超えて余りあるメリットがあるのではないかと思います。学歴コンプレックスだけで再受験するのはおすすめできませんが、戦略を立てたうえで学ぶ内容によって大学を選び、場合によっては修士や博士まで進むという人も増えてほしいです。もちろん資格試験やMBA、留学などのルートもあると思いますし、昼間大学だけがフィールドというわけではないです。しかし実際私は社会人を経てから大学に入ったことには後悔はありません。図書館などのリソースを使え、第二外国語や独学の難しい理系科目も学べ、文化に触れる機会も増えます。また、幸いにも社会人の立場を失わずに休職などで学ぶにしても一度立ち止まってキャリアについて考えたり、選択肢が増えることは間違いないと思います。

海外の学校、国立大学については学部3~4年生や大学院に行ってから加筆しようかと思います。国際基督教大学という学校の性質上、周りにインターや海外の学校経験者は多くいますが、伝聞だけでなく自ら体験して書きたいという気持ちです。

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