ジンジャーマンクッキーの抜き型も創ってしまいました。
ジンジャーマン型抜きの出来上がるまで
発作的に
「そうだ、クッキーの抜き型も自分で創ってみよう!」
と思いつき、さてさて今家にある物で抜き型の素材に使えそうなモノは…と考えて思いついたのが “アルミ缶”。
そういえばはるか昔の子供の頃、一度空き缶を切り抜いて抜き型を作ろうとチャレンジした事があったような…その時は思いのほか缶が硬い上に、金属の切り口が鋭く、縁の折り返し処理が上手くできなかった為に結局手を切ってしまった記憶が蘇ります。
しかし、今の私の職業は『根付師』。
根付を彫る特殊な彫刻刀「左刃(ひだりば)」も、自分で鋼材をカットしてヤスリで成形し、“焼き入れ”&“焼き戻し”をして自作しているので、おそらく昔よりは上手く抜き型を作れるだろうと考え、とりあえずトライしてみることにしました。
※以下↓の画像は、最初のトライで作った時のものではなく、後日ジンジャーマンを新たに2体創り増しした時に撮った写真です。
●まずは、よく洗ったアルミ缶をよく切れる優秀なキッチンハサミで開きにし、定規を使って油性ペンでカットする直線ラインを書き入れます。
抜き型が台に隙間なく接しないとクッキーの生地を抜く事はできないだろうと思われたので、とにかくカットする側はきっちりと直線でカットするよう気を配ってみました。
●上から手で押さえる部分は、切りっぱなしのままでは手が切れてケガをしてしまうので、数ミリ折り返す事に。昔の缶とは違い、今のアルミ厚はかなり薄いようで、定規を使って思いのほか綺麗に折り返す事が出来ました。
とはいえ、アルミの切り口は鋭利ですので、手を切らぬよう細心の注意を払いながらの作業です。ここでザックリ手を切ってしまうと、肝心の仕事(根付の制作)が出来なくなってしまいますので、それはもう心して取り組みます。
●折り返しができたらジンジャーマンのシルエットに曲げて成形していくのですが、これがどうして、思ったようなカーブにしていくのがなかなか難しくなかなか思い通りのアールに曲がってくれません。
しばらくすると、どうやら手で曲げるより丸い筒状のものに巻き付けていった方が思っている形にしやすい事がなんとなくわかってきたので、竹串やら細めの筆の軸やらを駆使してジンジャーマンの手足顔を創っていきます。
●そして完成した追加の2体(真ん中と右端)。
最初のトライで作ったジンジャーマン(手で持っているもの)とは、微妙に手足のバランスや胴の太さ、頭の大きさを変えて創ってみました。
ジンジャー三兄弟で、“スパイスジンジャーマン”と“ハーブソルティーマン”を創る
図らずも大中小となった“ジンジャー三兄弟”を使って、早速クッキーを焼くことにしましたが、今回はジンジャースパイスクッキーだけではなく、お砂糖を入れない塩味クッキーも作ってみました。
塩味タイプは何となく自分が食べてみたい味のイメージから、アニスシード、キャラウェイシード、ブラックペッパー、ハーブソルト、そしてパルミジャーノ粉チーズをブレンドしてみたところ、止まらない美味しさ。焼き上がって冷めたそばから味見を繰り返し、気がつけばかなり食べてしまいました。
定番のジンジャースパイス味は少しカカオパウダーを多めに入れたので、前回より色が濃いめに仕上がっています。
アイシングは前回同様に粉糖とシークワーサー果汁のみですが、なぜか今回のアイシング柄は、宇宙っぽさが更にエスカレートしてしまい、気がついたらシュールな宇宙ファミリーが並んでいました。
地上人も若干名おりますが。。。
ハーブソルティーマンは塩味とハーブ味とチーズ味のバランスが偶然にも絶妙でしたので、アイシングなしの素仕上げで完成としました。
手作り抜き型の今後の課題
野菜などの固い素材を抜くことは無理ですが、クッキーなどの柔らかい記事ならばアルミ缶の手作り抜き型が使える事がわかりましたので、これからは自分の好きな形のクッキーが作れそうです。
しかし、アルミの合わせ目が生地を抜いているうちに段々と開いていってしまうので、今後はその点の改良が必要かと。
家にある材料を利用しできるだけ簡単に作れるか考え工夫するのが、また楽しく、最高の気分転換にもなっているようです。
仕事場にいる時間と、キッチンにいる時間。どちらが多いか微妙な時もありますが根付作品を染めるのもキッチンですので、どちらも作品といえば作品ということになるようなならないような。
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