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セージの耳打ち#147 吉祥寺は365日が「縁日」だった

上京して私が最初に暮らしたのは、中央・総武線沿線の「荻窪」でした。
東京駅に背を向けて2駅進むと、住みたい町ランキング上位常連の街「吉祥寺」があります。

「初めての一人暮らしだから、夜になってアパートに帰ると寂しいでしょ」的なことを言われることがありましたが、そんなことは全然ありませんでしたね。
暇な夜は散歩がてら吉祥寺までブラブラ出かけ、色んな店を覗いてましたから。

吉祥寺というのは、当時の私には「365日が縁日」みたいな街に見えました。
夜になっても賑やかで、けれども新宿のようなギラギラ感はない。
どこかノホホンとしていて、お客にも殺伐感はない。
だからつまり「縁日」なんですよ。

あの街の魅力のひとつに「さほど広くないエリアに種々雑多な店がギュッと詰まっている」というのがありますが、確かにそうでした。
その様子が「露店」ぽくて、だからなおさら「縁日」に見えたんだと思いますよ。

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