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#46 池袋は「上野」だったのです

池袋の角打ち(店頭で呑める酒屋)に初めて行ったとき、じつは内心「ナメていた」んですよ。
渋谷とか新宿の居酒屋のサワーとかはアルコール分が薄く、ぶっちゃけ「半分ジュース」。
上野のガード下あたりで出したら「ふざけんな!」と暴動が起きるレベルです。

だから池袋もそんな感じだろうと思ってたんですが、違いましたね。
池袋は「上野」だったんですよ(なんだこの表現)。

しこたま呑んでから山手線に乗って帰途に就いたんですけどね、途中ですごく眠くなってきました。
「高田馬場」を過ぎて「次で降りるんだから寝たらイカンぞ」と自分に喝を入れた直後、ほんの一瞬だけまぶたを閉じ、次に開いたら、なぜかもう「新宿駅」の手前になっていたのでした。
つまり自分では「一瞬」だと思っていた時間は「数分間」だったわけですね。

私は酒が強くて「酔って寝過ごす」なんて失敗とは縁のない人生を送ってきたんですが、あのときは完全に「寝過ごし」ました。
全ては池袋を「渋谷」「新宿」と同一視していた報いです。
池袋は「上野」なんですよマジで(だから何なんだよこの表現は)。

寝過ごし


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