BBTクローン再生計画(13)漫画ファンの聖地「トキワ荘」御用達の町中華「松葉」で「ンマーイ!」とやってみた話
私の住む「静岡県沼津市」はとある美少女アニメの舞台だそうで、そのファンたちから「聖地」と言われてるそうです(私は全く知らないので「そうです」としか言えません)。
私のような昭和世代の漫画・アニメファンにとって「聖地」と言えば断然「トキワ荘」でしょう。
それは手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫ら戦後の漫画界をリードした著名作家たちが若き日に暮らした梁山泊のようなアパートで、そこでの日々は様々なクリエイターの手で漫画化、ドラマ化、映画化をされています。
その所在地は「東京都豊島区椎名町5丁目」、現在の「南長崎3丁目」。
自宅から近いこともあって、東京時代はこのエリアにはちょくちょく行ってました。
老朽化のため惜しくも1982年に取り壊されましたが、アパート前のバス通りは現在は「トキワ荘通り」と命名され、町おこしに活用されています。
通りにある「南長崎花咲公園」には2009年にこのような記念碑が作られました。
さらに私が移住した後の2020年に、在りし日のトキワ荘を忠実に再現した「豊島区立トキワ荘マンガミュージアム」という施設までが誕生!
内部では企画展が開催されたり、貴重な資料が閲覧できるといいます。
トキワ荘通りに今も健在な「トキワ荘ゆかりの店」が「松葉」という町中華です。
トキワ荘メンバーがしょっちゅう食べに出かけたり出前を取っていたというこの店は作中でも描かれ、ドラマ化作品にも実名で登場しています。
1987年に放映された藤子不二雄原作ドラマ「まんが道 青春篇」ではメンバーたちと交流する女店員役を、まだ「東京ラブストーリー」に出る前の鈴木保奈美が演じてました(新人時代の高木美保と森高千里もトキワ荘に住む美人姉妹役で出てました)。
トキワ荘通りに初めて行ったのはまだ19歳の頃でしたが、松葉に入ったのはそれよりずっと後のこと。
入口には「まんが道」での店の登場ページが貼られていて、「ウチだってれっきとした聖地なんだからねアータ」という自負が伝わってきました。
「まんが道」では美味しい物を食べたときに「ンマーイ!」という感嘆の声がしばしば飛び出すのですが、「オバQ」「怪物くん」「パーマン」「ウメボシ殿下」などの藤子アニメで情操教育された者としては、センセイ方が愛した松葉のラーメンを食べて「ンマーイ!」と言わずに死ぬことはできません。
他にも食べたいメニューはあったんですが、ここは「ラーメンセット」一択でオーダー。
やって来た素朴な東京ラーメンをずずっとすすって「ンマーイ!」と言ってみました。
もちろん、ツレの者にしか聞こえないボリュームで、ですが。
聖地巡りみたいなのはさほど好きな性分ではないんですが、たまにはこういう遊びもいいですね。
ちなみに鈴木保奈美似の女店員さんはいませんでした。
当たり前ですが、やっぱドラマと現実は違うんですね。
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