見出し画像

#24 昭和の高齢者、令和の高齢者

私の母が新聞記事を読んでいて怒ったことがありました。
そこにはこう書かれていたのです。
「60歳の老婆」
いや、昭和期は本当にこういう表現がなされていたんですよ。

昭和は64年間でしたから、当時の高齢者は大半が「大正生まれ」や「明治生まれ」でした。
その人たちはかなり早くから「老けスタイリング」を始めていて、だから「60歳の老婆」と書きたくなる新聞社の気持ちも分からなくはない。

けれども令和の今は「戦争を知らない子どもたち」こと「団塊世代」が後期高齢者となってくるわけです。
団塊世代といえば、不良の証とされた長髪やジーパン姿で街を闊歩し、ビートルズの武道館コンサートだとかに出かけてた人たちですよ。
いま「60歳の老婆」なんて書こうものなら訴訟ぐらいされかねません。

更にもうちょっと経てば「元・聖子ちゃんカットの高齢者」とか「元・チェッカーズファッションの高齢者」が出てくるわけで、ハテサテどのような日本になりますことか。

オタク第一世代(「宇宙戦艦ヤマト」をリアルタイムに見て燃えた世代)もぼちぼち前期高齢者になりますので、そっちも楽しみです。
「高齢者が集う懐メロスナック」とかに入ったら、「トリトン」とか「ガッチャマン」とかの昭和アニソンが延々と流れていたりして。
ていうか、そこは私も常連になりたいなぁ~。

新旧老婆


読者のみなさまからの温かいサポートを随時お待ちしております。いただいた分は今後の取材費として活用し、より充実した誌面作りに役立てていきます。