大学生活で推奨するパソコン

2023年3月31日 一部の文章を加筆・修正しました

2023年4月から大学生になる皆様
合格おめでとうございます。

ところで、大学生活の為の準備で忙しいと思います。その際に大学生は全員必要なものがあります。それは、パソコンです。大学生活をする上で、パソコンは必要不可欠なものです。たとえば、レポートの提出はパソコンで作成をしてdocx(MSWord)形式や、PDF形式、pptx(MSPowerpoint)形式、xlsx(MSExcel)形式などでの提出がインターネット上で求められます。その際にスマートフォン等でも作業できない訳ではありませんが、画面も縦型かつ小型であり、入力部分と表示部分が一体化されている事も相まって誤入力が多く誤字脱字に気づきにくいため、作業性がパソコンと比べて非常に悪いです。そのため、機材的な理由でレポート提出に時間がかかり、かつ成績も下げてしまう要因になる場合があります。機材的な理由で成績が下がったりするのは精神衛生上良くないです。そのためにパソコンを買いましょう。

OSは基本Windowsで、大学で指定があればそれに従う

パソコンを買う際、「MacがオシャレだからMacを購入したい」と思う方が一定数いらっしゃいます。確かに、Macのデザイン性は高いですし、iPhoneを所有している方は同一メーカーですので連携が充実していますが、大学の多くはWindowsの導入が前提となっています。また、OfficeソフトもWindows版とは仕様が異なります。CPUの仕様も異なり、インターフェース類もUSB-TypeC(一部端末)のみと限られます。インターフェースが充実している上位モデルでも、USB-Aポートはありません。そのため、大学側で「Mac推奨」または「Macを購入して下さい」のような文言が示されていない場合はWindowsを購入することを強く推奨致します。
OSは、「新規購入」される場合はWindows11を選びましょう。一部型落ちモデルや、企業向けなどではWindows10搭載機も存在します。Windows10は2015年に発売された旧式のOSです。そのため、サポート期限はMicrosoftより2025年10月14日とされています。そのため、2年半後にはサポートが終了してセキュリティーアップデートが提供されなくなります。「OSのアップグレードを行う予定のある」方、「短期間しか使用しない予定」の方、「ソフトがWindows10にしか対応していない」方はWindows10を選んでいただいても構いませんが、「OSのアップグレードをする気力が無い、時間が無い」方、「アップグレードのやり方が分からず、調べる気力も無い」方は無難にWindows11搭載機を選びましょう。

メモリだけは16GB載せる

 パソコンを選ぶ際「CPUはどれ?」、「メモリは何GB?」などで困る方も多いと思います。CPUの型番やメモリの容量などのパソコンの仕様をスペックと言います。「パソコンのスペックはどれを選ぶべきか?」を一言で言ってしまえば「メモリだけは16GB搭載してください」です。
 なぜメモリ16GBを強くおすすめするかと言うと、自分の経験や友人、家族の経験が影響しています。
 例えば、自分の場合ですと…
・Chromeを13タブ開いたウインドウ1つと1タブ開いたウインドウ2つ
・Excelを2ファイル開く
・電卓、メモ帳、エクスプローラーを1つずつ起動
この状態でメモリを10.4GB使用します。そのため、ちょっとしたマルチタスクをするとメモリはすぐに10GBに到達してしまいます。そのため、まだまだ存在する8GBメモリのパソコン場合は既にメモリ不足です。
 ある友人(理系大学生)は、「パソコンでのZOOMの動きが悪い」と言ってました。そのパソコンは生協で販売されているPCですので大学生活には安心して使えるようにCPUは十分すぎる第11世代のCOREi7を搭載しています。がしかし、肝心のメモリが8GBであるため、ZOOMを動かしてその他のタブをいくつか開くとかなり重くなったと推測できます。
 家族の話ですと、「業務用PCがメモリ16GBになってやっとZOOMが動くようになった」と言っています。業務用PCであるのでセキュリティー保持の為にデスクトップ版ZOOMアプリのインストールは制限されているためにブラウザ版でZOOMを使用していますが、旧式のi5(2コア)でメモリ8GBのパソコンの場合はメモリとCPUが常に90%以上で張り付いてしまい、まともに動かなかったそうです。それが4コアのi5になり、メモリ16GBになって大幅にZOOMの動作が改善したそうです。(家族によればそれでもCPUやメモリには余裕ないそうですが)
 以上のように、メモリ8GBと16GBの違いはまさに天と地ほどの差です。そのため、CPUは最悪COREi3でも構いませんので「メモリだけは16GB」搭載しましょう。
 しかし、COREi3は廉価グレードのCPUです。最新型のCOREi3の場合は通常使用時には十分な性能を持ち合わせていますが、型落ち品や中古品などでのCOREi3は旧式のものとなり、性能不足となる場合も多数あります。そのため、COREi3を選ぶ際は第12世代(COREi3-1215Uなど)以降のCPUであるかを確認してから選ぶと良いでしょう。そのため、一般に大学生活で無難なCPUはCOREi5です。

おすすめの構成

OSやメモリ、CPUなどの話を踏まえて、おすすめの構成は以下の通りです。

CPU:COREi5-1235UまたはCOREi5-1240P
メモリ:16GB
SSD:512GB
モニター:1920×1080程度(またはそれ以上)

 この構成を選んでおけば、大学用パソコンという条件において、パソコンの性能で困る事は無いと思います。非常に無難な構成です。あとは大学側から示された仕様やご予算に応じて柔軟に構成を変更していきましょう。しかし、メモリだけはケチってはいけません。16GBはどんな条件でも絶対に搭載しましょう。なお、一部メモリ換装可能なパソコンもありますが、初心者にはおすすめしません。多くのパソコンはメモリ換装できません。
 パソコンによってはCPUがRyzenである場合もあります。Ryzenの場合もRyzen5の5000番台以降かつ16GBメモリ搭載機を選んでいただければ大学生活に使うパソコンとして問題無いと思います。(なお、Ryzen5-7520Uは少し性能が低いですが問題無く使えます)

 もし大学側から出された仕様書に「COREi7推奨」と書かれている場合は以下のスペックをおすすめします。

CPU:COREi7-1260P(1360P、1370Pや1280Pなどもアリ)
メモリ:32GB
SSD:1TB(PCIe4.0)
モニター:1920×1080程度(またはそれ以上)

「COREi7推奨」と書かれている場合、CPUに負荷がかかる重たい作業を行う場合が多い為、かなり高いPC性能が必要になると思います。そのため、メモリについても16GBと書かれていたりしたとしても、高負荷に耐える為にも32GB搭載をおすすめしたいと思います。また、1TBと大容量なSSDであるのは、重量級作業をする上で重たいデータを取り扱う為にSSDの容量が必要であるという事、SSDの速度は一般的に大容量である方が高速であるという事が理由です。

状況に応じてパソコンを選び、楽しいキャンパスライフを

大学生活においてパソコンはどれを選んだら良いかというのは他にもあります。
・タッチパネルの有無
・タブレットタイプなどの2in1かクラムシェルか
・パソコンの質量は何kgか(タブレットタイプはキーボード込みで)
・電源ボタンはどこにあるか

 タッチパネルの有無については、タッチパネルがあると画面上に手書きができるようになり、より直感的操作が可能になります。しかし、間違った所を押してしまったりと誤操作のリスクも上がるので使用用途や目的に応じて選ぶことをおすすめします。
 タブレットタイプのパソコンは、先述のタッチパネルが付いていて、キーボード部分と画面が取り外せる仕様となっているパソコンや、ヒンジ部分が360°回転をするパソコンなどがあり、タブレットのようにパソコンを操作することができます。そのため、一部スマートフォンが操作できない現場で紙が使用しづらい場面で画面に直接書き込む用途にはそのようなパソコンは向いています。一方のクラムシェルタイプのパソコンは、従来通りの古くからあるキーボードと画面が取り外せない仕様のパソコンです。一見タブレットタイプが万能かにも思えますがタブレットタイプは、複雑な機構がパソコンの中に入るのでクラムシェルタイプと比べて質量が少し重くなります。そのため、こちらも使用条件に応じてタブレットタイプかクラムシェルタイプかを選びましょう。
 パソコンの質量については、クラムシェルタイプを選ぶ場合、基本的な大学生活用途では1.3kg以内のものを選ぶ事を強くおすすめします。重いパソコンは基本的に疲れます。また、大きさも横幅33cm以内、奥行き23cm以内のものを選びましょう。大学生活用の鞄に入る/入らないや机のスペースにも関わってくる話ですのでこの条件を満たすものを選ぶと良いでしょう。
 最後に「電源ボタンの位置」です。パソコンを選ぶ際にはあまり注目されない内容ですが、誤操作やそれに伴うデータ消失に直結する重大な問題です。電源ボタンの位置でどれが良くてどれが良くないかと言うと、「キーボードユニットと電源ボタンが独立しているか否か」です。一部のノートパソコンの場合、デザイン性重視や製造コスト削減の為にキーボードユニットと電源ボタンが一体化されてBackspaceキーの真上に電源ボタンが搭載されている機種があります。Backspaceキー(左側削除キー)の真上は多くのパソコンの場合はDeleteキー(いわゆる右側削除キー)が搭載される場合が多いために誤操作をしてパソコンの電源を間違えて落としてしまうリスクがあります。また、Backspaceキーなどを打とうとして間違えて電源ボタンを押してしまうようなリスクもあるのでパソコンを選ぶ際は電源ボタンの位置について着目した方が良いと思います。実際にPCを選ぶ際には電源ボタンはキーボードとは離れた場所の物を選ぶことをおすすめします。

どのパソコンが良いかは人それぞれです。自分に見合ったパソコンというのが最適なパソコンです。上手にパソコンを選んで楽しい大学生活を送る事を祈り、締めさせていただきます。

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