The 1975というバンド

本日はThe 1975のフロントマン、マシュー・ヒーリーが「ロックダウンで思うように活動ができない今の状況について心境を語った」という記事を読んだ。

実は The 1975についてあまり明るくない。周りのみんなが好きで数曲知っているけどアルバムを通して聴いたことがない。いつの間にか人気になっていたというのにはあまりにも耳に触れる機会が多かったThe 1975についてまとめ、今日から時代を変えつつあるバンドを追うきっかけにしたいと思う。

まず今日の読んだ記事の概要から始める。


先日ニュー・シングル “If You're Too Shy (Let Me Know)” をリリースしたThe 1975のフロントマン、マシュー・ヒーリーが現在の心境をラジオで明かした。ロックダウンで思うように活動ができていない中、スタジオにこもり、楽曲を制作し続けているという。バンドがこれ以上活動できない、世界が終わるのではないかと不安になっていたとロックダウンが行われた当時はネガティブになっていた。これから世界情勢は大きな「リセット」が必要で、以前と違うことをするよう、心がけることがこれからの世界を生き残る方法だと考えを改めたという。

ポストコロナウィルスの世界は明らかに今まで生きてきた環境と違うだろう。事態が収束し安全が保証されるまで何年を要すのか不透明な中、音楽を続けられるのかという大きな不安に私も襲われている。そんな中で進んで聴いてこなかったとはいえ、自身の環境のすぐ側に存在していたThe 1975のフロントマンが語った言葉は最近の私の不安を少し和らげてくれた。


新曲"If You're Too Shy (Let Me Know)"はこちら。

人気の秘密を紐解く鍵にもなると思うが「懐かしさ」と「キャッチーさ」が印象的で歌詞も驚くほど聴き取りやすい。80年代の匂いがスネアの音作り、シンセサイザー、ギターの音色から、そして大きく歌のメロディから感じ取れる。既に私は他の作品を聴いてみたくなっている。

The 1975 

The 1975はイギリス出身のバンド。
2012年に初のEP『Facedown』をリリース。
デビューアルバムリリース以前に大規模なプロモーションツアーを行い、著名バンドのサポートやレディング・フェスティバルへの出演を果たした。
Dirty Hitと契約を交わし1st アルバム『The 1975』をリリース。
アルバムは全英1位を獲得。
数々の世界規模のロックフェスティバルに出演し、数々のメディアが彼らのアルバムを年間のベスト・アルバムに選出している。

何度か来日しているが特筆すべきは
2013年SUMMER SONICと2019年の同フェスティバルの比較をしたときのステージ規模の変化だろう。
SONIC STAGEのトップバッターからはじまったThe 1975が2019年にはメインステージのMARINE STAGEのほぼ、メインアクトに鎮座しているのである。その物語を私もSNS上で目撃していた。

彼らの音楽性に関しては「やりたいことすべてをやっている」と書くのが正しいのかもしれない。「ポップ」が根幹にあり、そこにソウル、R&B、エレクトロ・ポップの要素を存分に取り入れる。
アルバムを通して聴いたことがないので体感はしていないのだが、ポストロック、シューゲイザー要素を含んだ曲もあるという。多彩なジャンルを取り入れ表現する「カラフルさ」が多くの人々を巻き込む不可欠な要素なのだろう。

またフロントマンのマシュー・ヒーリーのカリスマ性とメッセージを伝える能力が達観しているという。MVやライヴで表現する根本にある「彼らしさ」と色々な役になれる柔軟性が共存し、楽曲においても自身のドラッグに悩まされていた経験などを赤裸々に表現しているという。

世界を変えるのはいつも「ポップスター」であった。
自分の弱みもさらけだし、様々な問題で悩む若者に寄り添う彼らは現代のポップスターであり、ロックスターなのであろう。

ヒップホップが世界を席巻する現代で、楽器を持ち、好きな音楽を表現する中で多くの支持を得ることは新たなロックの形を私達に提示してくれるのだろう。私はまだ多くを知らないThe 1975の印象を「カラフルな楽曲と共に、一人ひとりに寄り添う新時代のスターバンド」と銘打っておこう。


一通り聴いた後にまだ後日談を書いていきたい。

情報を集める中で粉川しのさんの記事に頭をぶん殴られ、本気でThe 1975を聴いてみようと決意した。

皆が口を揃えて今度リリースされる4th アルバム『Notes on a Conditional Form(仮定形に関する注釈)』は時代を変える名盤になるだろうと言う。その時代の変化、そしてマシューがロックダウン下における心境を綴った「リセットし、新しいことをはじめる」という意志を遅ればせながら私も目撃していきたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?