石井あやプロの倍満 女流モンド杯で大胆な打ち筋
親の石井あやプロがドラの東を暗槓してリーチする大胆な打ち筋で8000オールをあがりました。
第20回女流モンド杯予選第13戦です。
石井プロは最高位戦日本プロ麻雀協会に所属。プロクイーン、女流最高位、女流モンド杯などのタイトルを獲得したことがあるベテランです。
出産で2年ぶりの出場となった今大会は苦戦を強いられています。
予選6試合のうち4戦して総合ポイントは-146.4ポイントで12人中最下位。5戦目となる予選第13戦で大きなトップを取りたいところです。
予選第13戦は東城りおプロ、石井あやプロ、宮内こずえプロ、大島麻美プロの並び順。南2局を迎え、持ち点は東家・石井36500、北家・東城30200、西家・大島21000、南家・宮内12300です。
トップ目で親の石井プロに絶好の配牌が入りました。
2メンツあり、すぐにもリーチを掛けられそうな手です。
石井プロは2巡目、3巡目と続けて自風でドラの東を引き入れ、暗刻にしました。
東・ドラ3の親満確定の手です。総合ポイントでは大きく沈んでいるので、もう一段の高打点を目指します。
石井プロは4巡目に3索を重ね、5巡目に3筒をツモ切りました。
そして、6巡目にツモったのが4枚目の東です。
東を1枚切ってドラの暗刻を目立たせない選択もありました。しかし、石井プロは大胆にドラを暗槓しました。
槓ドラは6萬。親がドラを暗槓し、場は一瞬のうちに凍りつきました。
配牌では、1枚しかなかったドラを残り3枚あっという間に引き入れました。石井プロのツモの効きにびっくりです。
石井プロは8巡目に3筒をツモ切りしました。5巡目に3筒を残していれば聴牌でした。
ラス目の宮内プロが親のドラ暗槓にひるまず、8巡目に4筒・7筒待ちでリーチしました。
親の高打点を阻止して逆襲しようと強気の選択です。暗槓で増えた裏ドラにも期待しています。
石井プロは9巡目に4萬をツモり、現物の6筒を切りました。
10巡目にワンチャンスの2筒をツモ切り、11巡目に4萬を重ねて聴牌しました。3索を切り、4萬・3索のシャンポン待ちでなく、2索・5索待ちに取り、力強くリーチです。
場の緊張がさらに高まりました。
石井プロが12巡目にツモったのが3索。シャンポン待ちにしていたら一発ツモでした。けれども、両面待ちにするのが自然で仕方ありません。
一発ツモを逃してあがりは遠のきそうでしたが、13巡目に5索をツモりました。
裏ドラが2枚乗り、リーチ・東・ツモ・ドラ4・裏ドラ2の8000オール(+1000)です。
石井プロは親の倍満ツモで大きくリードし、この試合で59800点のトップを獲得。総合ポイントは-76.8ポイントで10位に上がりました。
「沈黙のスナイパー」の異名を持ち、黙聴の巧みなあがりで知られる石井プロがドラの暗槓を他家に見せ、リーチして強烈な一撃を決めました。
徹底して高打点にこだわった会心の一局だったと思います。
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