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セメントクイーンの一気通貫

 「セメントクイーン」の異名で知られる清水香織プロが第19回女流モンド杯の予選第17戦で大きなトップを獲得しました。その流れを作ったのは代名詞の一気通貫のあがりでした。

 第17戦は大島麻美プロ、清水香織プロ、佐月麻理子プロ、宮内こずえプロの並び順。東2局1本場で持ち点は東家・清水42000、西家・宮内21000、南家・佐月19000、北家・大島18000です。

 6000オールをあがった清水プロが連荘してトップ目。ここでさらに大きく加点して圧倒的優位に立ちたいところです。

 清水プロに絶好の配牌が入りました。

セメ1

 ドラの9萬が暗刻です。萬子の一気通貫や一色手、「456」の三色も狙えます。ツモが順調に伸び、5巡目の清水プロの手牌です。

セメ2

 筒子か索子のいずれかの「56」の牌を1枚外して萬子の一気通貫を狙うか、8萬を切って「456」の三色を狙うかの選択です。難しい判断でさすがの清水プロも手を止めて考えました。

 セメントクイーンが選んだのは5筒切りでした。代名詞の一気通貫を逃すわけにはいきません。やはりという感じでした。

セメ3

 さらに、解説の望月雅継プロが指摘していたように萬子、字牌のツモ次第ではホンイツ、チンイツへの移行も視野に入れた一打だったと思います。

 この選択がずばり決まりました。清水プロは7巡目に待望の7萬をツモり、4索・7索待ちで聴牌します。

セメ4

 ピンフ・一気通貫・ドラ3のリーチしなくても親の跳満の手です。清水プロは黙聴に構えます。

 すると13巡目に4索をツモります。ピンフ・一気通貫・ツモ・ドラ3の6000オール(+300)です。

セ5

 清水プロは得意の手をあがって勢いに乗り、その後も加点。79400点を獲得し、見事に勝利しました。選手として8年ぶりに復帰した女流モンド杯の舞台でセメントクイーンの面目躍如です。今後の戦いに注目です。

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