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Mリーグスペシャルマッチで魅せた仲林プロの強み【麻雀最強戦】

 U-NEXT Pirates・仲林圭プロが2024年5月19日(日)の「麻雀最強戦2024・Mリーグスペシャルマッチ」で優勝しました。

 12月に行われる「麻雀最強戦2024・ファイナル」の切符を獲得です。

 仲林プロはMリーガー対決の決勝で、その強みを存分に発揮しました。

 U-NEXT Pirates・仲林圭プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗プロ、U-NEXT Pirates・鈴木優プロ、EX風林火山・勝又健志プロの並び順。

◎不用意な放銃避け射程圏内

 仲林プロは不用意な放銃が少ない打ち手です。

 苦しい展開でも失点を極力避け、トップとの射程圏内の点差を維持する打ち回しを貫いています。

 この日の決勝は一発勝負。トップを獲得するしかファイナルへの道はありません。

 だからこそ、通常よりも前がかり気味で、攻めの打ち筋となります。

 それでも、優プロと勝又プロが激しくトップ目を争った東場で、仲林プロは強引に割って入らず、じっと我慢を続けました。

 3着目ながらも十分トップを狙える点差を守り、南場に突入しました。

◎巧みなホンイツ色のぼかし

 南1局で持ち点は西家・優37100、北家・勝又24900、東家・仲林24400、南家・伊達13600です。

 仲林プロはこの一局、ホンイツの色をぼかす巧みな打ち回しを見せます。

 3着目で親の仲林プロの配牌。西、白、中をトイツで持ち、萬子のホンイツが狙えるチャンス手です。

 仲林プロは第1打に5索を外し、2巡目に南をツモり、索子のターツの6索を続けて切りました。

 3巡目に中をポン。浮いている字牌の南や北より先に、迷わず二萬を外しました。

 捨て牌はいずれも手出しで、5索、6索、二萬です。萬子ではなく、筒子のホンイツ狙いに見えます。

 ホンイツの色をぼかす、仲林プロらしい戦略的な一打です。

 4巡目に西もポン。あっという間にイーシャンテンになりました。

 仲林プロが北を切って筒子のホンイツの聴牌か、イーシャンテンに思える捨て牌になっています。

 勝又プロが浮いている八萬を切り、仲林プロは5巡目にポン。カンチャンの六萬待ちで聴牌です。

 「軍師」の鋭い読みを狂わす、見事な二萬の先切りでした。

 仲林プロは6巡目にあっさり六萬をツモ。ホンイツ・中の2600オールで2着目に浮上しました。 

 南1局1本場で持ち点は西家・優34500、東家・仲林32200、北家・勝又22300、南家・伊達11000。

 さらに、仲林プロはこの一局で勝又プロとのリーチ合戦を制しました。

 リーチ・ピンフ・ツモ・裏ドラ1の2600オール(+1300)です。

 仲林プロの持ち点は41300点となり、優プロに9500点差をつけ逆転。トップ目に立ちました。

◎果敢に決めにいく胆力

 仲林プロがトップ目を守って迎えた南4局。持ち点は南家・仲林43000、北家・優28600、東家・勝又26700、西家・伊達1700です。

 仲林プロは役のないカンチャン待ちの手で、果敢にリーチして決めにいきました。

 10巡目に6索をツモり、カンチャンの7筒待ちでリーチです。

 トップ目の仲林プロは2着目の優プロと14400点差、3着目で親の勝又プロとは16300点差。
 
 この手では、両面のピンフへの手変わりを待ったり、流局狙いでオリに回ることがきるように、黙聴に構える打ち手もいると思います。

 優プロや勝又プロから直撃される恐れがあるのにもかかわらず、仲林プロはリーチに踏みこみました。

 この胆力が仲林プロの強みです。

 仲林プロは11巡目に一発で7筒をツモ。リーチ・一発・ツモ・ドラ1の2000、4000で有終の美を飾り、ファイナルに進出しました。

 決勝の結果は仲林51000、優26600、勝又22700、伊達-300。

 東場の我慢、南場の巧みな打ち回しと胆力、仲林プロに魅せられた一戦でした。

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