軍師の胆力と緻密な読み あがり見逃しからの直撃で逆転勝利【Мリーグ】
オーラスに「軍師」の胆力と緻密な読みが際立ちました。
あがり見逃しからの直撃で逆転勝利です。
EX風林火山・勝又健志プロが2024年3月14日(木)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第198戦でトップを獲得しました。
勝又プロは接戦の2着目で迎えた南4局1本場。満貫の手を聴牌し、ラス目で親のKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典プロから出たあがり牌を見逃しました。
着順の変わらない素点アップでは満足せず、トップにこだわる強気な選択です。
その後、トップ目のTEAM雷電・黒沢咲プロから直撃。鮮やかな逆転勝利を決めました。
EX風林火山・勝又健志プロ、赤坂ドリブンズ・鈴木たろうプロ、TEAM雷電・黒沢咲プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典プロの並び順。
南4局1本場(供託2)で持ち点は北家・黒沢34400、南家・勝又23800、西家・たろう21700、東家・滝沢18100です。
2着目の勝又プロはトップ目の黒沢プロと10600点差。供託と積み棒を合わせて2300点あるので、満貫ツモか5200点の直撃、跳満の出あがりで逆転できます。
勝又プロの配牌。ダブ南がトイツで「ダブドラ」の赤5筒もあります。逆転に打ってつけのチャンス手が入りました。
勝又プロは1巡目に赤五萬も引き入れました。
2巡目に7筒をツモり、あっという間にイーシャンテン。ダブ南が出ればポンテンです。
勝又プロは3巡目にダブ南をポン。またたく間に2索・5索待ちで聴牌しました。
ラス目で親の滝沢プロが4巡目に三萬をツモった手牌です。
滝沢プロは5索を切って、イーシャンテンに構えました。
勝又プロはあがれば、ダブ南・ドラ1・赤ドラ2の8000点(+2300)です。持ち点は増えて34100点となるものの、黒沢プロと300点差で2位にとどまります。
勝又プロは5索を見逃しました。まだ巡目が早いのでトップにこだわり、黒沢プロからの直撃か、ツモあがりを狙っています。
さらに、滝沢プロから「親リーチ」が入った場合、供託は1本増え、どこからあがっても逆転トップ。5索が現物なので、2索・5索は出やすいという判断です。
勝又プロは接戦なのであがりを見逃して、2位から落ちる恐れがあるのにもかかわらず、勝算ありとみて踏みこみました。
軍師らしい思いきりの良い選択です。
黒沢プロが8巡目に2索を切って放銃。勝又プロはダブ南・ドラ1・赤ドラ2の8000点(+2300)で逆転トップです。
第198戦の結果は勝又34100、黒沢26100、たろう21700、滝沢18100。
接戦でも満貫を見逃す胆力と、あがり牌をトップ目から引き出す緻密な読み。軍師の本領発揮です。
EX風林火山にとって、セミファイナル進出のボーダーラインの6位を争うTEAM雷電のトップを阻止した会心の勝利です。
勝又プロは3月15日が誕生日。42歳最後をトップで締めくくり、43歳を一日早く自ら祝う最高の試合となりました。
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