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安藤りなプロがてんパイクイーン8優勝 残り2局の大逆転で初タイトル

 日本プロ麻雀連盟北海道本部・安藤りなプロが「女流雀士 プロアマNo.1決定戦 てんパイクイーン シーズン8」で優勝しました。

 残り2局で2連覇・3度目の優勝目前だった日本プロ麻雀連盟・山脇千文美プロを大逆転。念願の初タイトル獲得です。

 最後まで攻めを徹底して貫いた打ち回しが見事でした。七萬が勝利を手繰り寄せるラッキー牌となりました。 

 安藤プロは日本プロ麻雀連盟北海道本部35期生。美しい色白の肌にちなみ、「七彩の雪月華」の通り名で知られ、「りなたん」の愛称で麻雀ファンに親しまれています。

 安藤プロは2人勝ち上がりの女流プロ予選2組目をトップ通過しました。

 女流プロ準決勝1組目では、EX風林火山・二階堂瑠美プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まりプロのМリーガーと日本プロ麻雀協会・成海有紗プロを相手に6連続あがりを決めるなど快勝しました。

 りなたんはてんパイクイーン出場2年目で決勝進出です。

 決勝のメンバーは予選から勝ち上がった日本プロ麻雀連盟北海道本部・安藤りなプロ、EX風林火山・二階堂亜樹プロ、フリーアナウンサー・松本圭世さんの3人と、連覇を目指す日本プロ麻雀連盟・山脇千文美プロです。

 素点のみの2試合の合計ポイントで優勝が決まります。

◎流れを変えた決定打を阻止する鳴き仕掛け

 決勝は過去に2度てんパイクイーンの座に就き、この大会と相性の良い山脇プロが安定した打ち回しで大きくリードしました。

 第2試合の南3局を迎え、第1試合との合計ポイントは東家・山脇88.1、南家・安藤55.7、西家・亜樹48.2、北家48.0。

 トップを独走している山脇プロは2位の安藤プロと32400点差。連覇目前です。この親で大きなあがりを加点すれば決定打となります。

 勝負どころとなった南3局が流れを大きく変える一局となりました。

 親の山脇プロは4巡目に7索をツモって四萬を切り、いち早くイーシャンテンです。 

 5巡目に南をツモって9筒を切り、6巡目に1索を引き入れ、トイツの7筒を1枚外しました。

 山脇プロはこの一局を決め手にしようと、イーシャンテンからリャンシャンテンに戻し、赤5索を活用した索子のホンイツによる高打点を目指しています。

 7・8巡目に続けて4索を引き入れ、イーシャンテンです。

 山脇プロは索子のツモが効き、高い手に育ってきました。

 一方、山脇プロの親を流してラス親を迎えたい安藤プロは8巡目に八萬を暗刻にしました。

 メンゼンで「678」の三色が狙える勝負手のリャンシャンテンです。

 山脇プロは9巡目に3索をツモって1索を切り、さらに受け入れの広いイーシャンテンになりました。

 山脇プロは10巡目に白をポンして4索を外しました。2索・5索・8索待ちで聴牌です。

 ホンイツ・白・赤ドラ1の親満確定の手です。あがれば決定打になりそうです。

 山脇プロの鳴き仕掛けを見て、安藤プロはあがりを阻止しようと、メンゼンでの手作りを断念。10巡目に4索をチーしてイーシャンテンです。

 この臨機応変なチーが奏功しました。

 安藤プロは12巡目に8筒をチー。六萬・七萬待ちで聴牌し、山脇プロに追いつきました。七萬であがると「678」の三色です。

 山脇プロは三面待ちをなかなかあがることができません。

 安藤プロは13巡目に七萬をツモりました。

 安藤プロはタンヤオ・三色・ドラ1の1000、2000です。

 4000点の収入ですが山脇プロの決定打を阻む点数以上にとても価値の高いあがりでした。

 ここから安藤プロに「追い風」が吹きました。

◎初タイトル手繰り寄せたラッキー牌の七萬

 第2試合の南4局を迎え、第1試合との合計ポイントは北家・山脇86.1、東家・安藤59.7、南家・亜樹47.2、西家・松本47.0です。

 安藤プロはトップの山脇プロと26400点差。ラス親で連荘して逆転すれば、「あがりやめ」のあるルールなので優勝です。

 トップと38900点差の亜樹プロ、39100点差の松本さんは三倍満直撃か役満ツモで優勝できます。

 亜樹プロと松本さんの逆転条件は厳しく、山脇プロと安藤プロの一騎打ちの様相です。

 親の安藤プロは6巡目にいち早くイーシャンテンになりました。

 前局のあがりから勢いが出ています。

 安藤プロは7巡目に6筒をツモって9筒と入れ替え、「678」の三色確定の手になりました。

 絶好の牌を引き入れ、大物手のあがりの予感がしました。

 安藤プロは8巡目に7索をツモり、カンチャンの七萬待ちで迷わずリーチしました。

 11巡目に力強く七萬をツモりました。

 安藤プロは裏ドラが1枚乗り、リーチ・三色・ツモ・赤ドラ1・裏ドラ1の6000オールです。

 黙聴に構えず、強気なリーチが安藤プロの本領発揮です。

 連続してツモあがりを決めた七萬が、りなたんにとってこの日のラッキー牌となりました。

 第2試合の南4局1本場を迎え、第1試合との合計ポイントは北家・山脇80.1、東家・安藤77.7、南家・亜樹41.2、西家・松本41.0です。

 2位の安藤プロはトップの山脇プロと2400点差。あがりやめできるので逆転すれば新クイーンです。

 安藤プロは8巡目に一萬を暗刻にして、受け入れの広いイーシャンテンでした。

  必死に逃げきりを図る山脇プロは9巡目に四萬をチーしてリャンシャンテンです。

 さらに10巡目に4索をポン。得意の鳴き仕掛けでイーシャンテンにこぎ着けました。

 しかし、いち早く聴牌したのは安藤プロでした。11巡目に4筒を引き入れ、6索・9索待ちです。

 安藤プロはピンフ・赤ドラ1の2900点(1本場で+300)確定の手です。イーペーコーがつかない安めの6索であがっても逆転優勝できます。

 どこから出あがりしても初優勝が決まるので、さすがにリーチせず、黙聴に構えました。

 松本さんが12巡目に鳴き仕掛けをしている山脇プロを警戒して現物の9索を切り、黙聴の安藤プロに放銃。安藤プロはピンフ・イーペーコー・赤ドラ1の5800点(+300)です。

 劇的な大逆転で安藤プロが初の栄冠に輝きました。

 最終結果は安藤83.8、山脇80.1、亜樹41.2、松本34.9です。

 安藤プロはプロデビューして間もないころから飛躍を期待していたので、こんなに早く初タイトルを獲得してうれしく思います。

 また、安藤プロは「麻雀格闘倶楽部 日本プロ麻雀連盟 投票選抜戦2022」の投票権の集め方について、noteで分かりやすく紹介するなど、インフルエンサーとしての発信力にも定評があります。

 安藤プロは「麻雀最強戦2023 最強&インフルエンサー決戦」の出場が決まっています。

 初参戦となる麻雀最強戦での闘牌が楽しみです。

 てんパイクイーンでは、初代クイーンのKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まりプロや3連覇したKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳プロがMリーグで活躍しています。

 てんパイクイーンのタイトル獲得を機に、りなたんはさらに羽ばたいて、Mリーガーになる日が訪れることを待ち望んでいます。

 

 

  

 


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