見出し画像

菅原プロがデビュー戦3連続ツモあがり 待望の初勝利【Мリーグ】

 今にも泣きだしそうな表情とは裏腹の力強い闘牌で、自身とチームに待望の初勝利をもたらしました。

 今季からMリーグに参入したBEAST Japanextの菅原千瑛プロです。

 菅原プロはデビュー戦となった2023年9月22日(金)のMリーグ2023-24レギュラーシーズン第8戦でトップを獲得しました。

 開局から3連続のツモあがりを決め、リードを渾身の闘牌で最後まで守りきりました。

 この日の第7戦では、将棋と麻雀の二刀流で人気を集めるチームメイトの鈴木大介プロが展開に恵まれず、ラスに沈みました。

 菅原プロはその悪い流れをしっかりと断ち切り、チームを鼓舞する価値の高い勝利です。

 第8戦はEX風林火山・松ヶ瀬隆弥プロ、TEAM雷電・黒沢咲プロ、U-NEXT Pirates・鈴木優プロ、BEAST Japanext・菅原千瑛プロの並び順。

◎ドラに愛され満貫を連発

 Mリーグ初登場の菅原プロは東1局からエンジン全開です。

 北家・菅原プロは配牌からドラの七萬をトイツで持ち、9巡目に1筒・4筒待ちでリーチしました。

 その直後、親の松ヶ瀬プロが10巡目に4筒・5筒待ちで追っかけリーチしました。

 菅原プロのあがり牌の4筒を抑えながら聴牌。巧みな打ち回しです。

 南家・黒沢プロも参戦。12巡目に三萬・六萬待ちでリーチしました。

 黒沢プロはリーチ・タンヤオ・ピンフ・赤ドラ1の満貫確定の手です。

 菅原プロはデビュー戦の開局早々、2人の強豪から追っかけリーチを受けるヒリヒリする展開に追いこまれました。

 けれども、三つどもえの激熱のめくり合いを制したのは菅原プロです。12巡目に1筒をツモりました。

 リーチ・ピンフ・ツモ・ドラ2の2000、4000(+2000)です。

 さらに、菅原プロは東2局には鳴き仕掛けで一撃を決めました。

 西家・菅原プロは6巡目にドラの五萬を暗刻にして、トイツの東を1枚外してイーシャンテンです。

 麻雀の神様が菅原プロの初陣を応援しているかのように、ドラに愛されています。

 この東を南家・優プロが7巡目にポン。6索を切って六萬・九萬待ちでいち早く聴牌です。

 菅原プロも7巡目に負けじと6索をすかさずチー。4筒・7筒待ちで聴牌し、追いつきました。

 今度は優プロとのめくり合いです。

 決着はあっさりとつきました。菅原プロは8巡目に4筒をツモ。タンヤオ・ドラ3・赤ドラ1の2000、4000です。

 ドラに愛された菅原プロは満貫を連発しました。

 菅原プロは東3局にも優プロとのリーチ合戦に勝ち、リーチ・ツモ・ドラ1の1000、2000(+1000)を加点しました。

 東4局を迎え、持ち点は東家・菅原48000、北家・優18000、南家・松ヶ瀬17000、西家・黒沢17000です。

 菅原プロは3連続のツモあがりで大きくリードしました。

 菅原プロはその後、優プロから満貫を直撃されるなど猛追を受けました。

 それでも、南4局を迎え、トップ目に立っていました。

 南4局を迎え、持ち点は東家・菅原39200、北家・優27900、南家・松ヶ瀬20000、西家・黒沢12900です。

◎オーラスに劇的なドラマ

 オーラスに劇的なドラマが繰り広げられました。

 トップ目の菅原プロと11300点差で2着目の優プロが9巡目に大物手を聴牌しました。

 ホンイツ・チートイツ・ドラ2の白単騎待ちです。跳満確定の手でツモっても出あがりしても逆転トップです。

 優プロは黙聴に構えました。白は山に2枚残りです。

 3着目の松ヶ瀬プロが10巡目に赤5索をツモった手牌。初牌の白が浮いています。

 松ヶ瀬プロはチートイツに向かい、白を残して場に3枚見えている南を外しました。

 すると、親の菅原プロがさらに加点して優プロを突き放そうと、12巡目にカンチャンの四萬待ちでリーチです。

 トップ目のラス親なので、ノーテンによる流局を視野に入れ、危険牌をつかんだときに備えて黙聴に取るのが自然です。

 強気な攻めが得意の菅原プロらしい選択ですが、やりすぎだったかもしれません。白をつかんだら「大事件」のトップ逃しでした。

 優プロはもちろん、オリません。12巡目に無筋の8索を勝負しました。

 松ヶ瀬プロが13巡目に4枚目の5索をツモった手牌です。

 菅原プロは3索を2枚、4索を1枚切っており、8索も通っています。

 松ヶ瀬プロは長考後、5索を安全と判断して1枚外しました。

 その直後、ラス目の黒沢プロが13巡目に四萬をツモり、初牌の發を切ってカンチャンの5索待ちで「456」の三色手を聴牌しました。

 黒沢プロはタンヤオ・三色・赤ドラ1の満貫確定の手。あがれば3位に浮上。優プロから直撃すれば2位です。

 黒沢プロは黙聴に構えました。5索は通ったばかりなので狙い目です。

 松ヶ瀬プロが14巡目に続けて5索を外して放銃。黒沢プロはタンヤオ・三色・赤ドラ1の8000点(+1000)です。

 黒沢プロは3位に上がり、松ヶ瀬プロは痛恨の放銃でラスに沈みました。

 第8戦の最終結果は菅原38200、優27900、黒沢21900、松ヶ瀬12000。

 菅原プロはМリーガーになって嬉しい初トップ。一生忘れられない1勝になったと思います。

 BEAST JapanextにとってもМリーグで歴史の1ページを開く貴重な勝利となりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?