伊達プロに目いっぱい構えて戦ってほしかった【Мリーグ】
慎重に安全牌を抱えず、目いっぱいに構えて戦ってほしかったです。
Mリーグ2022-23ファイナルの2023年5月18日(木)の第1回戦。南3局1本場で逆転トップを狙う親のKONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗プロに痛恨の聴牌逃しがありました。
目いっぱいに構えていたら聴牌にこぎ着け、連荘していたのでとても残念でした。
渋谷ABEMAS・白鳥翔プロ、EX風林火山・勝又健志プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗プロ、TEAM雷電・本田朋広プロの並び順。
第1回戦を迎え、総合ポイントは①渋谷ABEMAS391.5②KONAMI麻雀格闘倶楽部199.5③TEAM雷電53.2④EX風林火山-192.4です。
ファイナルはこの試合を含めて残り4戦。2位につけるKONAMI麻雀格闘倶楽部から大事な一戦を任された伊達プロ。大きくリードして首位を走る渋谷ABEMASに迫るため、どうしてもトップがほしい一戦です。
しかし、伊達プロにとって厳しい展開となりました。
南3局1本場を迎え、持ち点は西家・白鳥40900、東家・伊達31200、北家・勝又15200、南家・本田12700。東1局に幸先よく4000オールをあがった白鳥プロが巧みな打ち回しでトップ目をずっと守っています。
伊達プロに一番の勝負どころが訪れました。聴牌したら親のリーチで抑え込みを図るのがセオリーです。
親の伊達プロが8巡目に南をツモった手牌です。
南は場に2枚切れています。ツモ切りすると思っていました。
ところが、伊達プロは南を安全牌として残し、2筒を1枚外しました。
2筒は場に1枚出ていて、暗刻にするためには1枚しか残っていませんでした。
2着目の伊達プロとトップ目の白鳥プロとは9700点差。ここで勝又プロや本田プロに放銃したら、逆転トップの可能性は遠のきます。
伊達プロは2人のリーチなどに備え、万全を期して安全牌を1枚抱えました。2筒を引っ張りすぎて、余って放銃にならないよう早めの対応です。
また、2筒を先切りしておけば、1筒・4筒待ちになったときに出やすくなる利点もあったと思います。
それでも、伊達プロには聴牌への道を全て残すため、南を安全牌として持たず、目いっぱいに構えてほしかったです。
2着目の親から先にリーチが入れば、白鳥プロには強いプレッシャーになります。
親リーチの特権を活かすため、放銃を恐れず、しゃにむに聴牌を急いでほしかったです。
目いっぱいに構えず聴牌を逃すと、どうしても強い悔いが残るからです。
伊達プロが9巡目にツモったのがなんとラス牌の2筒。8巡目に南をツモ切りしていたら、3筒を切ってイーシャンテンでした。
さらに、伊達プロは14巡目にカンチャンの3索を引き入れ、一萬・八萬のシャンポン待ちか、ペンチャンの三萬待ちで聴牌していました。
この一局は白鳥プロと本田プロの2人聴牌で流局。伊達プロはノーテンで親が流れました。
慎重に安全牌を1枚抱えていなかったら、間違いなく伊達プロも聴牌していました。
連荘していたらその後の展開も違っていたはずです。親を続けられたので痛すぎる選択となりました。
この試合の最終結果は白鳥37000、伊達27300、勝又23800、本田11900。
トップは白鳥プロで伊達プロは必死の追い上げも及ばず、2位にとどまりました。
第1回戦を終えた総合ポイントは①渋谷ABEMAS448.5②KONAMI麻雀格闘倶楽部206.8③TEAM雷電5.1④EX風林火山-208.6です。
ファイナル残り3戦で渋谷ABEMASは悲願の初優勝に向け、リードをさらに広げました。
試合後に悔し涙をこらえながらインタビューを受ける伊達プロの姿を見て、この経験を糧に、もっともっと強くなってほしいという期待が高まりました。
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