ひなたん黙聴の好手順
Мリーグ・渋谷ABEMAS所属の日向藍子プロ。プロクイーン連覇などの実績があり、「ひなたん」の愛称で知られる明るいキャラクターの人気者です。それとは裏腹にМリーグでの打牌では物議を醸すことがあります。
麻雀ファンから実力を疑問視する声も一部でありますが、女流モンド杯を長年視聴していたものからすると、初出場のころから比べると着実に雀力はアップしていると思います。第19回女流モンド杯予選第3戦では逆転トップとなる好手順が見られました。
南3局の一局。西家・池沢麻奈美プロ、北家・日向藍子プロ、東家・大島麻美プロ、南家・茅森早香プロの順。持ちポイントは茅森36.4、日向27.8、大島26.3、池沢9.5です。日向プロは南2局に親番でリーチタンヤオピンフのリーチ宣言牌を大島プロの2000点の手に放銃した直後の嫌な流れです。日向プロには次の手牌が入りました。
ドラは東です。ここから2萬ツモ・9筒切り、中ツモ・1筒切り、5萬ツモ・南切り、北ツモ・2萬切りで、さらに3索をツモり、次の手牌の七対子イーシャンテンとなりました。
日向プロは場に1枚切れの中を残して6萬を切り、七対子一本に絞りました。中を切って七対子とメンツ手の両天秤掛けをしませんでした。この判断があがりにつながりました。
6巡後にドラの東をツモり、七対子ドラドラの中単騎待ちを聴牌。
跳満ツモを狙うリーチもありましたが日向プロはしっかりと確実にあがりをものにしようと黙聴を選択。鳴き仕掛けでジュンチャン三色を狙っていたトップ目の茅森プロから七対子ドラドラの6400点を直撃し、トップに浮上しました。このあがりで勢いに乗った日向プロはさらに南4局で跳満をツモり、ダメ押しして対局を終えました。
南3局の手順は丁寧でしっかりしていたと思います。前局放銃の悪い流れを踏まえ、ドラ東を抱えていたこともあって七対子主体で手作りし、スムーズに聴牌しました。黙聴も良い選択で中単騎のリーチをしていたら1枚切れとはいえ誰からも出ず、ツモれなかった可能性が強いです。
日向プロはМリーガーになり、チームメイトの最速最強・多井隆晴プロや白鳥翔プロ、松本吉弘プロという強豪から麻雀に関する技術、人読み、山読み、メンタルの保ち方などさまざまなことを吸収していると思います。多井プロのような打ち筋を時々、垣間見ることもあります。今季のМリーグでは序盤苦戦していますが巻き返しに注目です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?