圧勝Ｖ呼ぶ山脇プロの倍満

　山脇千文美プロがてんパイクイーン シーズン７で優勝しました。 シーズン２以来の２度目の戴冠です。決勝では倍満をきっかけに次々とあがりを重ね、総合得点で16万点を超す圧勝でした。

　決勝は１回戦と２回戦の総合得点で優勝者が決まります。前年優勝の日當ひなプロと予選、準決勝を勝ち上がった山脇千文美プロ、日向藍子プロ、フリーアナウンサーの松本圭世選手が対戦しました。

　山脇プロの強気の攻めが冴えわたり、２試合ともトップを飾って初のてんパイクイーン返り咲きです。その流れを作ったのは１回戦の倍満でした。

　１回戦は日當プロ、山脇プロ、日向プロ、松本選手の並び順。南２局を迎え、持ち点は南家・日向45500、西家・松本40000、東家・山脇31000、北家・日當3500です。

　親の山脇プロの配牌です。まずまずの手です。

　いち早く聴牌したのは松本選手でした。發を鳴き、６巡目に５索と北のシャンポン待ちです。

　山脇プロもツモが順調に効き、８巡目に松本選手のあがり牌で絶好の赤５索を引き入れ、イーシャンテンです。

　山脇プロは９巡目に赤５萬をツモって暗槓。槓ドラも９萬になりました。

　一方、ラス目の日當プロが松本選手に追いつき、12巡目にドラの９萬単騎待ちでリーチします。

　松本選手は13巡目に７索をツモり、日當プロのリーチに勝負できず、安全牌の３萬を切って聴牌を崩します。

　この直後、日當プロがツモ切りしたのが北です。松本選手が７索を勝負していたらあがっていました。

　このあがり逃しでチャンスが訪れたのは山脇プロです。15巡目にドラの９萬を重ね、５筒・８筒待ちでリーチします。

　すると、日當プロが一発で８筒をつかみ、山脇プロに放銃。山脇プロは裏ドラが１枚乗り、リーチ・一発・ドラ４・赤ドラ２・裏ドラ１の24000点のあがりです。一気にトップ目に浮上しました。

　山脇プロはこの倍満をきっかけに怒涛の連荘。南２局で７本場まで積み、持ち点は99200点に達しました。１回戦はもちろん、２回戦でもトップを獲得し、総合得点164100点で優勝しました。

　山脇プロは鳴き仕掛けが得意で「腹ぺこモンスター」の異名を持ちます。けれどもこの大会では、メンゼンでの丁寧な打ち筋が光りました。

　２度目の戴冠を機にニュースタイルでさらなる活躍を期待したいです。