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おかぴー涙の今季初勝利
KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳プロがМリーグ2021の2022年1月14日(金)の第1試合で高打点の手が飛び交う乱打戦を制し、今季初のトップを飾りました。南2局の親で大物手をあがり、ラス目から一気にトップ目に浮上。その後、猛追を受けましたが執念の闘牌で逃げきりました。
32選手の中で今季トップがなかったのは岡田プロ1人だけだったので、待望の勝利に喜びもひとしおだったと感じています。試合後のインタビューで思わず涙ぐむ姿が印象的でした。「ファンの皆さんやチームのために必ずトップを取ります」というおかぴーの強い決意が念願のトップを手繰り寄せました。
岡田プロはグラビアアイドル、ファッションモデルとしても活躍するスタイル抜群の人気雀士です。「おかぴー」の愛称で親しまれています。
第1試合はEX風林火山の松ヶ瀨隆弥プロ、KADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部の高宮まりプロ、TEAM雷電の瀬戸熊直樹プロの並び順。
東場から高打点のツモあがりが相次ぎました。口火を切ったのはこの試合で「5連投」の松ヶ瀨プロです。
東2局2本場にリーチ・ピンフ・イーペーコー・ツモ・一発・赤ドラ1・裏ドラ1の3000、6000(+1600)です。
東3局に負けじと瀬戸熊プロがあがります。
リーチ・ピンフ・ツモ・ドラ1・赤ドラ1の2000、4000です。
東4局は高宮プロの出番です。黙聴からあがりを決めます。
タンヤオ・イーペーコー・ツモ・赤ドラ1の2000、4000です。
南1局は親の松ヶ瀨プロがまたも一発ツモです。
リーチ・ピンフ・ツモ・一発の2600オールです。
岡田プロは1人取り残された状況で、南2局の親を迎えてラス目でした。持ち点は北家・松ヶ瀨40900、西家・瀬戸熊30100、南家・高宮15800、東家・岡田13200です。「おかぴーのトップは今日も厳しいそう」と思っていました。
しかし、ここからおかぴーの目の覚めるような逆襲が始まります。南2局の配牌です。
ドラの6萬をトイツ、赤5筒を抱えた好形の高打点が狙える手です。順調に4索、2筒、3索をツモって4巡目に2索・5索待ちで聴牌。迷わずリーチします。
6巡目に高めの2索をツモりました。リーチ・タンヤオ・三色・ツモ・ドラ2・赤ドラ1の8000オールです。
岡田プロは松ヶ瀨プロに4300点差をつけ、ラス目からトップ目にジャンプアップしました。
絶好の手を親の倍満に仕上げたおかぴー。気持ちの高ぶりを抑えようと一瞬、顔を少しあげて天を向き、目を閉じていました。すぐに心を落ち着かせて目を開け、もう一度気持ちを入れ直して牌に向き合っていました。
続く1本場も岡田プロの勢いは続きます。11巡目に6索・9索待ちで聴牌します。
ピンフ・ドラ1・赤ドラ2の親満確定の手です。場に6索が1枚、9索が2枚切られており、場況をみると9索の出あがりが期待できそうなことから、岡田プロは着実にあがりをものにしようと黙聴に構えました。打ち手によっては倍満ツモの勢いに乗ってリーチの選択もあったと思います。
岡田プロは13巡目に6索をツモりました。ピンフ・ツモ・ドラ1・赤ドラ2の4000オール(+300)です。
持ち点は岡田49500、松ヶ瀨28800、瀬戸熊18000、高宮3700となりました。岡田プロが大きくリードです。
ところが、トップ獲得は容易ではありません。松ヶ瀨プロが猛追します。南2局2本場に高宮プロとのリーチ合戦に勝ち、この日3回目の一発のあがりを決めます。
高宮プロから東を打ち取り、リーチ・チートイツ・一発・ドラ2の12000点(+1600)です。松ヶ瀨プロはあっという間に岡田プロと7100点差に迫ってきました。
さらに、南3局は親番を残す瀬戸熊プロがあがります。
高宮プロが5筒を放銃。ダブ南・ドラ2の8000点です。
南4局はラス親の瀬戸熊プロがチートイツのドラの1萬単騎待ちでリーチしますがあがれずに流局。松ヶ瀨プロはしぶとく聴牌し、ノーテンだった岡田プロとの点差は4100点です。
手に汗握る戦いとなったのは南4局1本場(供託1)です。持ち点は西家・岡田48000、南家・松ヶ瀨43900、東家・瀬戸熊26500、北家・高宮-19400です。
先行して仕掛けたのは松ヶ瀨プロです。思いきって萬子の一色手を狙い、2巡目に7萬をチー、5巡目に中をポンし、7巡目にペンチャンの3萬待ちで聴牌します。あがれば満貫で逆転トップです。
一方、岡田プロも8巡目に7萬と南のシャンポン待ちで聴牌します。
出あがりできるのは南だけですが岡田プロは南ポロリを狙って黙聴に構えます。
松ヶ瀨プロは10巡目、瀬戸熊プロが連荘を目指し勝負して切った發を鳴きます。待ちを1萬・4萬のノベタン待ちに変えました。
さらに、松ヶ瀨プロは13巡目に5索をツモり、1萬を切って5索単騎待ちに変えました。
發が鳴けて一色手にしなくても發・中・ドラ1の3900点と供託の1000点、積み場の300点を合わせて5200点の収入になるのであがればトップに立てます。また、岡田プロの河に5索が切られており、警戒されている萬子よりもあがりやすいと判断したものと思います。
岡田プロが13巡目にツモったのは初牌の白です。松ヶ瀨プロが中、發と鳴いているので危険牌ですが、ずばっとツモ切りしました。試合後に岡田プロは「松ヶ瀨プロが逆転トップを獲得するのに大三元のような大物手は必要ないので通ると思った」と話していました。
15巡目に松ヶ瀨プロも白をツモりますが、5索単騎待ちを変えずツモ切りします。手変わりすれば白はさらに警戒度があがるので自然な一打ですが、白単騎待ちにしていたら18巡目に白をツモり、あがっていました。また、17巡目に岡田プロが再び白をツモ切りしていました。聴牌を維持していた岡田プロから出あがりできたかもしれません。
親の瀬戸熊プロは手が進まず、流局・連荘を狙って聴牌しようとしゃにむに鳴いていました。16巡目に9萬をツモった手牌です。
瀬戸熊プロは4索を切りたいところですが、岡田プロに放銃する可能性が強いとみて慎重に2索を切りました。結果的に裏目となりました。4索は当たり牌ではなく、切っていれば次巡に6筒を重ね、ペンチャンの7萬待ちで聴牌していました。
難しい選択だったと思います。これ以降、瀬戸熊プロに聴牌のチャンスは訪れませんでした。
松ヶ瀨プロも17巡目に危険牌をツモりました。初牌の7筒です。単騎待ちを5索から7筒に変えます。
もし待ちを変えずに7筒を切っていたらあがっていたはずです。19巡目に岡田プロは5索をツモ切りしました。松ヶ瀨プロには残念なことに選択の裏目が続きました。
そして聴牌を逃した瀬戸熊プロに海底が回ってきました。赤5萬をツモった手牌です。
7筒を切れば松ヶ瀨プロに放銃ですが、さすが最強位様は間違えません。6筒を切り、岡田プロと松ヶ瀨プロの2人聴牌で流局。岡田プロが今季初トップを獲得しました。
オーラスの1本場で勝利を願って祈るように一打ごとツモるおかぴーの必死な姿に心を打たれました。試合後のインタビューで目に光るものがありながらぐっとこらえて感謝の言葉を述べるのも素敵でした。
この1勝をきっかけにサクラナイツのポイント獲得に大きく貢献してほしいです。
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