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白鳥プロに持ち前の絶妙な守りで魅了してほしい【Мリーグ】

 来季のМリーグ2024-25で活躍を願うMリーガーの一人が、渋谷ABEMAS・白鳥翔プロです。

 Мリーグ2023-24のレギュラーシーズンで、白鳥プロは個人ポイント-83.6ポイント。36人中22位となり、渋谷ABEMASの4選手では、最も厳しい結果に終わりました。

 「麻雀ハイブリッド」の異名を持つ白鳥プロ。チームのポイントゲッターとして、個人MVP争いに加わるべき実力者です。

 今季不調だった要因は、本来よりも攻め重視の打ち筋が裏目になったのではないかと考えます。

 赤ドラ入りで、「トップが偉い」というМリーグでは、赤ドラなしの麻雀よりも攻めを強くしたほうが有利とみられています。

 白鳥プロは今季、自分のフォームよりも意図的に強く押す場面が多かったです。

 通常ならば、ここで我慢するだろうというところでも、果敢に攻めに出ていました。

 一方、それが、手痛い放銃につながり、ポイントを伸ばすことはできませんでした。

 手牌読み、山読みを得意とする白鳥プロ。やっぱり、ぎりぎりのところを我慢し、放銃を回避する持ち前の守りで魅了してほしいです。

 第19回モンド王座決定戦の第4戦(最終戦)で、初王座を手繰り寄せた一局は、白鳥プロの的確な守りに感服しました。

 第19回モンド王座決定戦はいずれも日本プロ麻雀連盟の清水香織プロ、魚谷侑未プロ、白鳥翔プロ、森山茂和プロが対戦。

 最終戦は白鳥プロ、森山プロ、清水プロ、魚谷プロの並び順です。

 南4局を迎え、持ち点は南家・白鳥32100、北家・清水26300、西家・森山
23300、東家・魚谷18300。

 最終戦開始時点での総合ポイントは白鳥35.4、森山4.7、清水-6.6、魚谷-45.5。

 最終戦でトップ目の白鳥プロは、3着目の森山プロに満貫をツモられ、トップを奪われたら逆転負けです。

 逃げきりを図る白鳥プロは12巡目に3筒をチー。イーシャンテンになりました。

 すると、森山プロが12巡目に5索を引き入れ、5筒・8筒待ちでリーチしました。

 森山プロは「567」の三色がつく高めの5筒をツモれば、逆転優勝です。

 白鳥プロが13巡目にツモったのが危険牌の6索。現物の6筒を抜いてオリに回りました。

 白鳥プロは14巡目に二萬をツモりました。現物はありません。

 森山プロの捨て牌は東、西、3筒、北、9筒、6筒、2索、北、南、3筒、八萬、1索です。

 筒子が安く、白鳥プロの目から3筒は3枚、2筒と4筒、7筒はいずれも2枚見えています。

 5筒か7筒を外したくなるところ。5筒を切れば、悪夢の逆転負けです。

 白鳥プロは長考後、7索を外しました。見事な放銃回避です。

 この7索を親の魚谷プロが14巡目にポン。五萬・八萬待ちで追いつき、聴牌しました。

 その直後、森山プロが14巡目に八萬をつかみ放銃。魚谷プロはタンヤオの1500点(+1000)です。

 白鳥プロは森山プロの逆転の一撃を阻止し、11300点差に広げました。

 白鳥プロはその後、逃げきって初の王座に輝きました。

 森山プロ、清水プロ、魚谷プロの手牌をしっかりと読めなければ、絶妙な7索切りはできないと思います。

 麻雀ハイブリッドの名にふさわしい一打。来季のМリーグでもぜひ、見せてほしいです。

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