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豪快な一撃 大島麻美プロの倍満

 日本プロ麻雀協会の大島麻美プロが今年のプロクイーン決定戦でペスト8に進出しました。

 大島プロは関西を拠点に活躍している人気女流プロ雀士です。これまで女流モンド杯優勝などの実績があります。

 女流モンド杯では、とても印象に残る大島プロのあがりがあります。第15回女流モンド杯予選第5戦の倍満です。強豪の魚谷侑未プロからあがった豪快な一撃でした。

 ペスト8進出を機に、大島プロの華やかなあがりを振り返ります。

 予選第5戦は魚谷侑未プロ、池沢麻奈美プロ、大島麻美プロ、黒沢咲プロの並び順。東2局2本場(供託1)を迎え、持ち点は北家・魚谷36000、西家・黒沢27000、南家・大島24000、東家・池沢12000です。

 大島プロの配牌です。なかなかのチャンス手です。

大島1

 ここからツモが縦に伸びます。1巡目に5筒を暗刻、3巡目にはドラの3萬をトイツにします。

大島2

 大島プロは4巡目に中をツモ切りします。その中を魚谷プロが鳴き、リャンシャンテンです。

大島3

 魚谷プロの手牌も暗刻やトイツが目立ちます。

 大島プロは6巡目に1萬をトイツにしますが、魚谷プロと持ち持ちです。

大島4

 魚谷プロは7巡目に3索をツモり、イーシャンテンです。

大島5

 大島プロも9巡目に4索を暗刻にしてイーシャンテンです。

大島6

 さらに、10巡目に7筒を重ねて4萬を切り、ドラの3萬のトイツを固定し、ツモり四暗刻のイーシャンテンになりました。

大島7

 捨て牌に4萬のあることが後に効果を呼びました。

 一方、魚谷プロは10巡目に5索をツモり、1萬と8索のシャンポン待ちでいち早く聴牌しました。

大島8

 1萬は大島プロと持ち持ちで8索は山に2枚残っていました。

 魚谷プロは11巡目に大島プロのほしい7筒をツモ切りします。

 大島プロはこれをポンすれば、1萬と3萬のシャンポン待ちで聴牌です。

大島9

 トイトイ・ドラ2の満貫確定で、ツモれば三暗刻がついて跳満の手です。さらに、魚谷プロが早い鳴き仕掛けをしています。

 ここでは、打点十分でスピードを間に合わせるため、7筒を鳴く打ち手は多いと思います。

 しかし、大島プロは微動だにせず見送りました。縦のツモの伸びに懸け、四暗刻にこだわった選択です。

 これがずばり的中しました。大島プロは12巡目に7筒を引き入れて聴牌。1萬と3萬のシャンポン待ちでツモり四暗刻の手でリーチです。

大島10

 シュンツ手のほうがあがりに近く見えた配牌がツモり四暗刻の手に育ちました。1萬は魚谷プロと持ち持ち、3萬は山に2枚残っていました。

 その直後、魚谷プロが一発でつかんだのが3萬です。

大島11

 さすがにドラの3萬は切れません。魚谷プロは大島プロの捨て牌に4萬があるので筋を頼りに1萬を1枚外し、カンチャンの2萬待ちに変えます。

大島12

 この1萬が通らず、大島プロに放銃。大島プロはリーチ・トイトイ・三暗刻・一発・ドラ2の16000点(+1600)のあがりです。

 大島プロは縦のツモの伸びを活かした豪快な倍満でした。

 大島プロには華があります。ペスト8に進出したプロクイーン決定戦で今後の闘牌が楽しみです。

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