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ゆーみんに幸運招く七対子と猫

 麻雀でチートイツ(七対子)をあがれるときは好調なことが多いですよね。それは山読み、手牌読みがうまくいっているからだと思います。

 Мリーグ2021の2021年12月6日(月)の第1試合と第2試合に連投したセガサミーフェニックスの魚谷侑未プロの戦いもそうでした。第1試合で3位にとどまったものの、巧みな手順でチートイツを2度あがりました。さらに、しっかりと打てているその勢いを第2試合につなげ、スタートからドラ暗刻を連続であがってトップを獲得しました。

 魚谷プロは「ゆーみん」の愛称で親しまれ、王位や日本オープン、モンド王座、女流桜花などさまざまなタイトルを獲得し、Мリーグ2019MVPにも輝いたプロ雀士です。この日の試合では、魚谷プロの牌の選択がさえわたっていました。

 第1試合はセガサミーフェニックスの魚谷侑未プロ、赤坂ドリブンズの村上淳プロ、EX風林火山の二階堂瑠美プロ、KADOKAWAサクラナイツの堀慎吾プロの並び順です。東3局で持ち点は南家・堀32300、東家・瑠美29900、北家・村上19100、西家・魚谷18700となっています。

 ラス目の魚谷プロが東3局にあがった1度目のチートイツは秀逸でした。魚谷プロの配牌です。

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 赤5筒があり、ピンフ・赤ドラ1を軸に手作りしたい手です。この後、3索を1枚切って1索・4索受けのシュンツ(順子)に一度取ったものの、縦系のツモが続き、4萬、5萬などトイツで重なりました。そして、8巡目にドラの白をツモり、次の手牌となりました。

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 魚谷プロはここから3索を切り、チートイツに狙いを定めました。縦系のツモが続いていることや3索は場に3枚切られ、山に2索の残っている可能性が強くて待ちごろであること、親にドラの白が鳴かれる危険性などを読んだ一打と思います。

 見事な判断でした。白を切っていたらドラがトイツだった親の瑠美プロに鳴かれていました。11巡目には辛抱したかいがあって白を重ねてのイーシャンテンです。

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 一方、村上プロが14巡目にリーチします。リーチ・ピンフの4索・7索待ちです。

村1

 魚谷プロは15巡目に狙い通りの2索をツモって追いつき、場に3萬が4枚切れていてノーチャンスで待ちごろの2萬単騎待ちの黙聴に構えます。チートイツ・ドラ2・赤ドラ1の8000点です。

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 その直後、安全牌に窮した瑠美プロが2萬を切り、魚谷プロへの満貫放銃となりました。

 ドラの白を1枚ツモったときのチートイツに絞った対応、2索と2萬が残っていると狙いを定めた山読み、手牌読みなど魚谷プロの技が光るあがりでした。

 魚谷プロは南4局でも的確な読みを見せ、チートイツを6巡目に7萬単騎待ちで聴牌し、リーチして12巡目にツモりました。

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 リーチ・タンヤオ・チートイツ・ツモの2000、4000です。もし裏ドラが乗っていれば3000、6000で2位浮上でした。魚谷プロは3位で終了しましたがこのあがりに手ごたえを感じていたことでしょう。それが第2試合につながりました。

 第2試合はKADOKAWAサクラナイツの岡田紗佳プロ、EX風林火山の松ヶ瀨隆弥プロ、セガサミーフェニックスの魚谷侑未プロ、赤坂ドリブンズの村上淳プロの並び順です。

 魚谷プロは東1局からドラに恵まれました。魚谷プロの配牌です。

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 ドラ3筒を5巡目に暗刻にし、ツモが順調に伸びて13巡目に聴牌。4萬・7萬待ちでリーチします。

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 魚谷プロは17巡目に7萬を力強くツモります。裏ドラはなんと表ドラと重なる3筒です。リーチ・ツモ・ドラ3・裏ドラ3の4000、8000の倍満をあがりました。

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 魚谷プロの勢いは止まりません。続く東2局でも配牌でドラ暗刻の手が入ります。

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 ドラ暗刻以外はバラバラの厳しい手でしたがツモが効き、11巡目にカンチャンの4萬待ちで聴牌。タンヤオ・ドラ3の満貫の手で黙聴に構えます。

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 村上プロが14巡目に放銃。魚谷プロはドラを活かした2局続けてのあがりでリードを広げ、そのままトップで逃げ切りました。

 魚谷プロはこの日、保護猫の「ビスコちゃん」を我が家に迎えました。ゆーみんにとってまさに「幸運の招き猫」で新しい家族に捧げる忘れられない勝利となりました。

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