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岡崎プロが最強戦因縁の抗争で優勝

 日本プロ麻雀連盟の岡崎涼太プロが2022年7月17日(日)の「麻雀最強戦2022 男子プロ因縁の抗争」で優勝し、12月に行われる「麻雀最強戦2022」のファイナルに進出しました。

 岡崎プロは決勝で南場の勝負どころとなっためくり合いに勝ち、さらに決定打として柔らかい打ち筋で満貫をツモり、2年連続でファイナル進出を決めました。

 男子プロ因縁の抗争では、A卓で原佑典、白鳥翔、松本吉弘、古本和宏、B卓では岡崎涼太、猿川真寿、尻無濱航、藤島健二郎の8人のプロが激戦を繰り広げました。

 決勝に勝ち上がったのは原、白鳥、岡崎、猿川の4プロ。猿川、原、岡崎、白鳥の並び順です。

 東場は起家で開局からあがりを重ねた猿川プロがトップ目に立ち、岡崎プロが2着目で追う展開。南1局を迎え、持ち点は東家・猿川34300、西家・岡崎32400、南家・原17100、北家・白鳥16200です。

 南1局は4人の手がぶつかり合いました。

 いち早く8巡目に聴牌したのはラス目の白鳥プロです。

岡崎1

 白鳥プロはリーチ・ドラ1の6萬・9萬待ちの手でリーチします。

 一方、原プロは白鳥プロのリーチに一歩も引かず、9巡目に3索を果敢に暗槓してイーシャンテンです。

岡崎2

 槓ドラは5索で原プロはドラ2枚の手になりました。

 親の猿川プロも10巡目に追いつき、2筒・5筒待ちで聴牌です。

岡崎3

 猿川プロは5筒がリーチしている白鳥プロと2着目の岡崎プロの現物なので、黙聴に構えました。

 さらに、岡崎プロも10巡目に2萬・5萬・8萬待ちで聴牌。

岡崎4

 岡崎プロはドラも役もない手です。それでも、原プロの暗槓で裏ドラをめくる牌が増えたので迷わずリーチします。

 すると、その直後に原プロが11巡目に7索をツモりました。8萬を切れば聴牌です。

岡崎5

 原プロは8萬を思いきって勝負し、5筒・8筒待ちでリーチしました。

岡崎6

 しかし、その宣言牌の8萬が岡崎プロに通らず、一発で放銃。裏ドラが2索で2枚乗り、岡崎プロはリーチ・一発・裏ドラ2の8000点のあがりです。

 勝負どころを制した岡崎プロはトップ目に立ちました。

 南2局を迎え、持ち点は南家・岡崎41400、北家・猿川34300、西家・白鳥15200、東家・原9100です。

 ここで岡崎プロに優勝を引き寄せる決定打が出ました。高打点に仕上げた柔らかな打ち筋が光りました。

 岡崎プロの配牌です。早いあがりが期待できそうな手です。

岡崎7

 ここから4索をツモり、7筒を重ね、3巡目にドラの8萬をツモった手牌です。

岡崎8

 4萬を切れば早くもイーシャンテンです。

岡崎9

 けれども、岡崎プロはイーシャンテンに取らず、東を1枚外します。

岡崎10

 タンヤオへの移行を目指す柔らかい打ち筋です。この局で決めようという岡崎プロの気迫が伝わってきました。

 岡崎プロは5巡目に3萬をツモり、タンヤオ・ドラ1確定のイーシャンテンになりました。

岡崎11

 東のトイツ落としがずばり的中です。

 一方、ラス目で親の原プロにも逆襲の手が入っていました。7巡目に2筒をツモった手牌です。

岡崎12

 3萬か6萬を切ればカンチャンの3筒待ちで聴牌です。「456」の三色を視野に入れ、聴牌に取るのならば3萬を切る人が多いと思います。

岡崎13

 しかし、原プロは好形のイーシャンテンを維持して聴牌に取らず、2筒をツモ切りしました。

岡崎14

 窮屈なカンチャン待ちに取らず、多面待ちでのリーチを目指すとても自然な選択です。ところが、これが裏目となりました。

 原プロが聴牌に取らなかった直後、岡崎プロは7巡目に7筒を暗刻にして、2萬・5萬待ちで聴牌しました。

岡崎15

 岡崎プロはリードを広げようと、力強くリーチします。

 岡崎プロは9巡目に3筒をツモ切りしました。もし、原プロが聴牌に取っていたらあがって、連荘していました。

 放銃を逃れた岡崎プロに流れが来るのは麻雀では「あるある」です。岡崎プロは10巡目に2萬をツモりました。

岡崎16

 リーチ・タンヤオ・ツモ・ドラ1の2000、4000です。岡崎プロはこのあがりで2着目の猿川プロに17100点差をつけました。

 南3局と南4局1本場は続けて流局。白鳥プロはオーラスの親で聴牌できず、岡崎プロの優勝が決まりました。

 岡崎プロは日本プロ麻雀連盟の3人の強い先輩を相手に見事な戦いぶりでした。2年連続でファイナルに進み、麻雀最強戦との相性もばっちりです。

 今年のファイナルでは、昨年実現しなかった日本プロ麻雀連盟の大先輩である瀬戸熊直樹最強位との対戦をぜひ見てみたいです。

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