見出し画像

石ころ

僕にしたら君は砂漠のオアシスで、
君にしたら僕はなんなんだろうね?

大層な花とかだといいな。
夜空に浮かぶ月とかだともっといいな。

そんなことを思っても現実は石ころか何かだろうな。

僕は君という王をいかに掴むか考えているよ。
何手先までも読んで。

それでも君には一向に近づけない。
まるで生きている世界が違うようなんだ。

僕は君を前にすると言葉を発せず、息を呑み、目を逸らすだけ。

僕は君が蹴った石ころだ。
少し離れた場所に飛ばされた少し角張った石ころだ。

それでもいいんだ。
君が見れただけで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?