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学歴とマッチョ思考の結びつき(5)〜プライドの 高さでうっかり 天城越え〜

特に、出身校が中高一貫校(特に男子校)の著名な学校だった場合や、ある地域の中で難関と言われる公立の進学校卒だった場合、彼らのプライドはすごい。その上で、全国的に有名な大学を卒業し、誰もが知るような有名企業に入社できた、というような場合、彼らのプライドの高さは、相当に高い、高いところにある。名曲「天城越え」をもこえる、米良美一の声をもしのぐハイトーン★レベルだ。XJAPANのTOSHIのボーカルも越えるほどの彼らのプライドの高さは注目に値すべきだ(皮肉)!

こちらが何も聞いてもないのに、出身中学、高校、大学、就職先がいかに大手か、というような話をうわごとのようにし出す人は、かなり、あやしい(その文脈を共有している人の前で話すならわかるけど)。大学はまだ分かるが、「出身高校」や大学の中の所属団体名、をSNSではなくて、公式な著書などのプロフィールに書いている物書きの方とかを見かけたり、誰もが知っているかのように学校名の話題を挨拶などの中に織り交ぜてくるオジサマなどは、私の中では、グッとくるものがある。自分が撮影した写真に©️を使って自分しか知らないペンネームを使っていたらもはや拍手喝采だ。誰なのよ、知らないわよ!そのペンネーム!誰も貴方の写真を勝手に使わないとおもうけど…、一般人が高いカメラで撮った写真なんて使わないよ!筑駒とか御三家卒の人の写真なら、みんなが注目して、使われる可能性が上がるのかな?使うなら(写真じゃないけど)「いらすとや」を使うけどね!「いらすとや」は、著作権フリーだからね!(あくまでも、フィクションです!フィクション!)


女性の場合も、こちらが何も聞いてもないのに、出身中学、高校、大学の話を朗々とまるで空気のようにする方もいる。また、「●●さんは実は○○の出身なんだよ」と、知り合いが著名な中学や高校出身であることを教えてくれる人もいたりした。確かにそれまで、いつも同じシャツばかり着て、なんかそんなに格好良くも、話もそこまで面白くもないのに、妙にサークル内でもてはやされてるなこの人、って思ってた人が、「いつも同じシャツばかり着て面白くも何ともないしそんなに格好良くもないのに妙にサークル内でもてはやされてる「◯◯卒の人」に格上げされる瞬間は、ないとは言えないと思う。(ちなみに私も学生時代はいつも同じシャツばかり着ていて、ボタンを一番上まで止めていた。寮の先輩から服をお下がりでもらうようになったり、吉祥寺パルコの屋上で行われていたフリーマーケットに行くようになったことで、私服の種類が増えた!)

あの、急に学歴の話をし始める時の感じ、職場がいかに著名な企業であるかの自慢や、中高、大学などの友人がいかに活躍しているかというような話をし始めるあの感じ…。

あれは何かに似ている、と常々思っていたものがある。

一応自分は、まがりなりにも女性の性別なのであるが、毎日男兄弟で育ったパートナーと、小学生男子と、日々を過ごしているせいで、すこぶる下品な例えで申し訳ないのだが、あれは「屁(へ)」に近いと思う。

「じまん屁(べ)」あるいは、「得意屁(とくいべ)」とでも言おうか。我が故郷のなまりにも近いし、語呂の良さでいうと「得意っ屁(とくいっぺ)」が一番しっくりくるかもしれない。

大抵、高学歴、高キャリアな彼、彼女らは、脈絡なく急にその話題を言い出すのだ。常に頭の中にあるのか、口からスレスレのところにいつも自慢話が存在していて、何かの拍子についうっかり出てしまうような感じなのだ。それはまさに、お腹にガスがたまってしまっていて、常にスレスレのところから、まさに、飛び出さんとす!(やんごとなき皇族の方々と同じ大学を卒業している高学歴な私としても、高校で暗記した古典の知識を披露せざるを得ない)と言った感覚である。


相手の学歴や職歴の話にあまり興味がない聞き手としては、「じまんっぺ(屁)=おなら=英語でgas=fart(ファート)」がこかれた際には、限りなく透明で、ブルーな気持ちにならざるを得ない。

もちろん聞き手もそういうことに興味がある場合もあるので、それならいいのだが、こちらの興味の有無には関係なく思わず、立ち上がった瞬間に「(得意っぺ(屁)が、出てしまう!」ような感じなのだ。

そのように「学歴や職歴のことをうわごとのように”こいて”しまう」方も、女性の中にも、いらっしゃるのだが、女性は「そうはいってもこの人、容姿が可愛くないよね。男性にモテないよね。彼氏いない歴=人生、の可能性あるよね。いつもチェックのシャツばっかり着て、シャツのボタン、上まで止めてるし、人からもらったケミカルウォッシュのジーンズ履いてるし、髪型も「地方の床屋」で切ってるみたいな謎の短髪で、ダサいよね(※それは大学1年生の時の私である)」と、ルッキズムな価値観を持つ男女に一刀両断されてしまう「今そこにある危機」を常に孕んでいるので、学歴が高いのに可愛くない、ダサい、異性にモテない人は、むしろ別の軸で嘲笑の対象になり得るので、そんなに自信満々ではいられない(←個人の切ない経験に基づいた感想である)。

むしろ、外見的な魅力を兼ね備えている、高学歴な女性は、あまり学歴のことを鼻にかけているようなそぶりを見せない。

内心では強い強いプライドを持っていたとしても、それを絶対に出さない。恐らくは、そういうことを、女性が表に出すことが、男性から、時には女性からも、マイナスな印象を持たれてしまいかねないということを男性との接点が多いゆえに、若き頃から経験上知っているか、自分自身の魅力が学歴だけではなく、他の容姿などの要素にもあると(無意識に?か意識的にかはわからないが…)知っているから、敢えて学歴について言わなくても十分に自己評価が高いゆえに、鼻にかけない素振りを見せることができるように、進化していることが多いのだと思う。

しかしながら、男性の場合は、学歴や就職先、年収が、直線で続いていくかのようにずっと価値を持つ(ということに、日本社会の設定上、なっている。景気がずっと悪く非正規雇用率がとても高い今や、実際は異なるのだが…)。

高学歴男性であることの価値が生涯にわたり、重いので、外見的な魅力が乏しかろうとも、たまにお風呂に入っていないゆえに、体臭がしようとも、シャツがいつもチェックであろうとも、チェックのシャツのボタンを1番上までとめていたとしても、髪を実家の近くの「(母親の知り合いのパンチパーマの女性が経営している、自宅から徒歩2分の)バーバー」で切っていたとしても(繰り返すがそれは中学〜大学1年生の秋くらいまでの私である。自分の名誉のために言うと、お風呂には毎日入っていた!)、それをしのぐ勢いで、学歴や就職先や年収の価値が重視されてしまうので、彼らのプライドは、すこぶる高い。思春期の、中学、高校、大学のペーパー試験を乗り越えた時代から、内定をもらった後まで、ずっとずっと高いまま、維持される。

その高さは、だいぶ前のオリンピックにおいて、セルゲイ・ブブカが会場に応援のコールを呼びかけ拍手を求めた後に飛び越えようとした、バーの高さのように、高い。しかし彼らは、セルゲイ・ブブカとは違い、その高さに見合う内面の魅力を磨くような努力も、筋力をつけるような努力も、しているとは限らない。絶対に、自分の方が(ある集団の狭い価値観の中で)高い立場にいる存在なのだ、という盲信に基づいた暴力的な態度や言動だけを、何の努力もしないまま周囲にばら撒き続ける。そのような彼らのプライドの高さに辟易し、違和感を覚える人を、周囲から排除し、同質性の高い集団を作り上げてその中でずっとチヤホヤされながら生きていくので、ずっとそのままで、ありのままで、レリゴーレリゴーと生き続けていられる。

しかし、実は多くの人は「彼らと話したくもない。飲み会で万が一会ったとしても、絶対に彼らの近くに行きたくない。休日にお金を払った上で、彼らの著名な中高の話や就職先の自慢話や部活動の思い出や彼らの友人がいかに社会で有力な立場についているか等等の話なども聞きたくないし、女性に対しては、外見的な特徴を貶められたり、未婚であることなどなどを、彼らの盛り上がりのネタにさせられるためにディスられたりしたくない」と思われていたりする。ただし、自分も「コンプレックスが原因で、大声でまくし立てる毒舌キャラ」にならざるを得なかった時代が長かった黒歴史があるので、「ねすぎさんとは2度と飲みたくない」と誰かに思われているかもしれないが…。こんなもの書いたらますます会いたくないよね!フィクションだから許してね!

ちなみに、私もたまに聞かれてもないのに関係者ではない人に対して、大学の思い出や同窓生の活躍について、話すことがあるが、学閥が無縁の母校で偉くなっている方がいると本当に感心してしまうので、どうかご容赦ください。

母校自慢や思い出語りを関係ない方々の前で「こいて」しまうと、周囲の人の目はその臭気にやられて、死んでいく。目が死んでいっていることも、わかった上で、ついついうわごとのように話してしまうのだ!他に心の拠り所がないのだ!こいてしまうのだ!

~(6)へ続きます!~

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