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女子と学歴(10) 〜「御三家」?それってヒデキ!?「ゴサンケ」をイジった私に 落ちてきた 巨大な緞帳(どんちょう) !確かに見えた!

 大学で出会った東京(及び首都圏の一部)名門校★(©️漫★画太郎)出身者の一部の方々が、うわごとのように自分の出身校の話をすることへの疑問や、特に東京、神奈川などの都市においては、異様なまでに強い「中★高★名門校★偏差値ヒエラルキー(©️つのだ★ひろ)」に対する疑問について記したい。
 
 大学卒業後、なんとか、「残念な」仕事に就き、思わぬ形で就職活動に詳しくなったのだが、一部の企業の、採用の世界においては、確かに中★高★名門校★出身であるかどうか、というようなことが、重大であることは事実であろう。また、就職活動における最初の「足切り」ともされる、SPIと呼ばれる筆記試験(今はSPIが主流なのかは分からない。古い情報である)においては、「お受験」経験が圧倒的に有利に働くということも耳にした。SPIの問題は中学受験の試験問題と似ているらしいのだ(なにぶん10年以上前の情報なので、今は違っていたら、すみません!)。

 また、その後の企業内でのポジションや、転職活動、あるいは企業を辞めてフリーランスになった際にも、著名な中学・高校人脈はあらゆる業界において影響を及ぼしており、大学のネットワークかそれ以上に、時には人生に大いなる影響を与えることもあるようである。故に、「お受験★成功」経験は、なんらかの重大な要素であろうことを知った上で、それでもこの経験を書かずにはおれない。自分の中の(なんの影響力もない!)ジャーナリスト魂が、蠢(うごめ)くのだ!

 大学で、うわごとのように自分の出身校の話をする友人に何人か、出会った。その中でも特に印象に残っている女性がいた。彼女の名を「上沼田恵美さん(仮名)」としよう。私がこよなく愛する番組である、M-1グランプリの審査員に名を連ねている大物の女性の芸人さんに似ていることは偶然である。

 上沼田さんは、「御三家」の一つを飾るらしい「SG(SUGOI GAKKOU(仮)の略)」出身であることを、度々誇らしげに語っていた。「SG」と言う略称を聞いた時、私は、心の底から驚いた。まごうかたなき日本語を、ローマ字表記にした挙句に、英語だけで略すと言う、その大胆な手法に、たまげたのだ。


 他に、このような手法で略称を堂々と名乗っている組織やグループとしては、日本放送局協会(NHK)や、90年代を彩った「WANDS(Wuesugi And Shibazaki)」などが挙げられるだろう。特に、WANDSについては、上杉をWで略すのには無理があるのではないか、と思っていた。唇を尖らせすぎではないか。またWANDSで思い出したが、T-BOLANの「ボラン」とは一体なんなのだろう。ホラン千秋の「ホラン部分」に似ている気もする。ホラン千秋氏のお弁当がAmeba Blogでアップされていて、それがたまに「米」と「レタス」などの凄まじくシンプルなものである、という激アツな情報を得たのでそれも気になっている。

 上沼田さんが日常的にうわごとのように行う、出身校語りは、正直なんだかとても引っかかるものがあった。なぜならば自分は地方出身であり、そのような「SG(Sugoi Gakkou)」などを受験する選択肢は元々なかったので、そのお受験的な価値観や、偏差値ヒエラルキーの上位校に合格しそして卒業したことを、すごいと思うことも、すごくないと思うことも、特になかったからである。

 ただし、上沼田さんの語り口から、その学校がとても著名な学校なのだと言うことはうっすらと分かった。そして彼女がその学校出身であることを、非常に得意に思っていると言うこともよく分かった。その上で、私は、彼女が朗々と語るSG(Sugoi Gakkou)のエピソードが、下品な表現で表すなら、「クソつまらん」いや、「クッソ★つまらん」と心から思っていたのだった。

Sugoi Gakkou(略してSG)は「御三家」の一つなのだ、と彼女は言った。

私は聞いた。「御三家?それって、西城秀樹とか?」

 しばらく沈黙があった。彼女は私の「ヒデキ」についての言及を堂々と無視したのだった。そしてその瞬間、巨大な、透明な分厚い緞帳(どんちょう)が落ちてきて、本館(と呼ばれる大学の建物)の天井を突き破り、彼女と私の間に屹立(きつりつ)したのを私は確かに見た。

御三家の存在も、「SG(Sugoi Gakkou)」の存在も、その価値も知らぬような愚かなもの(私)に、何かを語る必要はない。

 彼女が私の渾身のヒデキ発言を無視し、私のことを一瞥したその眼差しからはそのような強い強いヒエラルキー意識が滲んでいた。

 彼女のヒエラルキー意識によって、空から落ちてきた緞帳(どんちょう)により、本館(と呼ばれる大学の建物)の床に、地割れが起こったのを私は確かに見た。曇りなきまなこで、見さだめた。私が不用意に発した、ヒデキなどという御三家違いの発言は(でも御三家の最初はそっちだと思うが)、黙殺され、ブーメラン!ブーメラン!と歌う、ひらひらした衣装を身に纏った想像のヒデキは、緞帳(どんちょう)に押しつぶされ、下敷きになった。

そこには、地方出身者と東京(あるいは神奈川などの都市圏)出身者の間に横たわる、重く深い壁があったのだった。

女子と学歴(11)に多分続きます!
 

 

 

 



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