ニュース:娘3人を殺害した母親、例によって同情される。
読売新聞が自身の娘3人を殺害した女性に関するニュースを記事にしていた。
手にかける前にパンケーキ食べさせる 「最後に子ども喜ばせたかった」 娘3人殺害事件で母親
このニュースなのだが、記事の締めを見て驚いた。
一体、何が難しいのか?罪なき子供を3人殺害したら有罪しかないだろう。どういう思想をしていたら子供を3人も葬り去った殺人鬼に同情できるのか?
しかし、どうもおかしいのは私の方らしい。
Yahoo!ニュースのコメント欄は、3人の子供を殺めた母親に同情する声で溢れている。
殺人犯である女性に同情する声がある一方で、子を殺された遺族である父親(殺人犯の夫)を責める意見まである。
ちなみに、この虐待殺人事件は、発生した2022年にもSNS等で多くの同情の声が上がっていた。
子殺しママに甘い日本
日本は女性の虐待や殺人に甘い。
以前も、生後11カ月の次男を床にたたきつけて殺した母親に対し、SNSで育児経験者を中心に擁護の声があがった。
Change.orgでは「母親が子育てしながら罪を償えるように」と、執行猶予を求める署名活動まで展開されていた。
Change.orgのものとは別に、一般社団法人 日本多胎支援協会による署名活動もあった。
三つ子の次男が亡くなった愛知県豊田市の事件の判決について | JpMBA
殺人犯である女性への同情と擁護の嵐だ。子が事故に遭った男性が暴言を吐かれるのと対称的である。
被害者の女児より、加害者の成人女性に同情する日本人
「日本は母親による虐待に甘い」
こうした話を聞くと、「日本は男に厳しく、女に甘い」と思うかもしれないが、この事件で殺された子供は3人とも女児である。
つまり、「成人女性が女児を殺害した事件」を見て、みな成人女性の方に同情しているのだ。
民主主義社会とは思えない倫理観だ。
しかし、"子殺しママ"に対する刑罰が実際に甘いことからも分かる通り、これはネット上のコミュニティに限らず、日本社会のスタンダードな倫理観なのだ。
日本社会において、母親の権力はかくも強く、母親の前では(どう考えても弱者としか思えない)女児でさえ軽視されてしまうのである。
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