仕事の負担はそのままに、育児に追われ疲弊する男たち
Twitterでは、「お金を稼ぐのは育児じゃない!労働時間の多寡を問わず男は女性と同じように家事育児をやれ!」というママさんやフェミニストさんのツイートをよく見かける。
こうした現状を世の男性はどう思っているのか?
昨年の11月19日(国際男性デー)に併せて河北新報社が実施したアンケートでは、子育て世代の負担が露わになったという。
(以下引用)
男性であることを理由に生きづらさを感じたことがあるかを尋ねたところ「よく感じる」(12・2%)、「たまに感じる」(28・3%)が合わせて40・5%を占めた(円グラフ上)。30、40代の半数以上が「感じる」とする一方、60、70代は8割近くが「感じない」と回答。仕事と子育てに直面している現役世代と、それらを終えた人も多い世代とで明確に差が出た。
生きづらさや重圧を強く感じる事柄を複数回答で尋ねたところ(棒グラフ)、半数超の53・9%が「主に家計を支えること」を挙げ、一家の大黒柱としてのプレッシャーが残っている状況をうかがわせた。
「力仕事や危険な仕事」(42・2%)、「忍耐を重んじる精神性」(32・2%)が続き、「仕事と家事・育児の両立」「伝統的な家父長制」はいずれも25・7%。仕事の負担が変わらないまま育児に追われ、愚痴も言えずに疲れている子育て世代の姿を映した。
出典:11月19日は国際男性デー 4割が「生きづらさ感じる」 求められる役割 重圧に | 河北新報オンライン
(引用終わり)
仕事の負担はそのままに、子育てへのコミットを求められる…
そんな状況に世の男性は(やっぱり)疲れていたのだ。
(そういえば、元加害者側のりゅうちぇる氏も疲れてましたね)
稼得役割の負担
Twitterで、「お金を稼ぐのは育児じゃない!(以下略)」というママさんやフェミニストさんのツイートを見る度に、フェミニストよろしく"モヤモヤ"している男性もいるだろう。
しかし、何も恥じる事は無い。
こうしたアンケートを見ても分かる通り、そうした現状に苦しみ、不満を持っている男性は珍しくないのだ。
だが、「愚痴も言えずに疲れている」というのは良くない。
沈黙は賛同と一緒なのだ。
世の男性は、もっと(こんな感じ↓で)声をあげた方が良いだろう。
家事、育児、労働…全て合わせると男女平等?
こういう意見が出ると、「今は女性も働いている!共働きが普通だろ!(だから男も家事育児をしろ!)」と訴える人間が出てくるのだが、女性は非正規が多いので相も変わらず稼得の役割は男性に偏っている。
確かに女性は家事育児の負担が多いかもしれない。だが、その分労働時間は短いので、家事・育児・労働の時間を足すと、(時間だけで見れば)既に男女平等である。
このグラフの出典である男女共同参画局のコラムにもこうある。
男性に稼得役割(≒労働)が偏っている事は、(男性支援をまるで行わない)男女共同参画局ですら把握している事実なのである。
長時間労働が当たり前になっている状況で、労働環境の改善もなしに家事育児へのコミットを求められても、純粋に負担が増えるだけなので当然苦しいだろう。
社会は変わる?
労働に加え、家事育児も求められるのは大変な事だ。
しかし、近年は少しずつだが、男性の育休取得も増えているので、今後は環境も変わっていくかもしれない。
さらに、Twitter上ではボロクソに批判されていた育休中のリスキリング支援だが、実際のワーママ達は育休中にキャリア形成の為にリスキリングしている人も珍しくない。
Twitterでは「子供は一瞬でも目を離したら死んじゃうの!」と叫びながら、スマホに目を移し夫や社会の悪口を言っているママさんが大勢いるが、実際には育児に前向きな男性・仕事に前向きな女性もいるという事だ。
彼らの活躍によって、日本の労働環境・育児環境が改善する事を願ってやまない。
余談:男女平等の鍵は"ヒモ"
余談だが、(先ほども提示した)このグラフを見ると、日韓の男性は本当に働き者だと良く分かる。
男性がこれだけ働いているのを見ると、男女の賃金格差が日韓で大きいのも納得である。
逆に、イタリアやフランス、スペインの男性など、非正規が多い日本の女性より労働時間(有償労働)が短い。
これはどういう事なんだ?国民全員がアルバイトで生活しているのか?
(海外事情は詳しくないので本当に分からない…)
また、このグラフにはないが、フィリピンは男性が怠け者なので、ジェンダーギャップが小さい。
我々は、働かず女性に集る男性を"ヒモ"と蔑むのではなく、"ジェンダーギャップ解消に貢献する男女平等の権化"と崇めた方が良いだろう(?)。
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