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EverQuest: EQ mightのすすめ(2024年)

前回、Everquest(以下EQ)のエミュレーションサーバに関して紹介をした。

今回は、今遊んでいるサーバについて紹介をしたい。ちなみにこの手の日記は、過去に2-3回ほど書いている。そのときは、Project Lazarusというサーバだった。Lazarusは今でも十分楽しいが、今回紹介するEQ mightはLazarusの欠点を修正し、さらにかなりのアップデートを加えている。もしこれからEQをやってみるかなとか、Lazarusでもまだそれほど育っていない段階であったり、Lazarusはちょっと飽きてきたなーと思う方なら、もしかしたらEQ mightはよいかもしれない。
今回も前回と同じ構成で書いていく。基本的に、私のMMORPGで青春だった2004年くらいのころのEQとの比較がメインである。まあ、EQのエミュレーションサーバは、EQを遊んだことがない人はあそばない。昔遊んでいた人が昔を懐かしんで遊ぶものだ。ちなみに前回のLazarusの紹介は以下。


EQ mightの特徴

・拡張はOmens of War+αまで実装。
・冒険者は最大12アカウントを同時に操作可能(詳細は後述)
・最大レベルは68まで。レベルの上限はプログレッション方式(詳細は後述)
・独自の通貨が複数あり、装備品や呪文等と交換可能。AAにはならない。
’・基本的にアイテムの取引はオリジナルと同じ(後半は取引がほとんどできなくなる)。Tweak率は低い
・アイテムの装備にレベル制限がある。バフにはレベル制限がない
・キャラクター作成時の種族による職業制限があるが、あとで安価で種族変更が可能
・世界観を壊さない程度でオリジナルコンテンツが多数あり、基本的にボスを討伐するミッション制。クリア時に専用通貨等報酬が手に入る
・Epic1.0は比較的カンタンに手に入るシステム。Epic1.0は強化可能。Epic1.5/2.0は通常クエストで手に入る
・レイドは2グループを想定。複数人数で遊んでもいいし、一人でもチャレンジできるようになっている
・オリジナルコンテンツ含めて、ゾーンのインスタンスが可能で、基本的にmobの取り合いは発生しない
・PoKにバフ、各地へポートしてくれるNPCを配置。死んでも死体に装備が残らない。経験値も減らない。CRは不要。蘇生は引き続き必要だと思う。
・各職のバランス調整がされており、クラス間の格差が少ない
・Macroquest2/E3が利用可能
・管理人が非常にアクティブで、更新頻度も高い

2004年あたりのEQとEQ mightとの比較

2004年あたりのEQと比較するとEQ mightは、その後に登場したMMORPGにあるQoLを向上させる施策がたくさん実装されている。今となってはいい思い出かもしれないが、あのころは苦痛でしかなかった移動、死体回収などが改善されている。そのため、非常に遊びやすく、EQの面白さだけを凝縮した感じになる。昔の話で恐縮だが、あのころはログインしたときにうまくグループが組めると楽しいが、クラスの構成などいろいろな理由でグループが組めないと、その日は非常につまらないものになった。その点、EQ mightは遊びたいときに遊べて、やめたいときにやめられる。忙しい社会人に優しい作りになっている。

このサーバは、Lazarusと違い、6アカウント固定ではなく、1-2アカウント、6アカウント、そして10-12アカウントの3つのコンテンツが用意されている。そのため、昔ながらの1アカウントで遊ぶということもできるし、6アカウントで1グループ分を作って遊ぶこともできる。オリジナルのコンテンツも3種類あり、なんなら、1-2アカウント用のコンテンツでなければ手に入らないアイテムもあったりする。そのため、まずは1,2アカウントキャラクターを作って、後述するMacroquestという学習曲線の急なツールを入れる前にEQを遊ぶということもできる。

レベルはプログレッション方式で、例えばまず52レベルまでは上げられるが、それより上げるためには旧大陸のNaggyとVoxを倒す必要がある。次のレベルキャップをあげるためには、PoHのInnyとPoFのCTを倒す、次はTrakanon、VS、ChardokのKingと、拡張に合わせたボスを倒していくことで上限をあげていく。1-2アカウントの場合も同じようなミッションがある。各ボスはインスタンスで生成することができ、ロックもないため、一日に何回でも戦うことができる(エンドコンテンツは不明)。レベル60を超えたあたりから、複数グループで遊べるようにもなっている。最初は、1アカウントで遊んで、ヒーラーなりバッファーがほしくなってくるので2アカウント目を追加し、気づけば6アカウント分そろってグループで遊ぶようになり、そこからもだんだん増やして最終的に12アカウントまで増やして遊ぶということを想定していると思う。ちなみに基本的には12アカウントまで同時ログインさせることができ、そのうち10アカウントまでPoKの外にだして遊ぶことができるが、エンドコンテンツに関しては12アカウントまで外にだすことができるようになっている。

遊ぶ流れとしては、PoKをハブとすることになる。レベル1からすべてのキャラクターは20秒再使用なPoKに戻る技(Origin)を覚えるため、わざわざDruidやWizardをグループに加える必要はない。経験値稼ぎができるゾーンもPoKにいるNPCに話しかけることでワープさせてくれるため、移動に関してはほぼストレスフリーだ。
PoKにいるNPCにはカスタムコンテンツの生成もしてくれる。生成されたコンテンツは必ずボスのNamedがpopしており、他のNamedもかなり高い確率で配置されている。それらを倒しながら、ボスを目指す。

Kunarkのインスタンス。いつでもVSと戦える

EQ mightのよいところは、インスタンスに昔だとなかなか戦うことができなかったNamedと普通に戦えるところだ。

ボスを倒すと、そのボスと自グループの強さの差から、複数の箱がドロップする。この箱からゲームの専用通貨であったり装備品であったり呪文だったりいろいろドロップする。結構大量にでてくるので、倒しがいがあって楽しい。

プログレッション方式であるため、段階的に攻略を強いられるが、そのかわり昔あったような鍵集めは不要になっている。たとえば、SoLのSSTのEmp部屋の鍵や、VTのシャードなどは集める必要はない。

Lazarusとの比較

Project Lazarusは3年くらい遊んでいたので、最後にEQ mightとの比較を書いておきたいと思う。
まずはLazarusの欠点であるが、Lazarusは繰り返しでなにかをやらせることが非常に多い。ひとつはLDoNで、これはクリアが必須だが300勝くらいやらなければならず、作業感がすごい。私は結局ここに関しては完全に自動的にクリアするスクリプトを作って逃れたが、Lazarus的にはルール違反である。LDoNに限らず、PoPをクリアする前後くらい、レベル70に到達したあとからとにかくAAをためていかなければならない。それまではAAはせいぜい5000から6000くらいだったのだが、OoWの拡張がでてからAAは30000くらいが必須になってしまった。経験値をためるのは楽しい側面があるため、いくらでも成長できるのは個人的にはよいと思っている。ただ、レベルが70になると、Lazarusは経験値がためられる場所が大きく限られてしまう。それに、そのような場所はインスタンス化できず、最近人が多いというところもあり、結構外人同士でキャンプ場所を巡ってギスギスしたりする。
EQ mightは最初のころのLazarusのように、基本的にインスタンスで遊ぶことになるため、他の人と狩り場を巡って衝突することは少ない。まあ、そもそも人が少ないというところもあるのだが。それに、上でも少し書いたが、LazarusはPoP、GoDくらいまでは基本的にバニラで、Luclinのあたりまでは一気にかけぬけるため、そこまでのコンテンツはみんな死んでいる。Diamond CoinでPoPまでの装備は買えてしまうところを見ても、そこはゲームの作りとしても駆け抜けてほしいのではないかと思う。EQ mightはその点、旧大陸、クナーク、ベリオス等を丁寧に利用しているのでノスタルジーという意味ではこちらのほうがよいかなと思う。

EQ mightの欠点だが、プログレッションというところもあり、Lazarusと違い、Tweakの効果がすごく薄い。一度成長させきったキャラクターからアイテムをもらい、レベルを上げきってからパワーだけで強引に乗り越えるということができない。人によってそこが気に入らない人はいるかもしれない。まあ、Lazarusも超えるまでは非常に厳しいんだけどね。いや、Lazarusに限らずEQ的なMMORPGはみんなそうか。
あと、装備がほどんどnodropであるため、bazaarがほとんど発達していない。まあ、単純にアイテムだけの話ではなくて、人がすくないというのもあると思う。でも、Lazarusはbazaarがすさまじく発達しているが、そのかわり価格競争がすごく、かなりいい装備でも激安で手に入れることができる。これがさらにコンテンツの消費を加速させているので、ユーザー商店は良し悪しだとは思う。
ちなみに、EQ mightはスイスの管理人の個人宅にサーバあるようでカナダだかのデータセンターにあるLazarusと違い、レイテンシは結構長い。ただ、EQというゲームは昔のゲームなのでそこは全くきにならない。

EQ mightのはじめかた

前回書いたEQクライアントのセットアップや、eqemulator.orgのアカウント作成が終わったあと、

  1. EQ mightの公式ページへ行く

2.Discordチャネルに入る
3.server-filesからファイルをもってきて、EQクライアントへコピー
4.遊ぶ

Macroquest2とE3に関して

複数のアカウントの操作はMacroquest2とE3とよばれるツールを使って動かすことになる。きちんと設定できれば、のちのち実装された傭兵と同じような感じに動いてくれる。傭兵と違うのは、キャラクターであるため、細かく成長し、装備も変更ができる。Macroquest2とE3は最初の設定こそ大変だが、一度コツを掴むと例えばカルネージハートのような感じに行動を設定できて、これはこれで違うゲームを遊んでいる感じになる。
過去にいろいろ説明をしたが、たぶん時代遅れな気もするので、とりあえず英語のサイトで恐縮だが、そのリンクでも貼ってお茶を濁しておく。

↑セットアップ方法

https://www.lazaruseq.com/Wiki/index.php/MQ2_%2B_E3

↑Macroquest2とE3nextのセットアップ方法

あと、手前味噌だが、E3の置き換えとなるマクロ集をスクラッチから作っている。今はEQ might向けにメンテナンスをしているが、もしE3の使い方に慣れたものの、いろいろ不便だなと思うようになった場合、ご一報いただければと思う(公開していない)。

最後に

なんども同じことを書いているが、現役のころVeliousからPoPを遊んでいた方にとっては、最高のノスタルジーと最新の遊びやすさを体験することができる。私はWoWを始めたときに、もうEverquestに戻ることはないだろうと思ったが、あれから20年近くたち、これほどドハマリするとは思わなかった。むしろWoWはクラシックだとしてもいまからまたはじめようとは思わない。
そもそも見ている人がほとんどいないこの日記で、かつてEverquestを遊んでいて今も遊べる人はほとんどいないと思うが、ぜひ遊んでみてほしい。Macroquest2/E3の設定がちょっとむずかしいが、それを乗り越えるとこのゲームはすごく楽しくなる。この面白さは、最近のゲームではちょっと味わえないと思う。ファイアーエンブレムとウィザードリィとディアブロとバルダーズ・ゲートを足して割ったようなゲームなのかなあ。
もしわからないことがあったら遠慮せずコメントででも書いていただければ私にわかることであれば返事はするつもり。

筆者近影

2024/04/20: LDoNがなかったと書いていたが普通にあったので文章を修正

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