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【シナリオ】真夜中のチャーハン
シナリオセンター通信基礎科課題6「ケンカまたはラブシーン」
玲子は戦っています。10歳年下の大樹は、いつか自分より若い女の子のところに行くはず。だから絶対に深みにはまってはいけないと。一方、大樹は大樹でドキドキしています。自分が10歳若いせいで、気持ちと関係なく、玲子が自分から離れていくのではないかと。深夜1時、無邪気にチャーハンを作る大樹。真夜中のチャーハンで、玲子が何を感じているか、大樹にはよくわからないのです。
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<人物>
黒川玲子(35) 製薬会社営業
富永大樹(25) 玲子の恋人
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〇玲子の家・リビング(深夜)
マンションの一室。黒川玲子(35)、パック外し、
ローテーブルにぐでっと突っ伏して伸びる。
玲子「ぬあぁ~~~~~~~」
そのまま顔を横に向けると
台所で料理中の富永大樹(25)が見える。
楽しそうな大樹。
玲子「何をしているんですか?」
大樹「カップ麺でチャーハン作ってる」
玲子「もう1時って気づいてる?」
大樹「完成~」
と玲子の横に座り、食べ始める。
首を逆に向け、大樹に背を向ける玲子。
大樹「いらないの?」
玲子「なぜ、今、私がチャーハンを拒否するか、
君も10年後にわかるでしょう」
大樹「はい、年上マウント~」
玲子「…マウント…ねー……」
大樹「ねぇ、最悪こっち向いてくんない?」
玲子「断る」
不貞腐れてチャーハンを口に運ぶ大樹。
大樹「20回も告らせといて冷たくない?」
玲子「罰ゲーム説は消してあげたけど、
まだ君の気の迷い説を推してるのよ、私は」
大樹「……好きなくせに」
玲子、ばっと起き上がって、
玲子「好きだよ? 悪い?」
大樹「…悪くないです」
玲子、再び大樹に背を向けて突っ伏す。
玲子「…私、25の時付き合ってた人とか、
もうちゃんと覚えてないや」
大樹、一瞬食べる手を止め、
大樹「……はい…年上マウント~」
とチャーハンを口に運ぶ。
玲子「……いつか…」
食べる手を止める大樹。
玲子「深夜にチャーハンでもなんでも
食べれるかわいい子が現れるよ」
大樹「……」
口いっぱいのまま玲子をまたいで乗り越え、
玲子の顔を見る大樹。
眠っているように目を閉じている玲子。
玲子「もうちょっと先だといいな…」
大樹「……」
大樹、口に入ったチャーハンを飲み込み、
玲子にキスをする。
目を開けて、口を手で拭う玲子。
玲子「……べとべとだな…」
大樹「もう振られちゃうのかと思った」
玲子、起き上がり、大樹にキスをする。
<終わり>
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恋愛に年齢の差なんて関係ないと言われる昨今ですが、胃のポテンシャルに差が出るのは致し方ない。人間だもの。ちなみに私の人生初の胃もたれは牡蠣の食べすぎでした。恐るべし、オイスターバー。
随分前の話になりますが、思ったんですよね、YouTubeで水溜りボンドのチャーハンドッキリの動画を見たときに。「いやトミー随分普通に深夜にチャーハン食べるじゃん」と笑。ということで(どういうこと?笑)敬意を表して苗字を使わせていただきました。ちなみに前回の主人公が寛太くんなのは偶然です笑。今気づいた。
というわけで、シナリオセンター通信基礎科課題6「ケンカまたはラブシーン」でした。ここまでお読みいただき、どうもありがとうございました。
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