見出し画像

2022年ライオンズベストゲーム

毎年恒例のベストゲーム選手権の時間です!
今年も11月3日から約1週間、Googleフォームでアンケートを募らせていただきました。ノミネート40試合の中から最大5試合を選ぶ形式で、272人の方から回答をいただきました。
毎年のことながら何の権威もない投票にお付き合いいただきありがとうございます。
得票数上位5試合を順に振り返っていこうと思います。

2018年

2019年

2020年

2021年

第5位

77票 得票率28.3%
8/4 Bベルーナ 3-2 中村の約3か月ぶりの2ランで先制。松本が直後に追い付かれるが9回中村おかわり弾でサヨナラ

B 000 020 000
L 000 200 001x
4裏L2-0B 中村剛也5号2ラン
5表L2-2B 安達了一2点タイムリー
9裏L3-2B 中村剛也6号ソロ
L松本-本田-○水上
B山崎福-村西-近藤-阿部-×ワゲスパック

後半戦初戦の7月29日に首位に立ったライオンズ。
8月2日からはベルーナドームにバファローズを迎えての3連戦。
初戦は山本由伸から粘りに粘ると高橋光成も力投し4-3で逆転勝ち、更に2戦目も森友哉が2本のアーチを描き3-1で勝利した。
今季3度目の同一カード3連勝を目指し、松本航が先発のマウンドに上がった。

松本は4回まで無難な立ち上がりを見せると、打線が4回に相手先発の山崎福を捉える。
先頭の山川穂高が死球で出塁すると、前日から5番に入っていた中村剛也が5月14日以来のアーチを放って2点を先制した。
この日の松本にとって2点は大きな援護点と思いきや、すぐに試合が動く。
5回表1死からこの日初めての連打などで満塁とされると、1番安達の2点タイムリーで追い付かれてしまう。
なおも2死満塁で吉田正という大ピンチこそしのいだものの、ある意味松本「らしい」投球で試合は振り出しに戻った。

しかしこの日の松本はその後が違う。6回は勝ち越しのピンチを併殺打で切り抜けると、7回は三者凡退の投球。終わってみれば7回114球7奪三振2失点と十分に役割を果たしてくれた。

同点のまま迎えた9回裏、リーグトップ30HRを放っていた山川から始まる打順にサヨナラの期待が高まる。
しかしバファローズ5番手のワゲスパックの角度あるストレートの前に山川が倒れ1死。
続く中村も150キロ台のストレートに押されるが、1ボール2ストライクからの4球目を捉える。
いつも通り力みのないフォームで振り抜いた打球は左中間スタンドに吸い込まれ、自身5度目のサヨナラアーチで同一カード3連勝を決めた。

そしてこの日のハイタッチ動画。いつも静かに挨拶して通り過ぎていく栗山巧が「おかわりがやっとゲーム決めました。代わりに頭下げときます」と、真面目な表情でカメラに向かって挨拶。21年目の骨牙コンビ、本当に最高だ。

打球は中村らしく高々と放物線を描き、左中間席に飛び込んだ。スタンドの視線を独占。「サヨナラですよ? 試合がそこで終わって、めっちゃ見られる。一番恥ずかしい」

https://www.nikkansports.com/baseball/news/202208040001526.html
写真提供@u_u_u_u_chi

第4位

80票 29.4%
8/26 B 京セラD 3-2 今井が魂の9回144球2失点。7回山本から山川ソロで追い付くと、10回代打栗山勝ち越し犠飛

L 000 100 100 1
B 000 200 000 0
4表L1-0B 中村剛也セカンドゴロ
4裏L1-1B 吉田正尚タイムリー3ベース
4裏L1-2B 宗佑磨犠飛
7表L2-2B 山川穂高36号ソロ
10表L3-2B 栗山巧犠飛
L○今井-S増田
B山本-ワゲスパック-平野佳-×近藤

1週間前の8月19日、ベルーナドームでの同カードでも1998年生まれの今井達也・山本の2人が投げ合った。
その日は序盤は今井が圧巻の投球を見せ、山本は初回に1点を失ったが、4回に形勢が逆転。今井が4四球と突如制球を乱し逆転を許す。ライオンズはその後同点に追い付いたものの、最後はバファローズに振り切られた。
山本は9回135球8奪三振2与四死球3失点の完投。一方今井は6回125球7奪三振4与四球3失点。ライオンズはこれで山本に7連敗となった。

どういう訳か週末によく対戦するこの2チーム。1週間後の大阪で再び今井と山本が相まみえた。
この日も先手を取ったのはライオンズ。4回1死2・3塁でバファローズ内野陣が前に出てこない状況を見て、中村がきっちり内野ゴロを転がして先制する。
今井はこの日も150キロ超えのストレートとカットボールなど変化球が冴え、3回まで無失点で来ていたが、4回に捕まる。四球でランナーを出すと吉田正にタイムリー3ベース、宗に犠飛を許しあっさり逆転されてしまう。

5・6回の攻撃は山本に封じ込まれ、このまま今週も山本に敗れるのか…という雰囲気が漂ったが、7回主砲が空気を一変させる。山本の浮いたストレートを山川が捉えると、打球はあっという間にレフト上段席に飛び込み同点とした。

6回まで84球の今井はもちろん7回以降も続投。8回にはランナー2人を出して吉田正という絶体絶命のピンチを迎えるが、高めのストレートで押し切った。
ここまでで117球を投じた今井。打線が9回平野佳に抑え込まれ、さすがにその裏は交代かと思われたが、続投を志願。宗に四球を与えたものの、最後はマッカーシーを三振に取り、9回144球10奪三振6与四球2失点の力投を見せた。
前回登板での山本の完投に刺激を受けないわけがない。気合十分の今井が渾身の投球を披露してくれた。

10回、力投に打線が応える。愛斗が2ベースで出塁、柘植世那が送って1死3塁。若林楽人への代打・栗山がレフトに浅いフライを打ち上げると、愛斗が頭からホームに突っ込んで間一髪ホームイン。
栗山の現役最多となる71本目の犠飛で喉から手が出るほど欲しかった1点を奪うと、その裏は増田達至が抑え逃げ切った。
山本に負けこそ付けられなかったが、チームとして前週のリベンジを果たした夜だった。

8回まで117球。「行きます」。9回も志願してマウンドに上がった。ブルペンは誰も準備をしなかった

https://www.nikkansports.com/baseball/news/202208260001735.html

「今回は絶対に先にマウンドを降りないぞ、という強い気持ちを持ってマウンドに上がりました」

https://hochi.news/articles/20220826-OHT1T51227.html

第3位

89票 得票率32.7%
5/14 Eベルーナ 5-4 前日デビューの滝澤が同点タイムリー3ベース。相手の暴投でホームを突いて勝ち越し

E 011 020 000
L 010 000 40x
2表L0-1E 辰巳涼介タイムリー
2裏L1-1E 中村剛也4号ソロ
3表L1-2E 島内宏明タイムリー2ベース
5表L1-3E マルモレホスタイムリー2ベース
5表L1-4E 茂木栄五郎タイムリー
7裏L2-4E 川越誠司タイムリー
7裏L4-4E 滝澤夏央2点タイムリー3ベース
7裏L5-4E 安樂智大暴投
L佐藤-平井-○森脇-平良-S増田
E早川-ブセニッツ-×安樂-宋

5月6日ファイターズ戦、チームの要である源田壮亮が自打球により負傷交代。右足舟状骨骨挫傷と診断され離脱してしまい、その後は中山誠吾・山田遥楓・山野辺翔がショートでスタメン起用され急場を凌いでいた。
そんなチームのピンチに白羽の矢が立ったのが育成2位ルーキーの滝澤夏央だった。
ファームで好守を見せていたことから5月13日に支配下登録されると、早速その夜に2番ショートでプロ初出場。6回にプロ初安打となる内野安打で出塁すると、好走塁で同点のホームを踏みチームの勝利に貢献。お立ち台にも立った。

そんなシンデレラストーリーの翌日、更なる展開が待っていた。
ライオンズは佐藤隼輔が先発。直近3登板は試合を作っていたが、この日は制球に苦しんだ。2・5回にそれぞれ3四死球など5回までに114球を要し4失点。
打線は2回に中村の同点ソロが飛び出したものの、守備の連係や送球エラー、打ってはチャンスで併殺打などフラストレーションが溜まる試合展開となってしまった。

しかし3点ビハインドの7回にドラマが生まれる。
1死から栗山・愛斗の連打でチャンスを作ると、川越誠司がバットを折られながらも逆方向へ弾き返すタイムリーで2点差。なおも2死1・3塁で前夜のヒーロー滝澤が打席に立った。
まだファームでも長打が生まれていなかったルーキー相手に、イーグルス外野陣は前進守備を敷く。当然の判断のように思われた。
しかし1ストライクからの2球目、真ん中寄りに入ったストレートを弾き返すと、打球は右中間を真っ二つ。
打球が転々とする間に滝澤は悠々と三塁へ到達。プロ初の長打が貴重な同点タイムリー3ベースとなり、ベルーナドームは歓喜と驚きに包まれた。

こうなると一気に試合を決めたい。続く外崎修汰に先輩の意地を見せてもらいたい。
そう思っていたのも束の間。2球目をキャッチャーが弾くと、滝澤は脱兎のように勝ち越しのホームを駆け抜けた。
連日の大活躍にベンチの百戦錬磨の先輩たちも驚きの表情を浮かべる。
ベルーナドームに足を運んだ12091人のファンはニューヒーローの誕生を目撃したのだった。

辻監督もスター誕生を予感していた。コーチから代打の打診も「絶対代えない。何かやってくれる」と、そのまま打席に送ってズバリ的中。さらに「素晴らしい。怖いものなしはあいつの特権」と舌を巻いたのが走塁センス。次打者・外崎の2球目、ワンバウンドを捕手・炭谷がはじいた瞬間に迷わずスタートを切り、勝ち越しのホームに滑り込んだ。

https://hochi.news/articles/20220514-OHT1T51245.html

身長164センチ。大嫌いな牛乳をがぶ飲みした時期もあったが背は伸びず、中学時代は野球を辞めることも考えたという

https://www.sanspo.com/article/20220515-NT7RQTZ5RNIJNG572ZFAPA3MDA/

第2位

115票 42.3%
5/29 DBベルーナ 3-2 2点リードをエンスが追い付かれるがリリーフが踏ん張る、9回栗山が今季1号となる代打サヨナラHR

DB 000 011 000
L    001 100 001x
3裏L1-0DB 山川穂高犠飛
4裏L2-0DB 岸潤一郎2号ソロ
5表L2-1DB 牧秀悟13号ソロ
6表L2-2DB 佐野恵太5号ソロ
9裏L3-2DB 栗山巧1号ソロ
Lエンス-水上-平良-○増田
DB京山-クリスキー-伊勢-エスコバー-×平田

交流戦最初のドラゴンズ戦を2勝1敗と勝ち越し、ホームにベイスターズを迎えた。初戦を0-1で落としたものの、2戦目は好調の山川がHRを放ち10-5で快勝。
カード勝ち越しを懸けてD.エンスと京山の両先発がマウンドに上がる。
今季初登板となった京山は制球が安定せず、ライオンズは4回まで2点を奪うものの、6残塁と攻め切れない展開。
一方エンスは4回まではパーフェクト投球だったが、2本のソロを浴び6回2失点。同点のまま試合はブルペン勝負へと移っていく。

ベイスターズはクリスキー・伊勢・エスコバーとパワーある投手を繰り出しライオンズにチャンスを許さない。一方ライオンズも水上由伸・平良海馬・増田がそれぞれ無失点で役割を果たす。
9回裏ベイスターズは平田が登板すると、スタメンマスクの古賀悠斗に代わって栗山が打席に向かう。
プロ21年目のベテランは開幕から打率1割台と快音が聞かれていなかったが、前日28日には今季初の猛打賞を記録。打率を.210としていた。

チームを長年支えてきたベテランの登場にベルーナドームは大いに沸く。
三塁側スタンドからその姿を見つめながら「まずは出塁を…」と思っていたことを覚えている。
初球、真ん中付近のストレートを振り抜くと一塁側への大きなファール。
スタンドがざわめく中で2球目はカーブが決まり、あっという間に追い込まれる。
しかし3球目。沈んでいくフォークを狙っていたかのように振り抜く。大歓声をバックに打球は美しい弧を描き、ライトスタンドへ飛び込んだ。

チームが誇るレジェンド・栗山巧の今季第1号、通算3度目のサヨナラ弾、2度目の代打サヨナラ弾、9度目のサヨナラ打で勝利が決まった瞬間だった。

どんな時もチームのために準備を欠かさず、誰よりもライオンズの勝利を望む栗山巧。
自らの成績が上向かず苦悩もあったはず。それでもいつも通りの姿で打席に立ち、決して派手なパフォーマンスをすることもなく淡々とベース一周したことも、
ホームベースで待つ仲間たちが目に入るとヘルメットを放り投げてようやく照れながら喜びを見せたことも、
お立ち台で「打球に角度が付いたのもファンの皆さんの後押しがあったから」と語ったことも、
球団の動画で「ビジターでも応援が力になっている」とホームに来れないファンを気遣うコメントをしたことも、
栗山巧という選手がファンから愛される理由をこれ以上なく表していた。

またサヨナラ勝ちを決めた際には歓喜の輪の中で栗山が熊代聖人を投げ飛ばすのが恒例となっていたが、この日は盟友・中村が熊代を投げ飛ばす。
そしてホームゲーム恒例の「ハイタッチ動画」では高山久コーチが中村に「次はこの方が打ちます」と語り掛けていた。
何気ない一言だったが約2か月後にその時が訪れることになる。

写真提供@u_u_u_u_chi
写真提供@u_u_u_u_chi

「代打になるつもりはない」と言う。同時に「出番にこだわりがあるとかいうのではなく、どんな状況でも若手の手本、勝ちにつながるプレーを全うする。責任感を持ってやりたい」。複雑な心境の中に、打撃職人の意地とプライドがにじんだ。

https://www.nikkansports.com/baseball/news/202205290001414.html

4月18日には試合勘を保つため、志願してイースタン・リーグの試合に出場したほど。「トライしたいことがあったし、次に出番が来た時にベストな気持ちで臨めるようにと思って(2軍戦に)行かせてもらいました」と言いつつ、「そんな、アレですよ、何もないですよ。『行っていいですか』というくらいのもので」と照れた。

https://full-count.jp/2022/05/30/post1228050/

第1位

191票 得票率70.2%
10/1 Hベルーナ 3-1 松本が好投するが9回増田が柳田に被弾。11回山川がサヨナラ2ランでホークス胴上げ阻止

H 000 000 001 00
L 000 100 000 02x
4裏L1-0H 栗山巧タイムリー
9表L1-1H 柳田悠岐23号ソロ
11裏L3-1H 山川穂高41号2ラン
L松本-水上-平良-増田-スミス-○本田
H千賀-甲斐野-モイネロ-松本-×藤井

9月の7連敗で優勝戦線から脱落してしまったライオンズ。
一時はCS進出も危ぶまれたが、29日に4位イーグルスが敗れたことで、2年ぶりの3位と3年ぶりのCS進出を確定させた。
あとは10月8日からのCSファーストSに備えるだけだったのだが、ホークスとバファローズの熾烈な優勝争いがまだ続いていた。
10月1日の試合前時点で、ホークスが残り2試合のうち1つでも勝つか引き分け、あるいはバファローズが残り1試合に敗れればホークスの優勝が決まる状況だった。
ベルーナドームには胴上げを見ようと多数のホークスファンが訪れた。
一方当初の日程ではこの日がホーム最終戦だったこともあり、ライオンズファンもスタンドを埋めた。

ライオンズにとっては消化試合と言えど、優勝争いに直結する試合で手を抜けないのは野球界の理。ライオンズはほぼベストのスタメンで先発は松本。対するホークスは千賀だ。

終盤に調子を上げていた松本はこの日も冴えている。キレがあるボールがコーナーに決まり、気合が入っているはずのホークス打線を寄せ付けない。
一方千賀も序盤から飛ばしており、3回までパーフェクトに抑えられるが、4回源田のヒットで初めてランナーが出ると1死満塁のチャンスを作る。ここで5番栗山がセンター前に落とし1点を先制。後続が続かなかったものの、まずは先手を取った。

松本は7回を終えて92球。5安打6奪三振1四球無失点と素晴らしい内容だけに、普段の試合なら8回も当然続投だったはず。しかしライオンズは一応「消化試合」。松本をCSに向けて温存したいこと、水上・平良にタイトル獲得のチャンスがあったため、松本はここでマウンドを降りる。
試合前の時点でイーグルス・西口34HP(残り1試合)、水上34HP、平良33HPと最優秀中継ぎのタイトルに向け僅差の争いが続いていたのだ。
8回まずは水上が打者1人を抑え35HPとし、他2人に抜かれる可能性がなくなったため狙い通りタイトルが確定。続いて平良も打者2人をあっさり打ち取り34HPとした。

通常であれば水上・平良・増田のうち2人が1イニングずつ投げる展開だったが、タイトルのために3人で2イニングを投げることに。
9回は増田がマウンドに上がり試合を締める…はずだったが、9月以降で4被弾と不調だったベテランストッパーは1死から柳田と対戦する。
外角へのフォークが落ち切らず、柳田が身体を開きながらバットを振り抜くと、彼らしい弾道は無情にもレフトスタンドへ吸い込まれていった。
ホークスの顔、球界を代表するスターの一振りで同点。引き分けでも優勝が決まるホークスにとってこれ以上ないシナリオだ。
敵地に詰めかけたホークスファンがそれまでの緊張を解き放つかのように大きく沸く。

一方ライオンズといえばなぜか他球団の胴上げシーンに立ち会うことが多いチーム。今年も目の前で胴上げされてしまうのか。しかもライオンズは水上・平良・増田を使ってしまったが、ホークスはまだリリーフを残している。一気に雰囲気が重くなる。

9回ライオンズの攻撃。そんな雰囲気を表すかのように、栗山の代走で出場した滝澤がモイネロの鮮やかな牽制に刺されてしまう。
10回はともに三者凡退、11回のマウンドには本田圭佑が上がる。三森に2ベースを浴び、このまま勝ち越しを許すかと思われたが、最後はデスパイネを内野フライに打ち取りピンチを脱する。

とはいえライオンズが勝ち越さない限りホークスの優勝だ。11回に1番からの攻撃で点を取らないとかなりの確率で胴上げを見ることになる。
独立リーグからNPBに復帰し大活躍の藤井の前に外崎・源田が倒れるが、森がフォークを上手く捉えセンター前ヒット。
4番山川を迎えホークスは投手コーチがマウンドに駆け寄る。5番には代走から滝澤が入っており、その代打として中村がネクストに控えていた。
2死1塁で山川、2死1・2塁で中村。どちらと勝負するか相談したと思われるが、山川勝負が選ばれた。手前の塁が空いているならともかく、先の塁に進ませないのは定石通りではある。

試合と優勝の行方を左右する打席にスタンドの集中力も高まる。
フォークを連投する藤井の前に2ボール1ストライクとすると、4球目内角に入ってきたフォークを山川が掬い上げる。
打った瞬間に分かる山川の41号サヨナラ2ランでライオンズが勝利を飾った。

緊迫した試合を主砲の一発でモノにしたことでスタンドは大盛り上がり。
一方優勝を決める絶好のチャンスを逃したホークスナインは肩を落とし、藤井とキャッチャーの海野は涙を見せた。
ライオンズにとっては消化試合だったかもしれないが、それを感じさせない緊張感と、敗れたホークスとのコントラストが印象的な一戦だった。

「相手は凄い重圧だったと思う。プロである以上、目の前の球を打つことに集中した」

https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2022/10/02/kiji/20221002s00001173074000c.html

というわけで今季ベストゲームはシーズン最後の勝利となった10月1日に決定しました!
個人的にも現地で見ていて好ゲームだったものの、ライオンズとしては消化試合だからどうかなと思っていましたが、ダントツでしたね。

毎年言っている気がしますが、来年こそはノミネートしきれないほどの勝利と優勝の瞬間が見れることを期待しています。

この記事が参加している募集

野球が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?