◆短歌◆九月にも生活はある

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｢事件です｣と言ってしまって気がついたこれは事件だ事件だ事件だ

｢빨리 보고 싶어요(ぱるりぽごしぽよ)｣iPhoneあと1パー、天使じゃないから走るしかない

窓際で冷凍ピラフを食べている｢叙述トリック｣言えない探偵

私物用透明バッグにきみを入れ｢3番です｣と桃源郷へ

理想家の君が住んでるチョコレート色の屋根したドールハウス

正解がわかりませんとロボットに申告をする水責めされる

九月にも生活はある夜も来るただし眩しく半分仮想

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お題: 工場で寝る。裏のないメダル。
(診断メーカー｢ねどこ｣より)

あまりにも星が振り続けるので、工場では星の棘で傷ついた遊具を直すのにてんてこ舞いだった。明け方、やっと休憩室で横になる。Aはいつものように背中を丸めて煙草を吸っている。｢賭け、するか｣鈍く光るメダル。｢滑り台に挟まってたんだよ｣目を細めるA。私はもうすぐ賭けに負ける。

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色んなことが立て続けに起こって、めくるめく九月だった。美しい男たちが殴り合う映画を観た。今年も曼珠沙華が咲いた。髪を切った。ひとつ歳をとった。