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『スイッチ』

やふぅー٩( 'ω' )و
今回は、最近読んだ本の紹介をします。

潮谷験著 『スイッチ』 (講談社、2022)

購入前から本能を試されている気がして、絶対に買わない&読まないと決めていた本だ。
それは、Amazonのサイトにこんな広告画像があるからだ。

「押す?押さない?」
押すなよって言われると押したくなる?
言い換えるのであれば、人とは禁止事項を言い渡されると、
行いたくなるもののようだ。

読書どころか、購入前から試されている感じが嫌だった。
しかし、結果読んでみて良かった。
というのも、「押す?押さない?」の2択よりも先に面白さがあったから。



ざっくりあらすじ

大学に集う6人。
この6人が心理コンサルタントによるバイトを行う。

バイト期間は1ヶ月。
日当、1万円。

バイトの説明を受ける前に入ったパン屋は、心理コンサルタントによって
支援を受けている。
誰かがスイッチを押せば、支援を打ち切り、事業は破綻する。

各自のスマホにアプリがインストールされる。
アプリにはスイッチがある。

押すか押さないか、人の悪意を試みる。

まとめ

最初の100ページ程度いくまで、数日かかった本。
面白くなるまでが長いので、数えきれないほど寝落ちした。

さて。
スイッチを押すか押さないかは、この本の最初で結果が出る。
その後から面白い。

純粋なる悪。
そもそも悪意とは何か。

心理コンサルタントが出てくるので、心理学的な視点から考察されることもあれば、そうでない場合もある。

これを読んでいて思ったことは、明確な悪意がある方が判断しやすいこと。

持論だが、仮にAとBがいたとする。
Aは、Bに「Aに良いと思った」ことで行動を起こす。
Bは、Aの行為によって傷つく、または腹を立てる。
AとBの口論は、平行線のままである。

なぜか?
Aは、Aの正義をBに押し付けているが、それに気づけない。
気付けないこのの最たる理由は「Bに良いと思っている」ことがある。
善意があるからこそ、受け入れられない。
または、それを疑うことがない。

Bは、Aの押し付けを受け入れられない。
それを指摘しても、好意的な行動を拒絶したと捉えられてしまう。
Aの善意にBは気付けない。
Aの善意を理解しても、それを受け入れ難い。

よって、理解し合えない状況が続いてしまう。
または、同じことが繰り返されてしまう。

善意と悪意は似通ったところがある。
諸刃の剣のようだ。
人の意思や行為に、完全なる良心は限りなく不可能であるということに近いものがある。

私が本を読んで悪意について考え、日常生活も思い出した面倒だと思わされること。
それは、明確な意志なき悪意である。
前例のような場合など。
悪意はないが、誰かが傷ついている。
しかし、本人が”悪意”を認識していないため、改善されることは難しい。
または、悪意などない場合だ。
さらに言うのであれば、こういうパターンが最近多いように思う(持論)。

大きく結果が出てしまったが、突き詰めると何が、誰が悪いのか明言出来ない。
法律や基準のあるところなら、それに則ることが可能だ。
しかし、そうでない場合は非常に頭を悩ます。
そんなことを思った。

悪意について、意思決定や行為を実行する者の認識を重点に考えながら読んでいた。
よって、主人公のコイントスには大きな疑問が終始まとわりついていた。
無意識の意識だろうか。
自分の頭の中でのコイントスは、無意識の意識だろうよ。


とにかく、やっと本が読めた。
お盆シーズン到来なので、いつもより読書しようと思ってます。
捗るんじゃないかなっていう願望。





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