【書評】夕凪に舞え、僕のリボン(上・下)

夕凪に舞え、僕のリボン(上・下巻 同時刊行)

著者:黒川裕美

ハルタコミックス(KADOKAWA)

ストーリー:★★★★☆

画:★★★☆☆

泣ける度:★★★★★

総合:★★★★☆

1984年、広島の小さな港町。

ひとりの内気な少年が女子新体操と出会う。

周囲の冷たい目をよそに、少年は新体操にのめりこんで行く。

(上巻 帯より抜粋)

新体操が初めてオリンピック種目となった1984年に

女子新体操の魅力にとりつかれ、家族とともに成長していく少年の物語。

本屋で同時刊行されており読みやすそうと思ったので思わず買いました。

「BLUE GIANT」のように、あるものに熱中していく少年時代の熱を

感じることができます。

ただ、前述の作品と違うのはこの物語は女子新体操を極める道をメインに書くのではなく、

「家族の絆」「家族の成長物語」をメインテーマに書いている点。

妻が亡くなってから仕事にのめりこんで子供たちに目もくれない

寡黙で頑固なザ・昭和の親父だった父親が、

好きなものを見つけて生き生きしだす主人公・凜太郎の姿を見て

少しずつ心を突き動かされるシーンは心にくるものがありましたT_T

家族ものに弱い人は下巻の後半の怒涛の流れに絶対号泣すると思います。。!

画風は少し古風な感じかな?好き嫌いが分かれる?

上下巻で終わっているので、

とても読みやすいと思います。

ただ、コメディ要素はないので軽い気持ちで読みたいという

人には向いていないかもしれません。

家族愛のストーリーを読みたい人、泣いてすっきりしたい人にはぴったりかも。

これが作者の方のデビュー作ということなので、

次の作品にも期待したいと思います!

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