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「"技"をみがく。」

こんにちは、スギヤマです。ほんの少し暑さがやわらいだ今日。トラクタに1日中乗っていると、手袋をしていないので、手の甲だけ真っ黒に日焼け。なんだかはずかしいですが、恥ずかしがる相手もいないので、なんだかさみしも感じる真夏のセレナーデ。

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今日はトラクタで畑を耕うんしました。以前プラウで起こしたものを平らな畑にもどす作業です。トラクタの耕うん、いままではそんなに深く考えていなかったのですが、勉強させてもらっている先輩農家さんは、この作業をとても大切にしています。

トラクタを畑に入れるタイミング、刃を入れる深さや角度、入れる刃の種類、などなど。雨の前に耕すのか、雨の後に耕すのか。草がどのくらい生えてきたら耕すのか、定植の何日前に耕すのか。どれもすべて理由があるんです。他の先輩の話ですが「今は土壌物理学を学んでいる」というひとも。耕す作業って、物理学なんですよ。トラクタの重さや、タイヤの幅によって変わる地面への圧力、耕す深さや幅。とっても奥が深い。

自分も上手に耕せるようになりたい。そう言うと、先輩はいつも「センス」としか言ってくれないし、「俺を見とけ」と言われてしまう。実際、これは”技術”であって、知識だけではどうしよもなく、とにかく何度も失敗しながら身につけていくしか無いので、言葉での説明はむずかしいんです。けどついついあせってしまう。ぼくら世代の悪いクセです。それでも1年前とくらべると格段に上手に早くはなっているのを実感します。向き合って、考えて、失敗を繰り返すことですね。

昔は「勉強さえすれば、人よりも優れたところに行けて、すごい人間になる」と信じて、「自分はすごい人間になるんだぞ」とずっと思っていました。が、いざこうして全てが自己責任の世界に飛び込むと、予想以上にうまくいかないことばかり。今まで自分がいかに現実から逃げてきたかが身にしみています。大学生や新卒のころは、知識だけでペラペラ人にものをしゃべっていれば、なんとなく立場やひと付き合いができていましたが、農業は知識だけあっても全く役に立ちません。それを活かす体の使い方をしなくちゃ現場は動いていきません。この実感がずっと欲しかったんです。30歳にしてようやく現実に足がつき始めました。うん、明日もがんばろう。

今日もありがとうございます。技術を磨く。ずっと憧れていた世界。さあ頑張るぞ。スギヤマでした。

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