"どっちつかず"のネギにお花が咲きました。
ネギのつぼみが、パカっとわれて、お花が咲きました。
「おっ、かわいい。」
と思い、写真を撮り、少しだけつまんで食べてみました。
プチっという食感と、ネギの香りがしっかり広がって、これまたおいしい。天ぷらやグリルにしても意外とおいしいネギ坊主。なかなか買うことのできないおいしさです。
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今年育てたのは、愛知県の伝統野菜でもある「越津ネギ(こしづねぎ)」。その歴史は古く、江戸時代の中期から徳川幕府に献上品として扱われていたという記録が残っています。
ぼくが特にぐっと来るポイントは、その「中途半端さ」だったりします。(怒られるぞ。)一般的に「ネギ」というと、関東では下仁田ネギに代表される、白い部分を食べる白ネギ。関西では、九条ネギを代表とした緑の部分を食べる葉ネギ。この愛知県では「中部地方」に恥じない、その両方をとった特徴のネギが伝統野菜になっています。なんともそのどっちつかずのスタイルが「愛知県っぽく」て大好きです。
初めて栽培を始めましたが、分けつもうまくいき、真冬には軟白部分はしっかりとろみも甘みものっかって、ネギ大好物の自分としては、大満足なお野菜でした。ちゃんと種を採って、来年も栽培を続けていこうと思います。
今年は、こうしてお花が咲いてきてしまったので、そろそろ出荷は終わりになります。今はこの「ネギ坊主」を、野菜セットやマルシェでは販売しています。今までの自分だったら、こうしたものは「規格外扱い」になるので、有無を言わさずはじいていましたが、お客さんとの距離が近くなった今では、こうしたものも積極的に楽しんでもらっています。畑や食の楽しみ方がそれぞれですね。
こうして「花」、さらには「種」まで楽しめる、ということが、畑のおもしろさのひとつだと思います。なかなかスーパーでは出会えない部分。こうした普段は見ない、彼らの顔をこれからもお見せできればと思います。
スギヤマでした。
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