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結婚式なんて、自由でいいんじゃね?

つい先日、10年付き合って結婚した後輩カップルの結婚式に参列。
それはもう感動的で、ありがとうとおめでとうの心が溢れる大変良い式だった。
(乾杯の挨拶で、盛大に噛んだことは一旦置いておこう。)

ついでに言うと、大学の後輩がわんさか来ていて同窓会のようになっていたのも嬉しいポイントだった。
卒業以来の人がほとんどで、みんなの顔つきがグッと大人になっていたので時間の流れを感じる。

そして、久々の後輩たちみんなに言われたのが
「ねおさん!!いつの間に結婚してたんですか!!!」

何を隠そう、闇の大学時代を知る後輩たち。
私が遊びまわっていたことも、フラフラとダメ男と付き合い続けていたことも知っているので興味津々の様子。

実際、ブラック企業と束縛系実家から逃げるように上京して、奇跡的に組んだバンドで運命の人を見つけ、驚くほどのスピードで結婚までこぎ着けただけなのだが。

楽しい宴席で美味しい料理をいただきながら、後輩たちの質問攻めに冗談を交えながら答えていると、ふと自分の結婚式を思い返した。

神になんて誓ってやるか!!!とゴリゴリに構成した結婚式

神父に「アナタ ハ オット ヲ アイシツヅケマスカ ?」と聞かれたら、その場で爆笑かましてしまう。
厳かな式での大粗相を危惧した我々夫婦は、迷わず人前式を希望した。

主人は友人3人にアテンドしてもらい、肩を組んで入場。
私は母のベールダウンを受け、友人2人と並んでバージンロードを歩いた。

ちなみに、私を送り届けた母・友人1・友人2は、この世で怒らせたら怖い人ランキング上位3人である。
この3人に見放されたら私の人生は終了したに等しい。
そんなおっかない3人から私を受け取った主人は、手袋を手汗で濡らし子犬のようにプルプルと震えていた。

そして、父と折り合いが悪い私の精一杯のあがきである。
ただ、これでは父が拗ねてめんどくさくなるので、誓いの言葉は両父と新郎新婦友人各1名に頼むことになったのだが。

身近な人に愛を誓う方が、私にとって十分な重圧であった。

神様に牙をむくよりも、大切な人を裏切る方が最悪だ。
会ったこともないし、都合のいい時しか信じない神様なんかに運命も心も託せはしない。
無神論者として一番効力の高い誓いの形がこれであっただけなのだ。

※もちろん、神前式や仏式、教会式を否定している訳ではない。私たち夫婦にとってこれがベストだったというだけなので、強い言葉として刈り取らないでいただけると大変嬉しいなと。

そして、仲良し夫婦からリングを受け取り指輪の交換。
映えを思いっきり意識したステンドグラス前で誓いのキス。
最後に、結婚証明書に両母の名前を記入してもらい、大きなミスもなく終了。

ただ、長いドレスに苦戦して終始転びそうになる度爆笑するのをこらえていたことと、新郎新婦が泣くより早く友人2名が嗚咽を漏らして号泣しているのを見て、退場後に夫婦2人で腹を抱えて笑ったことを除いてだが。

結婚式とか自由でいいんじゃね??

ちなみにチャペルがある場合プランナーには強く教会式を勧められるが、別に聞かなくたっていいと思う。
自分たちのために誓いを立て、自分たちの門出を見てもらうという儀式に置いて、誰に誓おうがどんな形を取ろうが自由なのだ。
誓いの言葉はカタコトの神父から、バージンロードはお父さんと歩かなきゃいけない、などのすり込み先入観なんてぶっ壊しちまえと私は思う。

※もちろん、通常の式に憧れがある人はそれでいいし、むしろ多分そっちの方が多数派なので「私が全て正しい!」とか言いたいわけじゃないです。

そうさ。
前撮りで好きなゲームの武器おもちゃ持ってバカみたいな写真撮ってもいいじゃん。

ファーストバイトでガチの1mスコップ使って旦那の口をチョコクリームだらけにしてもいいじゃん。

ドクターペッパーをわざわざ持ち込んで出してもらってもいいじゃん。

サプライズでプロポーズに再挑戦してもいいじゃん。

余興をやらずにテーブルウォークでみんなとお話する時間をたっぷり取ってもいいじゃん。

花嫁の手紙を父母への感謝だけでなく、会場にいる全員に宛てたものにしてもいいじゃん。

2次会でバンドセット持ち込んでバカ騒ぎしてもいいじゃん。

(※全て実話)

そんな結婚式から早4年以上。
いまだに「いい式だったね」「もう一回やってくれ」と友人内で話題に上がるほどのインパクトがあったようだ。
そして誓いに背かず、私は旦那を世界一愛してるし、毎日愛されていると感じる。

神様なんかに誓わなくたって、人は幸せになれるんだよ。

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