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#詩22 『あなたに見える色』

お前は苦しんでおけばいい
鼻の奥に力を入れて
潤む瞳を落ち着けるたびに
腹の底から聞こえてくる

なぜ苦しむのか
不甲斐ないからだ
なぜ悲しむのか
評価すべきことなどないからだ

輝く人に囲まれて
ときめく音に浸っても
私の奥は離してくれない
指の先まで力を込めて
負の渦に引き摺り込む

光の見つけ方を教えてあげたい
暗い暗い洞穴で 丸まるあなたに

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