あかちゃんの個性
あかちゃんってね、おぎゃあ、おぎゃあって泣くと思ってた?違うんだよ。あかちゃんってね、おぎゃあ、おぎゃあとは泣かないんだよ。
じゃあ、どうやって泣くのかって?それは自分で聞いてみたらわかるよ。あたりまえじゃないか、どの子も泣き声って違うんだよ。
みゃー、みゃーって泣く子もいれば、んがー、んがーって泣く子もいるよ。みんなおんなじあかちゃんなのに、面白いね。みんな違うんだよ。
お腹の中にいるとき、たぶん、あの子はお母さんのお腹を蹴りすぎたから、お母さんはお腹の中の子が男の子だって、勝手に決めつけてたんだな。女の子だけど、青いお洋服を着てる。でもね、女の子だから青じゃダメってそういうわけじゃなくって、お母さんの勘違いが面白いなってお話。お腹の中にいる時からみんな一人ひとり違うんだよ。お腹の蹴り方だって、しゃっくりの仕方だって、もちろん心臓の鼓動だってそうさ。
お母さんのお腹だってそうだよね。みんな違うもんね。読書が好きなお母さんのお腹、音楽が好きなお母さんのお腹。みんな生まれてくる前から育ってきた環境も違うんだ。みんなそれぞれ違うんだよね。
だから、泣き声だって、よく聞いてごらんよ。だれもおぎゃあ、おぎゃあ、なんて泣いてないでしょう?みんな違うでしょう?
真っ赤な顔をして泣いてばかりいる子。すやすやと寝てばかりいる子。うんちばっかりしている子。うんちをあんまりしない子。げっぷが上手な子。げっぷが下手な子。みんな、違って当然。面白いね。
個性って言葉にすると、なんだか平べったい気がするけど、こういう事が個性なんだろうね。あかちゃんだって、個性があるんだよ。みんな違うんだ。本当に面白い事だよね。そして大切な事だよね。
だから、改めて言うのもなんだんだけどさあ、僕らみんな違って当たり前だと思わない?
生まれたてのあかちゃんで、こんなに違うんだよ?大きくなって年を取って、いろんな事があったんだ。そりゃあ、みんなそれぞれで当たり前なんだよね。
だから僕は胸を張ってこう言うね
個性って何って聞かれたら、あかちゃんに聞いてみてくれ給え、ってね。
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