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1971(昭46)年コミックスの既刊紹介ページで、時代のマンガシーンを回顧(2/3)

動画前半 12分12秒

動画後半 15分13秒


白土三平・永井豪・手塚治虫・楳図かずお・福本和也・一峰大二・さいとうたかを・桑田次郎・梶原一騎・つのだじろう 先生他

「宇宙猿人ゴリ(うしおそうじ・一峰大二)」第1巻(’71初版)の既刊紹介ページで、その時代のマンガシーンを振り返る(2/3)。



サイボーグ009
石森章太郎
1969(昭44)~

鉄人28号
横山光輝
1956(昭31)~



サイボーグ009に、鉄人28号

009が、全15巻の10巻、鉄人が10巻中7巻。

往年の、人気メジャー作品が、どちらもまだ刊行の途中ですね。



009は、少年キング版、マガジン版、冒険王版、‥それぞれ掲載紙が違って‥67年には一旦終わっているようなので、

ようやく単行本化が始まったという時期ですかね。

鉄人も、56年から66年の連載ですし、まだこの時代は、これだけの人気作品であっても、単行本化は連載後数か月後どころか数年、十数年後、

または、ぼくの好きなマイナー作品とかだと、もう忘れた頃に何らかの話題になって初めて、他社からコミックス発刊されるのも珍しくなかったです。



黒い秘密兵器
一峰大二
1963(昭38)~



・黒い秘密兵器 一峰大二先生 63~65

福本和也先生原作の、野球マンガですね。



「黒い秘密兵器」‥1冊くらい持っていたような気もするんですけれど、見当たらないので、資料、こちら、「少年マガジン漫画全集」、

昭和34年‥1959年から、5年間の、少年マガジンの、主なマンガの記録ですね。



年表もついていて、昭和34年、現・上皇上皇后陛下の、ご成婚の義があったんですね。

この年に少年マガジンとサンデーが刊行されて、‥それまでは、マンガ雑誌って、月刊誌だけだったんですよ、‥で、

ここから、週刊誌の時代が始まっていきます。



もうひとつ資料、別冊太陽の、「子どもの昭和史 少年漫画の世界Ⅱ」96年の発行ですね。



「黒い秘密兵器」は、1963年‥昭和38年からですが、その前に、昭和36年、同じ、福本和也先生原作の、野球マンガで、

「ちかいの魔球」が始まってます。こちらは、絵は、「あしたのジョー」の、ちばてつや先生。



さて「黒い秘密兵器」。

<謎の剛速球投手、椿林太郎は、伊賀忍者の子孫だった。

ライバルたちを相手に「黒い秘球」をはじめ「0の秘球」「魔の秘球」「かすみの秘球」などの秘球を駆使して戦う>

野球マンガというと、魔球、なじみ深いですけれど・・ぼくら昭和世代にはね・・、梶原一騎・川崎のぼる先生の「巨人の星」が66年(昭41)からですから、

もうその5年も前に、魔球は登場してたんですね。



THE シャドウマン
さいとう・たかを
1967(昭42)



・THE シャドウマン 67(昭和42)

月刊誌の「少年」という、光文社のマンガ誌に連載されてました。



ゴルゴ13のさいとうたかを先生。超人バロム1の前にもね、ヒーローマンガを描かれていたのですけれど。



これ、原作のバロム1、また、別の機会にお話ししますね。



この単行本は、85年(昭60)年に、リイド社SPコミックス「さいとうたかを 劇画座招待席」というシリーズが出て、購入しました。

一風変わったヒーローなので、いずれ紹介したいなとは思ったんですが。



ある悪の組織が細胞改造実験で「超人」を作ろうとして。実験体になった主人公は逃げ出したんですが、

実験は完全な成功ではなくて、超人化すると髪が白くなって、身体が真っ黒になるというもの。



今のご時世だと、封印されて、埋もれた作品になってしまうだろうか‥。と、思ったら。

調べたら、電子書籍で普通に読めるみたいです。現在。



それで、そうだ、思い浮かんだんですけれど、The シャドウマンの5年前、1962(昭和37)年に、

アメコミの超人「ハルク」が産まれているんですね。ハルクは、体色が緑色のヒーロー。

もしかしたら、超人ハルクが、シャドウマンの発想につながっていたのかも、しれないですね。




8マン
桑田次郎
1963(昭38)



・8マン  桑田次郎先生 63(昭38)



手塚治虫先生の「鉄腕アトム」、横山光輝先生の「鉄人28号」と並んで、テレビマンガ、特にロボットヒーローの草分けのひとつですね。

原作はSF作家の平井和正さん。65年に、桑田次郎先生が銃刀法違反で逮捕されて、連載は打ち切りになったそうです。

ぼくまだ2歳、3歳でしたけど、白黒テレビで、アトムや鉄人よりも、エイトマンを、夢中で観ていて大好きだった記憶があります。



桑田次郎先生、日本最初のテレビヒーローの「月光仮面」のコミカライズがヒットして、

エイトマンの後もね、「ウルトラセブン」や「怪奇大作戦」を描かれていて、人気の作家さんだったんですけれど、・・



‥絵柄もシャープで、すごい格好良いですよね

・・エイトマンだけ、何故か急に、見かけなくなった、というイメージだけは持ってたんですけれど、そういう事情もね、ネットが普及するまで知りませんでした。

そういえば、4歳の時に初めて、絵本をねだって買ってもらったんですけど、それが鉄人とアトムで。



あの時、エイトマンを見かけなかったんですねえ・・。きっと。



ちなみに、2大ヒーローコミカライズの巨匠といえる一峰大二先生とは、桑田次郎先生、同じ絵物語作家さんに師事した、兄弟弟子さんだそうですよ。



今回の参考資料

宇宙猿人ゴリ
うしおそうじ・一峰大二
サンデーコミックス

サイボーグ009
石森章太郎
サンデーコミックス

鉄人28号
横山光輝
サンデーコミックス

復刻版 少年マガジン漫画全集
講談社

別冊太陽 子どもの昭和史
少年マンガの世界Ⅱ
平凡社

THE シャドウマン
さいとう・たかを
リイド社SPコミックス

ぼくらマガジン
講談社

8マン
桑田次郎
サンデーコミックス

ウルトラセブン
桑田次郎
大都社STコミックス

怪奇大作戦
桑田次郎
サンコミックス



動画前半12分12秒



動画後半15分13秒


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