アンジュルムの今そこにある危機

前回と同じくこれもはーちゃんが戻って来るなら全部は言うまいとあえて曖昧にしか書いてなかったことを、もう我慢できなくなったので書く。

事務所がメンバーにはーちゃんは言うことを聞かなかったとあえて書かせたことによって、アンジュルムのアイデンティティは重大な危機を迎えている。まるでメンバーがギクシャクしてるかの様に印象付けられたことによって、アンジュルムの強さと呼ばれていたもの、アンジュルムの歌ってきた歌詞がまるで説得力を持たなくなってしまっているのだ。
はーちゃんがこのまま復帰しなければメンバーとの不仲で辞めたと思われ、復帰しても当分ははーちゃんとメンバーの関係性を色眼鏡で見られ余計な詮索をされる日が続くだろう。

どっちにしてもアンジュルムが歌ってた愛だの真っ当さだのダイバーシティだのは『結局はウソでしょ』と思われてしまうことになるのだ。アンジュルムの姿に歌詞を重ね共感していたファンほど、もうすでにそういう状態になってしまっているだろう。

もはやはーちゃんがどうのこうののレベルではなくなっているのだ。最悪の場合アンジュルムの存続自体が危うくなるほど致命的で、なおかつ事態は切迫している『今そこにある危機』にメンバーや事務所は気付いているだろうか?

これも新曲の発売前だから書かなかったが、正直なところ自分には今度の新曲『限りあるMoment』は全く心に響いてこない。念のために言っておくがメンバーのパフォーマンスには何の問題もない。詞も曲も素晴らしい。それでもメンバー同士のギクシャクなど信じていない自分にでさえ、歌詞の中で書かれてる事がなんとも空虚でなんとも嘘臭く聴こえるのだ。こんなことがなければとてもいい曲だと思ったろうなという気はするが、少なくとも感想ははーちゃんが帰ってきてからでしか書けそうになく、いまだにこの曲を評価するに至っていない。
歌詞ははーちゃん活動休止前に用意されていたそうだが、リリースされた現在の状況と照らし合わせれば、内容的にははーちゃんが帰って来ないと成立しない。なおこの曲の作詞した井筒日美氏のブログによるとこの詞が完成したのは2月頭で2月末に休業したはーちゃんも時期的にレコーディングだけはしていた可能性がある。だとしたらはーちゃんのいないこの曲はますます空虚に感じる。


明白かつ現在の危険 (Clear and Present Danger )

どうしてこんなことになってしまったのか?アンジュルムをこんな空気にさせたのは言うまでもなく本来グループをプロデュースする立場であるはずの事務所だ。事務所がアンジュルムの足を引っ張っているのである。
ファンにとってアンジュルムがどういう存在で、何を誇りにして応援して来たのかすらも事務所は理解しておらず、自分らの保身のためだけに簡単にアンジュルムの誇りを踏みにじったのだ。

前から思っていたことだが、この事務所にはグループを売ろうという気概はまるで感じられず、ファンの満足度などお構いなし、ただそれらしい曲を出してライブをして卒業と新メンバーを入れることを繰り返していれば、ファンはカネを落とし喜んでついてくると思われているようだ。
つまり我々は完全に舐められているのだ。我々というのはアンジュルムのメンバーとファン両方のことだ。

厄介ごとを処理するために犯罪を犯したわけでもない未成年の彼女に謹慎処分という罰を与えるのはあってはならないことだ。
こういった私的な罰を与えることが当たり前に行われていることは、いずれ多数の未成年の女子を抱えるハロプロという組織の存続自体を揺るがしかねない重大な人権上の問題を含んでいることをまず自覚すべきだ。今後同じようなことが起これば、また誰かに対して同じような罰を与えるつもりだろうか。彼女の存在と一緒に厄介ごとを無かったことにしても、それは何の解決にもなっておらず問題の本質はそこに残り続け日に日に大きくなり続けている。
最低限の人としての良心がもしあるなら、彼女たちに対して自分らの誤ちを認めメンバーをひとりの人間として認め意見を聞き、大人として彼女たちが安心して活動できるために責任ある行動をして欲しい。

その上でこの危機的な状態から抜け出すには、とにかく一刻も早くはーちゃんを復帰させ、傷の拡がりを止めることだ。今後の予定が決まってなくても発表だけでも先にするべきだ。それ以外に差し迫った『今そこにある危機』を回避する方法はない。
それでも残念ながら傷つけられたアンジュルムの誇りは簡単には戻らない。9人が活動していくことによって少しずつ信頼を回復していく他ない。ここに書いたことが少しでも受け入れられるのなら、ファンとして全力でサポートするつもりだ。


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