キャリア面談という仕事
合同会社CRECERAの谷川です。
こんにちは♪
合同会社CRECERAでは、キャリア面談を行っています。
面談には守秘義務があり、もちろん口外することはありません。
日頃行っていること、大事にしていることの言語化、アウトプット・発信もとても大切です。
それは解っているのにですが、つい後回しにしてしまい…今日はそのなかで面談業務について。
内容ではなく、進め方や私達が大事にしていることについて書き綴りたいと思います。
キャリア面談って
キャリア面談って、話しながらお客様が自身の気付きや方向性を見出すために、面談を行うキャリアコンサルタントが問いかけをしたり時間をとって一緒に考えるという究極の無形サービス。
面談って、「はじめまして」で始まり、相談する側(相談者)の背景とか仕事内容とか職種とか、相談を受ける側(カウンセラーだったり、キャリアコンサルタントだったり)が生きてきたこれまでに関わったことのない業界であったり、まったくの未知の世界も存在したりするわけです。
当日聴かせていただくお話は、もちろんその「はじめまして」を迎えないことには知り得ないのですが、事前情報としていただいている内容に関しては、出来る限り調べたり把握したりするようにしています。
終えた面談を振り返って考えると、実際の面談時間よりも事後の報告書作成よりも、下準備や面談と面談の間の調べものに多くの時間とパワーを割いていることが多いです。
これまでに実施した面談では、いただいた価格から判断しても、受け手の満足度も高かったのではないかと感じます。
しかし、それはそこに準備があったからかと考えています。
面談は百人百色
面談は相談する側も相談を受ける側(カウンセラーだったり、キャリアコンサルタントだったり)も1人として同じ相談内容などなく、受ける側の進め方や応対もさまざまです。
はじめに相談する側(相談者)が口にした悩みが似通っていたとしても、一字一句同じ言葉・順序で述べることは皆無といっていいほど無く、言葉を発したときの表情や声色も一人一人ちがいます。
身振りや手振りを交えて経緯や気持ちを伝えてくださる方、淡々とお話をされる方…話し方ひとつとってもさまざまです。
受ける側も色々かと思うのですが、私は念入りな準備と相当な努力をするタイプ(?)であるため、
・相談者の前情報から取り巻く環境を調べ
・発注先の企業様情報を調べ
・はじめましての相談者が緊張していた場合を想定して、アイスブレイクのネタを考えたりします。
準備とはホスピタリティ
私はいま大学のキャリアセンターにも勤務しているので、大学生の就活やインターンシップ情報にはわりと精通しているし、最近の就職市場や転職市場のことも結構解っている…という思い込みが多少ありました。
本面談の初回を終え、次回面談のお約束をし、その際に相談者さんとお互いに次回までにやっておくことを整理し、お互いに課しました。
その過程で出てきた「業界」「業種」というワード。
日頃よく目にしているので改めて気に留めたことがありませんでした。
似通ったこの言葉の定義を改めて説明しようと思ったら、言葉が出てこないのです。
別に就活生や転職希望者が、面接の場で「業界」「業種」を言い間違えたとしても、大した問題ではないと私は考えています。
ただ、キャリア面談を受けてお仕事をさせてもらっている者としては、相談者さんに対して伝わる内容と言葉で説明できることが相談者さんへの価値の提供のひとつだと思うのです。
この「業界」「業種」調べてみると、サイトによって多少の定義の違いがあったり、
業界>業種
業種>業界
という捉え方もさまざまであったりして混乱しがちなのですが、少なくても自分自身のなかでの定義を明確にしておく必要があるかなと思うのです。
そして、少しかなしいのですが、
準備をしてきたことの大半はムダになります。
でも準備してきたことの何分の1か何十分の1か、何百分の1かは相談者に有益かもしれないし、”準備を重ねてきた自分”が面談に臨めば、ゆとりをもって相談者と向き合うことができると考えています。
準備とはこのあと、お金と時間を使って相談にきてくれた相手への最大のホスピタリティではないかと思います。
キャリア面談で大事にしていること
少しキャリコン(国家資格キャリアコンサルタントの略称)らしい話になりますが、準備をしてきたからこそ気を付けるべきポイントは
”押しつけない”こと。
準備に時間をかけると、自然と自分の頭のなかにストーリーを描いてしまって、無意識にストーリーどおりに進めてしまいそうになります。
これがすでに押しつけです。
私がいま見るべき相手は、目の前にいる相談者ご本人。
自分の頭のなかではありません。
面談で最も大事にしていること、それは
相談者さんの大事にしたいことの言語化、価値観を明確にすることです。
私達の面談でいちばん大事にしているのはここ。
その次に、今いる環境(もしくは飛び込もうとする環境)と合致しているのか、発揮できる環境かどうか、その擦り合わせを行っていきます。
あるケースでは、初回面談時には2択で悩み迷っていた相談者さん。
迷いの根源として自分の中にあって気付かずにいた価値観、譲れない考え方を、悩んでいる選択肢が生まれたきっかけ、それぞれへの思いを深堀りしていく過程を通じて次第に言語化していけるようになりました。
また、複数回実施した面談のケースでは、次の面談時までにさらにその思いをご自身のなかで明確にされてきたり、新たな課題を見つけたりされたことで、どんどん悩みや悩みの根幹が何なのかクリアになっていきました。
さらに、面談中の関わりで大事にしていることは、
待つこと
問いかけのタイミング
問いかけ方
とくに待つこと、これは相談者さんが自身のなかで考えている時間でもあるため、とっても大事です。ただ、意外と待つ側は待てないものです。適切に待てることは鍛錬されたひとつのスキルではないかと思います。
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