くすぶるな50代

大手企業の新規事業創出に携わると基本的に、新規事業部、DX推進部門、R&D部門、経営企画部、CVCなど、組織の中でもアグレッシブな立ち位置の方との接点が多いため、記事の中にあるような「期待されないから頑張らないという悪循環に陥っていた」みたいな人に出会うことは少ない。

ただ、特に新規事業部門、DX推進部門に所属する皆さん共通しているのは、会社に評価されにくいということ。

そもそも新しい何かを生み出すことは、必ずしも成功する、成果が目に見えて出ることが約束されているような業務ではない。
むしろ失敗の方が多いわけで。

例外はあるにせよ、傾向として、そのようなチャレンジをしている人たちの評価は下がり、ボーナスも減り、出世コースからは外れる。そういう宿命を背負ってでも「挑戦するんだ」という気概のある人が、僕たちが対峙するクライアントになる。
そういう人たちは大きく2つの道があり、
アグレッシブに動くか、留まるか。

かなりの確率で起業する/もしくはスタートアップやメガベンチャーに行くケースが多いのだけど、企業の中の新たな椅子に座り直して過ごすケースも間々ある。
ただそういう道を生きた人がキラキラ輝いているケースに出会うことは少ない。

また最近は、既存事業部門の方々と接することが出てきていて、記事の中のような今後のキャリアに対する認識のような会話をすることも増えてきている。
たまに転職相談も受けたり、根本くんの所に行ける?なんて声がかかることもある。

個人的には、定年後、役職定年後に次のキャリアを切り拓きに外に出ることは大賛成。
特に、大手企業の慣習が身についている人が、例えば中小企業や僕たちのような大手企業支援側で活躍できる余地はたくさんあるから。
実際、大手から飛び出して活躍している諸先輩方も多い。

反対に、活躍できない、新たな水が合わないなんて人も実際にはいるけれども、退職後に活躍できる人と、できない人の違いは以下ポイントなのではないかと。

  • 柔軟さ

  • 拘り

  • 受容性

  • 金銭感覚

  • 行動力

  • 人脈(ネットワーク)

  • 仮説検証力

  • 最後に、健康

そもそも事業は、「お客さんが喜んでくれることの結果が売上」なので、
お客さん中心に物事を捉える前提で、上記の要素が未知の世界を開拓する時に大切になることなのだと思うのだけど、
企業から飛び出して小さなところに行こうが、起業しようが、入社して数十年居て知った顔に囲まれて生活してきた環境ではない場所なわけなので、どこに行っても、何をしてても、大切なことは本来変わらない。

大きなところにいてできたことも、小さなところや個人でやろうとすると当たり前に出来ないことの方が多いから、そうした変化に自分自身が順応できるかどうか、受容できるかどうか、それでも諦ることなく不貞腐れることなく前進できるか?ということが試され、結果活躍できるかどうかに大きな影響を与えているように見受けられる。

人と人を繋げて顧問料をもらうような仲介業、経験に基づいてアドバイスをして固定収入を得る生き方をする先輩方もいるけど、個人的にはそうではなく、いつまでも「当事者」として「活動し続ける」退職、転職の仕方をした人の方が、結果的に幸せになっているケースを見てきている。

過去の経験を未来に活かすことはできるかもしれないけど、時代は変わり、市場は変わり、価値観は変わり、そもそも自分自身も変わっている。
だからこそ、常に、その時その時に起きること、起きたこと、起きるであろうことを自らが能動的に解決しに行かない限り、どこまで行ったって、自分の人生を生きることにはならないんじゃないかなとは思う。

僕も間も無く50代。
まだまだ先は長い。
だけど思っている以上に短い。

くすぶるな50代で過ごそう。



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